啓発言葉って何?
昨日は久しぶりにシブヤ大学でお勉強。
授業の前半は、神戸郁人さんの講義。後半は4〜5名のグループ(テーブル)に分かれてワークショップでわいがや。
今回の参加理由は授業のタイトル、啓発言葉って何?と疑問を持ったため。神戸氏の解説によると、たとえば、
人材 → 人財
頑張る → 顔晴る
仕事 → 志事
最高 → 最幸
高齢者 → 幸齢者
企業 → 喜業
など、漢字を置き換えた造語で、ポジティブ😀さと同時に胡散臭さ😏も感じる言葉。なぜ相反する+(プラス)と-(マイナス)が入り混じるかというと、啓発語と感じる場合は、本音と建前が透けて見えてくるから。
なるほど🤔
自分は建前が苦手な本音直球の会話を好むので、啓発言葉を使わないのか。
ワークショップでは、なぜ、啓発言葉が増えるのか? 啓発言葉をどう捉えるか?を議論
増える理由は、日本語は同音意義語が多いため、漢字の置き換えがしやすい・遊びやすい。そして造語は企業がマーケティング・広告視点で、製品名やキャッチコピーで使われるだけでなく、さらに個人レベルのSNSや動画でもアピールのために使われ、拡散・定着しやすくなってきてるのでは。
そして、啓発言葉に触れる機会が増え、もやもやも増える一方ではストレスが蓄積するのはまずい。手間を惜しまず元々の言葉を辞書で確認し、造語(啓発言葉)の意味合いとの乖離・使い手の建前を捉えて消化するのがいいのでは。
といった整理・要点は意見が一致。
自分が参加したグループで、他の参加者と自分の意見が異なったのは、啓発言葉の位置付け。
啓発言葉を筆頭に造語は日本語の乱れに繋がるので、増えてほしくない。
正しい日本語を使う・推進すべきだ。
との声に対し、自分の意見は、
時代は変化し、従来なかった概念が生まれ、新たな言葉が必要になる。
あるいは、日本にはなかった概念が輸入され、必要に迫られる。
特に英語の場合、カタカナとして輸入し、独自の解釈を勝手に加えて使うぐらいなら、造語を作る方が良いのでは?
です。
人材 → 人財も、Human Resource → Human Capital との人材管理の潮流にあわせて出てきた俗語であり、日本社会(企業)でも時流に乗ってきたので、俗語から一般用語になりつつあります。
もちろん、むやみやたらに啓発言葉を使うのは違和感あります。そもそも啓発を辞書で調べると
啓発を英語で言えば、enlightenで照らすことで、説明する・知らせる・教える・啓蒙する。などの意味合い。
教えわからせる=マウントを取る
であり、過剰に光を照らすのは、エネルギーの無駄。造語を作りまくり、使いまくりは無駄だし、双方理解の浅い会話が増えてる気も。啓発言葉ではないものの
作文 → 言語化
納得 → 肚落ち、完全理解
学び直し → リスキリング
など言葉の重みでやってる感を出そうとするのはコスパ重視の現れ?
でも中身を伴わないと浅い人と思われるだけ。
個人のアピールを頭に置かず、より簡易・簡便な言葉を使って、”伝える”より”伝わる”会話や文章を心がけたい。と改めて感じました。
復習兼ねて、本を読まねば