MSI 2021 グループCチーム紹介
LCK代表:DWG KIA
LCK公式Twitterより
LoLの競技シーンにおいて、最強のリーグと問われてまず第一の候補に挙がるのはやはり韓国リーグことLCKだろう。Season 2(2012年)以降のWorlds、そして2015年から開催されてきたMSIにおいて、現時点で最も多い優勝回数を誇るリーグだ。Faker選手やNuguri選手、ShowMaker選手をはじめする腕に覚えのあるプレイヤーたちは国内のみならず、LJLやLPL、LCSなど他地域のリーグでも活躍している。
「Worlds 2020」で頂点に立った世界王者がDKだ(起亜自動車がタイトルスポンサーになったためチーム名をDAMWON Gamingより変更)。2021シーズンを迎えるにあたってのメンバー変更はほとんどなく、トップのNuguri選手がLPLチームへ移籍したため、Khan選手に入れ替わったのみ。その圧倒的なパフォーマンスは他のLCKチームの追随を許さず、春スプリットではレギュラーシーズン1位となった。
どこが強いと評するよりは、あらゆる面で水準が高く、レーン戦から少数戦、集団戦、オブジェクトや視界の管理と全てを極めて高い水準で遂行できる。MSIではこのチームに対して全てのチームがどのような戦いを挑むのかが焦点となるだろう。
LCS代表:Cloud9
LCS公式Twitterより
欧州と並んで、競技シーンが始まったときからその一角を占めている歴史ある地域。特にLCSは世界中から才能を集めたチームがひしめいており、そのラインナップはWorldsに優勝したプレイヤーや、国際大会でめざましい活躍を見せたプレイヤーたちが揃っている。アジア地域からのチームが参加するようになってから、国際大会では苦戦しているイメージもあるが、Worlds 2018ではベスト4入り、MSI 2019では準優勝など、強豪地域に数えられる結果を残している。
スター選手ひしめくLCSにあって、常に上位チームに名を連ねてきた強豪がC9だ。今シーズンはG2で活躍してきたPerkz選手の加入が大きな話題となった。今シーズンも安定した強さを発揮して勝ち星を重ね、2年連続で春シーズンを制覇した。
昨年のMSIが中止となったため、MSIは初出場となる。Worlds 2019以来の国際大会出場でLCSの存在感を増せるのか、地域からは大きな期待が寄せられるチームだ。前回のMSI、すなわちMSI 2019の優勝選手としてただ一人MSI 2021に参加しているPerkz選手が、かつてG2でもチームメイトだったZven選手と共にチームをキャリーできるのかがポイントになるだろう。
LLA代表:Infinity Esports
LLA公式Twitterより
北はメキシコから南はチリまで、広大な地域を一つに取りまとめたラテン地域リーグがLLAだ。従来は南北の2リーグに分かれていたが、2019シーズンからは統一リーグが行われ、代表チームが国際大会に参加している。抽選のめぐりあわせにより、国際大会ではLJL代表と対戦する機会が多く、Isurus GamingやRainbow7といったチームとは過去に戦っており、時には接戦を繰り広げている。
ラテン地域が南北に分かれていた時代は北ラテン地域に所属し上位争いの一角を占めていたチームがIEだ。LLAプレイオフでは元V3のBugi選手が所属していたFurious Gamingとの決勝戦で、0-2からのみごとな逆転劇を演じ、MSI進出を決めた。
同リーグの中ではボットレーンに注力して強力な集団戦能力を見せており、対戦相手は常に試合のコントロールに苦心することになるだろう。なお、トップレーンのBuggax選手はWorlds 2019にIsurusの一員として出場しており、DFMのEvi選手とはベルリン以来の再戦ということになる。
LJL代表:DetonatioN FocusMe
LJL公式Twitterより
LJLは日本国内で全8チームが争う公式リーグ。ここ数年はリーグの環境が整い、新たな選手のデビューなども続いて、成長しているリーグの一つだ。Worlds 2018のプレイインステージ・ラウンド1突破で地域の水準が向上していることを見せており、強豪地域を含めた全ティアのリーグが入り混じる今回のMSIでも、戦いぶりを注目されている。
LJLにおいては王者として君臨しているDFMだが、国際大会でもLJL代表として頻繁にやってくるチームとして知られている。Worlds 2018の活躍もあり、Evi選手やCeros選手、そして(主にLECキャスターであるVedius氏好みの)独自のドラフトなどが注目されてきた。
また2021シーズンから加入したAria選手は、海外のLJL観戦ファンの間ではCGA所属のころから国際大会出場が待望されており、初の国際大会となるMSIでの活躍に期待が集まっている。
グループC事前予想
グループCは、4大リーグのチームが2チーム入っている唯一のグループだ。最近の国際大会での結果がふるわないLCSが、4大リーグの中でも一段劣るリーグと言われても、マイナーリージョンのチームにとって格上なのは変わらない。
Worlds 2020からトップレーナーをKhan選手に替えただけのDKは、春スプリットでも圧倒的な戦績を出しており、グループ抜けの可能性は最も固いチームだ。2位抜けはやはり、C9と見るのが妥当だろう。マイナーリージョンの2チームについては、2年ぶりのMSIでチームの成長をどれだけ見せられるかがカギとなるのは間違いない。
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