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風穴をあけろ!50歳まだヒットを狙うミュージシャンの軌跡㉑高校受験とギター SEiZI/晴志
家庭教師の先生2人には申し訳なかったが
成績は一向に伸びなかった。
そりゃ、そうだ。
まずは親父が悪い。
そして可愛いあなた方が悪い!!(笑)
思春期の受験生に美人の女子大生家庭教師。しかも2人も。
(注)写真はイメージです・・・(笑)
みんなが期待するエロい展開も全くなく、
ただただ悶々と日々は過ぎてゆく。
日が暮れるのが早くなると
「女性一人じゃ危ないから家から15分くらいのバス停まで送ってやれ!」
親父・・・
今、俺が一番危険だと思うよ。
脈打つ気持ちと股間がばれないように必死だった(泣)
当初の県下一の金沢大学付属高校はもうあきらめていた。
受験が近くなってからは、安全圏で比較的家から近い、それでも
県下ではかなり上位の進学校に絞った。
ま、ここなら、行けるだろう!と思ってる俺とは裏腹に
意外に成績の伸びない俺にいら立ちを隠せない親。
伸びないっていっても、常に割と上位だったんだけどね。
そこで、よくあるパターンの交換条件。
「志望校に受かったら、ギターを買ってほしい」
意外にひとつOKだった親父。
この頃には、もう高校に入ったらバンドをやる!!と決めていた。
ジャンル問わずいろんな音楽を聴く中で、俺はロックバンドでギターを弾きたい!という夢がどんどん大きくなっていったのだ。
勉強の合間に聴く音楽やラジオが唯一のストレス(いや?性欲か?)発散だった。
とにかく高校までの我慢!!
今は勉強して高校に入ったら青春を謳歌するのだ!!
そして、志望校に合格!!
次はバンドだ!!
俺は高ぶった気持ちを抑えながら、親父に楽器屋「VANVAN」に連れて行ってもらう。
確かこんな感じのフェンダーのストラトだったと思う。
それを指さして
「これが欲しい!」と。
「そんな電気の通るギター(要はエレキギター)は不良になる!こっちにしろ!」
親父が指さしたのはいわゆる「フォークギター」だった。
俺たちのあの時代「エレキギター」と「バイク」は不良の象徴みたいにされてたのだ。
そして、俺たちの感覚では当時「フォークギター」はめちゃくちゃ、ダサかった。
「それだけは絶対嫌だ!エレキが欲しい!!!」
今から思えば「フォークギター(まだアコースティックギターって言われてなかった)」でも買ってもらっておけばよかったなぁ・・・。
「電気の通るエレキギターはダメ!こっちならいい!」
親父が提案したのはキーボード「YAMAHA DX21」
押し問答の挙句、何も買ってもらえないよりはマシと
俺は折れた・・・。
こうやってロックバンドのギターリストへの夢はしょっぱなで絶たれたのである(泣)
でもさ、
親父・・・
「キーボードも電気通るがな!エレキやがな!・・・・。」
俺の最新のミュージックビデオです。見てね!