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近江をゆく chapter1-3 八幡山城(1)

→chapter1-2 八幡堀


日牟禮(ひむれ)八幡宮の前の白雲橋付近は渋滞していた。三叉路故、右折車が通行を妨げる。境内の駐車場は広いが、すでに満車状態であった。にもかかわらず他府県ナンバーの車が次々と入ってくるのでさらに拍車が掛かるありさまであった。

僕は自転車を押して車も出入りする白雲橋を渡り、大鳥居を潜ると茶店風の[たねや]が目に入った。屋根の上には歴史を感じるような渋い看板が掛けられているが、実は1999年openである。

たねや日牟禮乃舎
大鳥居の前にある

[たねや]は満員御礼状態だった。

たねや 入口



まず僕は駐輪場を探した。駐車場の一角に大型バイクが数台停めてあったが、自転車はゼロだ。そもそもレンタサイクルでこの街を周ろうとする者はどのくらいいるのだろうか?

白雲橋から八幡堀view
白雲橋から八幡堀view
江戸時代にtimeslipしたような


仕方なく僕は神社の林の端の目立たない所に停めることにした。来た道を戻ろうとした時、[たねや]の店の裏に3台の同じ駅リンくんの自転車が停まっていた。仲良しグループが[たねや]のsweetでも食べているのだろう。

日牟禮八幡宮


雲ひとつない青空に鳥居と白雲館が重なり、眺めは最高だ!

日牟禮八幡宮の鳥居から白雲館をview
和洋式建造物が望める珍しいangle


僕は日牟禮八幡宮の楼門の前で撮影を試みた。

楼門(随神門)


頻繁に駐車場に出入りする車の合間を見計らって撮影、なかなか大変だ!

楼門(随神門)


楼門を潜ると境内は意外とこじんまりしていた。

拝殿
日牟禮八幡宮が近江八幡の地名の由来
神馬
楼門(本殿側から)逆光だ!
左義長祭

左義長祭の由来と歴史

 日牟禮八幡宮の左義長祭は、毎年三月十四、十五日に近い土日曜日(雨天決行)に行われます。左義長は、もとは中国から伝わった正月行事です。わが国では仁明天皇承和元年に、鎮護国家、五穀豊穣を祈る祭りとして行われるようになりました。

 安土城下でも毎年正月に祭りが行われており、信長記には「織田信長安土において毎年正月盛大に左義長を行い、自ら南蛮笠を被り、紅絹にて顔を包み、錦袍を着け、異粧華美な姿で踊り出た」として、自ら祭りに参加する信長の姿についての記述が残されています。信長亡き後、豊臣秀次が八幡城を築き、安土から移住した商人等により城下町が開町されました。
その移住してきた人々が、既に四月に行われていた氏神八幡宮の例祭「八幡祭」の荘厳さに驚き、これに対抗し、開町による新進気鋭の悦びと感謝の意を込めて、厄除・火防の由緒ある御神徳を仰ぎ、左義長を八幡宮に奉納することとなったと伝えています。

日牟禮八幡宮Homepageより
鬼瓦


日牟禮八幡宮の駐車場の奥に八幡山ロープウェイの乗り場があった。八幡宮の駐車場だが、八幡宮とロープウエイで山頂に行く観光客とはsetになっているようである。

八幡山ロープウェイ(琵琶湖国定公園)
pamphletより
15分間隔で運行、近江鉄道が経営1962年運行開始

八幡山は271mと低い山の部類だろう。近江八幡を通る度に一度行ってみたいと思っていた。

八幡山城の俯瞰図
のりば前にあった看板
村雲瑞龍寺門跡
のりば前にあった看板

村雲瑞龍寺門跡は1961年に京都よりこの八幡山城跡に移ってきた。

嵯峨村雲別院
2024年3月撮影

奥嵯峨巡り(右京区)(二尊院の近く)の道中にある。観光客はこの大きな石碑には目もくれず過ぎ去っていく。この路地の奥に進んでも墓地があるだけで寺院らしきものはない。なぜこの地が[村雲]と呼ばれているかはよほどの歴史マニアでないと知らないだろう。

村雲瑞龍寺は、日蓮宗唯一の門跡由緒寺院でございます。
 開基されたのは、太閤豊臣秀吉の実姉、羽柴智(とも)の方でございました。羽柴智(とも)の方のご子息であられる関白豊臣秀次、秀勝、秀保は、非業の死を遂げ、さらに、秀次の一門は処刑されてしまいました。その菩提を弔うために出家し、瑞龍院日秀尼(にっしゅうに)と称しました。慶長元年(1596)、日秀尼は、後陽成天皇から京都嵯峨の村雲の寺地と「瑞龍寺」の寺号・寺領千石・菊花御紋・紫衣を賜り、寺を創建されました。
 代々、有栖川宮、伏見宮、そのほか皇族、華族などの女子息たちが九条家より入寺し、住職に就かれました。のちに、三代将軍徳川家光公から京都二条城内の殿舎を寄進され、嵯峨から堀川今出川に移転されました。天明の大火で焼失し,再建するも、昭和36年に豊臣秀次の居城跡、八幡山城址に京都より移築されました。

村雲瑞龍寺homepageより抜粋
八幡山ロープウエイ 往復¥950


八幡山ロープウエイは並ぶことなく乗ることができた。パンフpamphletには30分で周遊できるとある。また八幡山は手軽なハイキングコースhiking trailとなっている。

八幡山ロープウェイ

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