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「キオクのキロク」写真展@應典院に登壇します



私が一番好きな写真家、藤田温さんの個展が大阪は應典院で開催されます。

私の好きな写真が縁深い寺院で行われ、ゲスト登壇者としてお声がけいただいてとても光栄。

以下、Facebookにも投稿した内容と同じだけど好評いただいたので記しておく。

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「家の記憶」とはなんだろう。

玄関の土間で話し込む景色、台所の音、柱の傷や天井の怖い顔みたいなしみ。

水遊びをした庭、油の匂いがするガレージで働く父の背中。

家での記憶をなぞれば

幼い頃、思春期、独立後の帰省、介護、看取りなど

その家で営まれてきた日常がある。

家の記憶は景色に重なって思い出され、同じ景色でも温かで優しいものから辛く暗いものまで人によって様々。

家での記憶と向き合うということは、誰にとっても己自身と他者との繋がりと向き合うことになるはず。

その家が今、高齢化と核家族化で「家じまい」を迎える時代になってきた。

「家じまい」とはなんだろう。

物理的には売却、建て壊しなどで住まわなくなるというシンプルなこと。

ただ、家という空間が持つ記憶をしまうという観点で見るとどうだろう。

記憶は曖昧で繊細だからこそ捻じ曲がったり、忘れたり、バイアスがかかる。

家が物理的になくなれば、記憶をなんのきっかけもなしに呼び起こすことは難しい。

だからこそ、写真という記憶を呼び覚ます装置を通して自己と他者の繋がりと向き合う「キオクノキロク」プロジェクトには価値があると思う。 

そんなことを考えさせられる家の記憶の写真展が大阪は應典院で開催されます!

仏様がいらっしゃる空間で写真家の藤田温さんが撮影してきた、様々な家の記憶の記録の展示と共に多様な業種のみなさんとトークセッションが繰り広げられる予定。

私も登壇者としてお招きいただいて光栄

ぜひ足をお運びください。
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写真家
藤田 温 Fujita Atsushi

KATACHI PHOTO PROJECT 代表
1985.4.30生まれ
兵庫県明石市在住

2014年に自己免疫性脳炎を発症。
一部記憶を無くした経験から記憶媒体に関心を持つようになり、想い入れのあった祖父母の
家の解体前に撮影を決行。以降、様々な事情で手放すことになった個人宅をはじめ、
飲食店や商店、造船所などジャンルを問わず数多くの歴史を記録。

【受賞歴】
明治安田生命マイハピネスフォトコンテスト2019-2021、3年連続受賞
島村楽器 I LOVE PIANO ポスター

【刊行物】
HARVEST(JAあかし)
HOMEtoHOME(→Pia-no-jaC←:写真集)
相続手続で大切にしたいこと(相続手続支援センター関西)など

應典院公式HPより

個展詳細はこちら


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