最近、本ばかり買ってしまう。別に買ったって全然読まないのに。理由は「文学好きですよね?」って自問自答して「勿論、教養ありますからね。」と答える為である。文学に長けた人間になりたくて、そんな嘘っぱちな自分に酔っている。私は嘘に塗り固められて生きている。 気が付いたら平気で嘘をつくようになっていた。小さいものから大きいもの迄。きっと本当の事を話すのが怖くて、嘘をついている方が余程楽だからである。だってね、本当の事を話してしまうと大切なものを失うから。私はこれまでそうだった。本当
夏が来る予感がしている。田畑に囲まれたぼろっちいアパートのベランダでは夜になると蛙の声が厭と言うほど鼓膜をふるわせてくる。 煙草の煙に巻かれてなんとなく歳だけを重ねてしまっていることを考えざるを得なくなってしまった。 なんとなく義務教育を終えてなんとなく進学して、別に何をしたいとか考えてなくて全てが漠然としていた。目に映る未来はからからに乾いていた。 あの時にあたる「未来」という場所にいるけれど辺りに潤いは無い。すぐに引っこ抜けてしまうような小さな雑草が点々とあるだけだ。
私ガチ鬱じゃんしっかりBAD入ってんじゃん何が無理すんなだよ無理だったらどうするんだよ何もしないくせに救えないくせにふざけんな曖昧なんだよもう既に無理してるっつの無理して意固地張って無理して心配かけねーようにしてんだよ既に無理だし限界などとっくの昔に超えてんだよ馬鹿だろそれくらい分かれよおめーは私が教えなきゃ何も考えない使えねー脳みそなら今ここで捨ててしまえばいいじゃねーかちったぁ人の気持ち考えろよいっつも「何て言ったら分からないけど…」とか言いやがって分からないなら何も言う
「きみは優しいね」 ちょっと前に別れたあの人は私を抱きしめ、今にも泣きそうな声でそう言う。 「きみはきっと心がすり減っているだけだ、なにかに満たされたら辛いことも全部忘れられるしこんな事しなくても笑って生きれるよ。辛いのは今だけさ。大丈夫。」 私はそう言ってきみの目を見つめ、小さく笑ったみた。 私は優しくなんかない。 私はきみの神様になりたかっただけ。この世で私だけはきみの非を許し、救いの手を差し伸べたかった。 きみにされたことは全部覚えている。 だからきみには私
きみにはぼくの事が視えているのだろうか。 ぼくの存在は誰かに認められないと実体化できない。だからきみに認められないぼくは透明のままだ。 きみはぼくをよしとしない。 ぼくの生きる世界を、全てを、よしとしない。 きみはぼくのことが見えないから、ぼくが痛くても壊れても気が付かない。 ぼくは誰かに見つけてもらいたかった。見つけてもらえるならなんでも良かった。 だから性格も何度だって変えたし、耐えうることなら何でも耐えた。自分なんてものはとうに捨ててやった。 でも 誰
きみとの最後の日、私はラスイチの煙草をきみにあげた。その名もPeaceスーパーライト。 私ときみの周りにその煙草を吸ってる人は私しかいなかった。私のことを忘れないで欲しかったからその煙草をわざときみにあげた。 その煙草を吸ったきみが言った。 「俺には重すぎるよ」 私は思い出した。 きみと初めて一緒に煙草を吸った時のことを。 煙草を忘れちゃったきみは私のを一本くれないかと言った。だから私はいつも吸っていたそれを渡した。その時きみは何も言わずにそれを吸っていた。重いと
ぼくのしらないおまえ おまえがしらないぼく ぼくがしらないおまえがゆるせない ぼくなしでへいきなおまえがゆるせない でもぼくはおまえのこといらない いらないのに なんで ぼくなしでしあわせになってしまってるおまえをみてるとぼくはなんだかさびしい なんで
12月、慌ただしくただ過ぎていくだけの月。 その前日、空は透き通り、いやというほど青かった。 素晴らしい晴天の下で 私は一人曇天であった。 人を愛するとは何なんだろう、何のために愛するんだろう。 ーーー人なんか愛せない。 愛したらいつか失ってしまう、失ったら壊れてしまう。壊れたら、どうなるんだろう。 ーーーだから人なんか愛せない。 心を込めた本当の愛の言葉だっていつかはきっと嘘になる。 本当だったのが嘘になる。でも未来のことなんかは分からないし、過去の言葉が本
お前が息をするせいで苦しい だからこの世から居なくなれ 私が息をするせいで傷つける だからこの世から居なくなれ 私がお前を消すからお前は私を消して
呪いには賞味期限がある。 人は時に呪いにかかったかのように思考や行動が支配される事がある。しかしその呪いの効果は永遠ではない。いつかは味がしなくなっていつの間にか消えてしまう、案外儚いものである。 呪いは魔法とよく似ているが決して同じものでは無い。と私は思う。 私はある呪いにかかっている。そいつはことある事に私の眼前に現れては肺を抉り、呼吸を止めてしまおうとしてくる。そして普通なら消し去れるはずの人物の事を風呂に張り付いた黒カビみたいに、消したくても消えないような物に細工
かつてダーリンであった私の好きな人。 最低で脆く、でも最も煌びやかであったダーリン時代。 広いようで狭くひしめき合う街は信じられない程濃密な思い出で鮮明に色付き、今にも破裂しそうになっていた。 あの頃に戻りたい。今すぐにでも一から作り直したい。その一心を抱きつつ私は無心にペンを走らせていた。気が付くと不覚にも彼との思い出を描いてしまっていた。 此処にはもう妄想ドライブでしか行けれないのだけれど。 物凄く気持ちが悪いでしょう?でもこれが本当。 本当の事なんて誰にも共
私の好きな男は捻くれ者でいつも何かを考えている。あと保身的で嘘吐き。それからギャンブラーでヤニカスで八割方ニート。その癖人の痛みに対する理解だけは物凄く高い。私はこの男に生きる意味をうまれて初めて教えて貰った。私は心の底から彼を尊敬し、大切に思っていた。 でも私が選んだ男は特になあんにも考えていなくて、無駄に素直。自分に激甘で、いい歳こいて金を祖母から貰っている富裕層馬鹿。デリカシーなんてものはすこしもなくて兎に角失礼な奴。でも私の事を心の底から愛してる。本人曰く何があって
綺麗事なんて聞きたくない。だって所詮はそれら全部嘘。この世界は淀んだ汚れた思考で造られているじゃないか。 綺麗事言ったって誰も救われねえよ。何だよ、善人だと思われたいだけのくせに。 いいから黙れよ。 五月蝿い。
何ヶ月もの間風邪を拗らせているような気分だ。治りそうでやっぱり治らなくて、それを抱えながらもしなくちゃいけないことをこなして生活を送る。別に死ぬ程の病状では無いが、一寸油断したら死に至るものなるかもしれないといったリスキーな代物である。その風邪に「執着」という名前をつけた。 そいつは誰と何処へ行こうと執拗くついて回ってくる。どうにか紛らわそうと爆音でバンドミュージックをかけてみるが、逆効果。「執着」はバンドミュージックを聞かせるとさらに存在を大きくして私の気道に入り組んでく
学校を辞めた。とうとう本当に辞めてしまった。 入れなくなった学生用ページをぼうっと眺めて実感する。そう、ド底辺人生の幕開けである。それでも尚私は元気であった。何故なら多少怠けていても誰からも非難されないからである。今度は思う存分金を稼げるので、貯金やらなんやらでとやかく言われることも無くなる。嗚呼なんて自由なんだろう。なんて愚像を浮かべていられるのも束の間、7ヶ月後には200万円以上の負債を抱える。平和な自由は奪われ、負債との長期に渡る戦が始まる。どうだ、と言わんばかりの救
私は某ハイトーンボイスバンドが大好きだ。出会ったのは4年ほど前。それまであまり好まなかった彼らの音楽。ある日突然魅力的だと感じてしまった。まだまだ浅い歴史である。 そんな私が愛する彼らであるが、最近売れに売れている。売れることは彼らの喜び。彼らの喜びは私の喜びでもある。当然のことだ。しかし私は抱いてはいけない心を抱いてしまった。このままさらに売れてしまったらさらに「好き〜」って言うやつが増えてしまう。別にアンチにわかでは無いけれど。有名になって大衆向けバンド(例:前前前世な