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セカイ監督が考える、SNSとの連携がもたらす革新的なCM制作手法
InstagramやTikTok、YouTube、Twitter…
近年、SNS上で広告CMを見る機会が増えたと思いませんか?
少し前までは、CMと言えばテレビで流れるものでした。
もちろん今でもそのイメージは強いですが、SNS時代の今、業界では広告を打ち出す媒体や手法は確実に変化しています。
本記事ではwebCM×SNSを得意とするCMプランナーのセカイ監督に、現在の広告業界についてインタビュー。
広告のデジタル化やSNSとの連携について、セカイ監督の考えを語っていただきました。
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【セカイ監督】オモシロイ映像広告専門のCMプランナー。「広告で、笑おう。」をコンセプトに、エンターテイメントなCMを制作。SNSでバズを起こすプロでもあり、2022年に制作した株式会社セイヒョーのwebCMはSNS総再生数1200万回を突破し中国のメディアでも話題となった。
広告のデジタル化やSNS進出は当たり前のこと
ーー広告業界においてデジタル化が進んでいますが、この変化についてどのような見解をお持ちですか?
セカイ監督:
当たり前のことだと思います。日常的に、スマホでSNSを見ている時間が増えましたから。
ーーたしかに。私もそうですが、1日の中でSNSを見ている時間の割合が多い方は増えていると思います。
セカイ監督:
そうそう。視聴者の視線がどこに集まっているかを考えれば、広告を打ち出す先も変わってきますよね。
ーーなるほど。そう考えると、広告のデジタル化は必然的なことですね。
SNSが得意。それを活かしているだけ
ーーセカイ監督がこれまでに制作された広告CMはすべてwebCMですよね。webCMに特化した理由やきっかけはあるのでしょうか?
セカイ監督:
まず、SNSが得意だからですね。SNS発信でご飯を食べられるようになって5年近くになるんです。
ーーすごい!SNSが得意だから、そこに連携させることができるwebCMに特化したということですか。
セカイ監督:
そうですね。SNS発信と言っても、最初は広告ではなくインフルエンサー的な活動をしていました。
その中で、SNSにおける“ウケ”がわかるようになったのでCM制作にも活かしているかんじです。
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ーーSNSにおける“ウケ”?
セカイ監督:
ユーザーからの反応のことです。
SNS上で、どういった切り口で発信すればウケるのか理解していることは結構大事だと思っていて。
そこを強みとしていることが、webCMに特化した大きな理由でもありますね。
webCMとテレビCMの違い。「売上を上げる」という目的では、webCMのが効果的
ーーなるほど。では、webCMが他の広告媒体に比べて優れている点は何だと思いますか?
セカイ監督:
よりターゲット層を絞った配信ができるところです。
たとえばインスタで、「何歳の方必見!」みたいな特定の人に向けた広告見たことありませんか?
ーーよく見ます。自分に語りかけられている気がして、つい目に止まるんですよね。
セカイ監督:
あとは数値として把握しやすいところですね。その広告を見て、実際に何人の人がクリックをしたのかなどの数値を知ることができます。
テレビCMなんかはそこが把握しにくい。
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ーーそんな裏側があったとは。テレビCMとwebCMの違いについて、他に感じることはありますか?
セカイ監督:
これも裏側的なことになりますが、かかる費用が全然違います。
テレビCMは予算がないと打てませんが、webCMは低コストで誰でも打つことができるんです。
ーーたしかに、素人からしてもテレビCMは膨大なお金がかかるイメージ…。
セカイ監督:
かかります。でも、テレビCMはそれが信頼度に繋がるんですよね。
「テレビCMはコストがかかる」認識があるから、「CMにそれだけの費用をかけられる会社なんだ」といった安心感が生まれる。
ーー消費者側としては、会社や商品への信頼・安心は結構重要かも。
セカイ監督:
あとはやっぱり、「テレビに出た」というブランディング力が強いです。
webCMが増えた今でも、ここは衰えていないと思いますね。
ーーということは、広告としての効果はテレビCMの方が高いのでしょうか?
セカイ監督:
求める“効果”が何なのかにもよりますが、「認知を広げる」「売上を上げる」ことが目的であれば、SNSの拡散力を活かすことができるwebCMのが効果的です。
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ーーSNSの拡散力は凄まじいですからね。バズれば知名度も売上もすごいことになりそう。
SNSとの連携は、視聴者とのコミュニケーションが活きる
ーーセカイ監督から見て、CM制作においてSNS連携はどのような意味を持っていますか?
セカイ監督:
一番は、視聴者とのコミュニケーションが活きるということです。
おもしろいCMには素直なコメントがついたり、拡散されたりする。つまらなければリアクションがない。
良くも悪くも、視聴者の反応がCMの効果に直結します。
ーーなかなかシビアですね。
セカイ監督:
そう。でも今はテレビCMもSNSと連携しているくらいなので、CMとSNSの連携はマスト。
そうすると、“SNSウケ”を意識して逆算した対策が必要になってきます。
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ーーセカイ監督の得意分野ですね。
セカイ監督:
はい。視聴者が拡散やコメントなどの反応を取りたくなるようなCMを作るには、「おもしろいことしてるな」って思われないとダメなんですね。
そういったCMを意識的に作っていくことが、今の時代は必要です。
おもしろくない広告は淘汰されていく
ーー今の時代、CMとSNSの連携がマストとのことでしたが、SNSとの連携がもたらすCM制作の未来はどうなっていくと考えますか?
セカイ監督:
広告に対する、ユーザーの感度が高くなっていくと思います。
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ーー感度?おもしろい、つまらないなどの反応のことですか?
セカイ監督:
「これ広告だよね」と判断される感度です。
今すでに、「YouTubeを開けば広告。インスタを開けば広告。TikTokを開けば…」というように、SNSに広告が溢れています。
そうすると、「広告だ」と思われた瞬間に飛ばされるようになってしまう。
ーーまさに、広告だと気づいたらすぐ飛ばしてます。邪魔にすら思えてくる…
セカイ監督:
そう、邪魔だから飛ばされるんです。
じゃあ、その広告が面白かったらどうでしょう?
笑えたり泣けたり、人の感情に訴えかけるものがあれば広告でもつい見てしまいませんか?
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ーー見ちゃうかも。なんなら途中まで広告だって気づかないかもしれません。
セカイ監督:
これからのCM制作は、そんな風に視聴者に愛されるCMや
CMがひとつのエンタメとして成立しているものをつくっていかなければならないと思います。
すでにブランド的地位を確立しているもの以外は、一方的に宣伝するだけの広告ではもう見てもらえない時代になっていく。
視聴者の感情を動かして、他人にシェアしたいと思わせるようなCM制作が必要です。
視聴者と一緒になってCMを作れたら面白い
ーーSNSとの連携を取り入れることで、どのような新しいCM制作手法が生まれると考えていますか?
セカイ監督:
A24という映画の制作会社があるんですが、SNSユーザーに対してのPRがめちゃくちゃ上手いんですよ。
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ーーたとえば、どんな?
セカイ監督:
映画を打ち出す時に、映画を見た人達が書いたイラストをシェアしたり…
役者さんにインタビューした動画を出したり、それをうまく切り取ってSNSにアップしてます。
あとは試写会にインフルエンサーを呼んだり。
視聴者が“一緒に参加してる感”を出すのが上手な会社です。
ーー聞いてるだけでワクワクします。その映画が見たくなりそう。
セカイ監督:
そうなんです。そういった熱狂みたいなものが、CMにも生まれてほしいですね。
今でもSNSと連携したCMは視聴者とコミュニケーションがとれる“視聴者参加型”ではありますが、「シェアされることを意識」して作っている。
これからは、視聴者が「一緒になってCMを作った」と感じる制作手法が生まれていきそう。というか、そうなったら面白いなと思います。
僕もそんなCMを作っていきたいです。
一緒におもしろいCMを作りませんか?
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