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山陽道をゆく chapter1-1 倉敷・直島(1)
[何でも鑑定団・日曜美術館・美の壺]は、美術品を時には面白く、時には真面目に、僕らはこれらTV 番組の長年のフアンである。そして数少ないKさんとの共通の話題でもある。
これは2024年12月5日・6日の旅の記録である。
僕たちはJR新大阪駅の在来線gateを通り、通路に出た。ちょうど朝の通勤rushのpeakでもあり、通勤客が広い通路を同一方向に多重列で進んで行く。凄まじいと言う他ない。僕の推測にしか過ぎないが、その行き先は大阪メトロ御堂筋線へ70%、新幹線へ20%、新大阪界隈のofficeに10%といった具合だろうか。
僕はその通路に立つガードマンのおじさんに道を尋ねた。
「すみません、空港busに行くにはどう行けば良いですか?」そのおじさんは指を刺して
「この通路をまっすぐ、どんつきを左に折れ、階段を2回下りてください。ここは3階です」と親切に教えてくれた。[ここは3階]、それは見事な案内だった。
「ありがとう」と礼を言った。
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Created in the APP Good notes 6
実は数日前tour conductor(tour con)添乗員Mさんがあいさつを兼ね電話をして来た。
「集合場所に行くには空港bus乗り場を頼りに来てください。1Fにsevenがありますからその付近にいます」と迷うと思ったのか、丁寧な案内だった。
「はい、行ったことがあるのでわかります」と答えた。
工程表にも構内図がわかり易く明記してあり、また15年くらい前に出張で数回、この付近から出雲行き阪急高速busにも乗っていたのでその場所はimage出来ていた。
にもかかわらず、尋ねた・・・。
集合時間まで10分程度しかなく、広い構内をうろうろできないというpressureみたいなものがそうさせた。
通路を前の人と同じペースで進んだ。進まざるを得ない群衆である。大半の乗客は2Fから御堂筋線に向かう。1Fへの階段を降りる時、JR円町駅からずっと続いた群衆とやっと別れることができた。
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evening tour
by おとたび pamph
1Fに降りると人もまばらで大きな柱の前にtour conらしき女性が2人、それぞれの🚩旗を持って立っていた。近づくと一つが[足立美術館をめぐる〇〇」、もう一つが[倉敷・直島へのアート旅]と🚩旗に描かれており、『あっ、ここだ❗️間に合った』と安堵した。
その倉敷・直島の旗を持った女性(Mさんとは面識なし)がいきなり
「〇〇さんですね」と僕の名前を言い当てたのにはびっくりした。なんでわかるの?と言いたかったが、
「はい、そうです」と言うと
「本日の男性のお客様はおひとりですから」とタネを明かした。へぇ、他は皆、女性か・・・。すると
「本日のお客様は5名様です」と暴露した。
「えっ、5名⁉️・・・」意外な人数に驚き、信じられないという顔をしてreactionした。パッと浮かんだのが
「8人乗り観光タクシーですか?」とつぶやくように言った。
「いえ、小型busを用意させていただいております😊」とMさんは返答した。
このtourは2人掛け席にひとり、ゆったり観光も【売り】だったことを思い出した。
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今回岡山より乗車した東洋バス
「その人数ではこのtourは成立しなかったのでは?」と尋ねた。
通常このくらいの人数では大赤字になるので取りやめになることがほとんどだ❗️。
「たとえ1名様でも私どもは行かねばならない理由があります・・・??」とMさんは言い放った。『その理由とは何だ?』と心の中で叫んだ。
「大原美術館を貸し切っているからです」と・・・。
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確かに大原美術館を貸し切り、curator学芸員による館内と美術品の解説をするのはこのtourの目玉だろう。貸切契約はそれほど重いのか?
「もし誰も応募がなかった場合はどうするのですか?」といささか意地悪な質問をぶつけた。
「その場合は、私ども添乗員(tour con)に召集が掛かります。添乗員の研修を兼ね、非番の添乗員が行くことになります」とMさんは言い切った。
そうか、それほどまでにと感心した。ふと隣のtourの人数を見た。
「足立美術館は人気があるようですね」と言うと
「こちらはカニ🦀がありますから」とMさんは即座に答えた。
冬のgourmet tourはやはり人気が高いようである。その時、足立美術館の日帰りtourのpamphを見たことを思い出した。
「そういえば足立美術館弾丸ツアーがあると聞いたことがあります。滞在時間90分とか?道中、しんどくないですか?」と尋ねてみた。
「新型特急やくもでね」とMさんは短く答えた。隣のtourも日帰りではないにせよ、やはり[新型やくも]で行くのだろう。
僕は[やくも]高速振り子特急電車381系に何回か乗っているのでその揺れ方は半端じゃないことを知っている。初代(非電化気動車Diesel vehicle時代)に出雲出帳で同行した同僚が列車酔いでトイレからなかなか出て来なかったことも・・。但し新型やくも(2024.4.debutデビュー)にはまだ乗っていない。
「日帰りのneedsはそれなりにあります」とMさんは少し間を空けて言った。
先ずは宿泊代が要らず、その分荷物はbagひとつで済む。さっと行ってさっと帰る。cost performanceコスパから言って合理的だ。しかし僕は旅情という観点からゆったりのんびり旅行がしたい派である。
「集合時間を30分ずらしてrushを避けてほしかった」と今朝、体験した大混雑に対する少し恨み節的なことを吐いた。これを企画した人は都会のrushというものを知らないのではないだろうか?、
「皆さん、よくそう言われのですよ」とMさんは同情するように答えた。
『そうか、皆、考えていることは同じなのだ。仕事(通勤)なら始業時間がアリ、給料をもらっている以上、すし詰めでもがまんできるし、しなければならない。ところが、旅行なら出発時間の調整はいくらでも出来るはずである。とにかく休暇をゆっくり楽しみたいんだ‼️と叫びたかった』。
その時、Mさんの携帯が鳴った。スマホではない。会社からの支給品だろうけれど、2000年代初頭の製造中止になっているであろうvintageものだ。
「失礼します」とMさんは僕たちに断りを入れた。
「只今、そちらに向かいますのでそこでお待ちください」とMさんが畏まるように話しているのを横で聞いていて次の行動も予想できた。
集合時間はかなりゆとりを持って設定されていることを僕は知っている。僕たちはEVエレベーター🛗に乗り、新幹線concourseへと急いだ。そこで5人目の女性客と合流した
chapter 1-2 倉敷・直島(2)→
余談ながら
Rush時の構内通行は1.3倍の時間が掛かることを僕は知っている。
以下の写真は2024年12月12日PM4前後、編集、補足のため京都駅構内で撮影したものである。但しrushではない。
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#30 platform
京都駅に着くと下車する人は全員、東を向いてホームを全部使って歩く。どれだけ急いでいても前が動かなければ進めない。その流れに逆らい乗車しようとする客が行く手から進んで来るのでさらに混雑に拍車が掛かる。嵯峨野線の終着駅の宿命である。急ぐ人はたいてい先頭車両に乗る。そこは押し寿司以上の混むので僕たちは比較的マシな最後尾車両に乗ることにした。
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嵯峨野線ホームを過ぎるまでは前のpaceに合わせてゆっくり進まなければならない。そこから0番線に入るとホームが3倍に広がり、それぞれの乗り換えホームへと別れて行く。僕たちは右へ右へと比較的歩き易い0番線ホームに近い方を歩いた。
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階段コースである。そこにも自ずから列ができる。狭い階段は下りて来る人用の右1列を空け、左通行で2列でここでも前のペースで上がって行く。carryもそれに合わせて持ち上げる。
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中央concourseコンコースに上がると皆がそれぞれのホームに向かうので動きが複雑になり、前から横から、ぶつからないよう歩かなければならない。僕たちは比較的空いている右側の階段から4・5番線ホームに、到着したばかりの乗客が急ぎ上がってくるのをかわしながら下りた。
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4番線には各駅車(普通)、5番線には快速が停まっていた。事前に調べた乗換案内Appによると乗換6分、待ち2分だったが、すでに多くの乗客が乗り込みを終え、すぐにも出発しそうな雰囲気だった。電光掲示板には5番線→快速7:34、6番線→新快速の表示7:35だった。
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主に特急の発着場で普段は空いている
rush時はここから新快速が発着する
『あ、しまった!この時間帯は新快速は6番線発着だった。しばらく乗ってなかったのですっかり忘れていた・・・』
「快速で行きましょう」と咄嗟にKさんが言った。その瞬間、2頭のうさぎを追うのは止めた。発車の合図が聞こえた。僕たちは快速に飛び乗った。
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乗ってからギュギュ詰め車内で調べたことだが、乗換案内Appの新快速6番線の表示を見落としていた。Appによるとその新快速で行けば集合時間の21分前に着く。快速だと14分前になる。もし階段を上り下りしている間に7:35の新快速が出発し、次の新快速を待って乗った場合、9分前に到着する。その意味で快速を選択したのは正解だった。
朝の快速は新快速より2駅多く停車する。1分早く出た快速は高槻駅の少し手前で新快速に一度抜かれた。快速は何を思ったのかそれを抜き返し、高槻駅にはほぼ同着だった。複々線だからできる芸事である。