効率化の呪いを解く方法を考えてみた
以前、
なんて記事を書いた後も、SubscribeするPodcastの番組は増え続け、合計36。
No Podcast, No life.
な毎日を過ごしています。Podcastを聴く時間がもっと欲しい、もう2つ耳が欲しい。なんて、わけわからない状態です。先日、好んで聞いている
ドングリFMで紹介された上京ボーイズが気になり、聴き始めたらハマりました。こうやって聴きたい番組は増えるばかり。上京ボーイズ二人の軽快なやりとり、時々ぶっこむモノマネ、ひとまわりはん年下の世代の感覚は面白いなぁ。なんて楽しんでいたら
を聴いて、「この悩み、分かる分かる。」とアラフィフのおっさんは共感しました。
要約すると、上京ボーイズの小太りさんがリスナーさんからのお便りを読むと、
・つい論理的に考え、構造分解し、最適解を考えてしまう(←賢い人の特性)
・解決不要なふわっとした話題でも、つい論理的に考えてしまう(←癖ですね)
・結果、苦しい表情になる。。。(←考え浮かばず、思考停止。真面目ですね)
小太りさんの悩みは、元々は論理思考でなく、努力して身につけた。がゆえに、後天的論理思考なので、論理思考回路を自然に止めるタイミングがわからない。
「どうやったら、遊び心を持って話せるようになるのか。。。」
この悩み、身に覚えがあります。昔、妻によく指摘されました。一緒に住み始めたころ、
「どんな話題でも何か答えねば、答えるなら、より良い返しをしたい」
なんて考え(ほぼ無意識)、ちょくちょくやらかしてました。自分は数学科出身の理系人間のため、職場や家庭問わず、効率化、最適解を考えてしまう性格でした。妻曰く、
「答えは求めてない。特に正論なんかいらない。ただ私の話を聞いてればいい。どうせ返すなら、笑かせて」
という、予想だにしないダメ出し。しかも、大阪出身の妻、笑いのツボというか、ハードルは高く、走り高跳びのバー並み。さらに高速リターンで返さないと
「テンポがない。会話の基本はコール&レスポンス」
というパッシングショットが返って来ます。まぁ、冷めた夫婦でない限り、日々の会話で経験が積めるので、なんとか笑いにつなげるリターンは徐々に増えるもんです。AIが機械学習する現代、人間が学べないわけがありません。それ以上に難しいのは、
「この話題、笑いに持っていっていいのか?」
という見極めです。誤って話の方向を変え、脱線すると、
「何ふざけんての?こっちは真面目に話してんのに!」
というKO必死のクロスカウンターが飛んできます。下手をすると本当のバウトが始まります。そうなると和平交渉に時間を要し、効率化は落ちるばかりです。平和を保つには努力が必要です。でやっと本題。
効率化の呪いをどう解くのか?
ロジカルシンキングを身につけている人に
「深く考えずに、力を抜いて話せばいいじゃん!」
なんて、ふわっとした非ロジカルな助言は通用しません。むしろ、当人は
「どう力を抜いて話せばいいのだ?」
と悩みが深くなる恐れあり。そこでアドバイスを考えました。
「ラテラルシンキングを身につけよう!」 もしくは
「スライドアウトを身につけよう!」
です。こんなアドバイスを受けた生真面目なロジカルシンキングさんは、ググたり、関連書籍で調べるはずです(既知の可能性も高いです)。
上記のカタカナ用語をざっくり解説すると、ロジカルシンキングは垂直思考なのに対し、ラテラルシンキングは水平思考です。
あるいは、コーチング用語では、質問のパターンを上下左右で分類し、上下をチャンクアップ・チャンクダウン、左右にずらすことをスライド・アウトと呼びます。
要するに話題をずらす考え方です。でも、そのずらしが難しいわけです。なぜなら、ロジカルシンキングという型(フレームワーク)を意識的、かつ、大量に数をこなして身につけた人は、
「人の話を聞くと、ついつい抽象化と具体化、要素分解、さらにその要素をMECEで整理し、上下のピラミッド構造を頭の中で作ろうとしちゃいます」
そんなロジカルシンキングが自動的に動作する人に、ちょっと話をずらしましょう。なんて言ってもわかってもらえません。そう言う場合は次のアドバイス。
「自分なりのブレーキポイントを考えましょう!」
が有効です。脳内で上下の思考が5回発生したら(正の字をペンで書く)、左右の思考を考えよう。あるいは、ロジカルシンキングを5分したら(タイマーセット)、ラテラルシンキングを1分やりましょう。
これを繰り返し練習すると自分の思考は狭いなぁと気付き始めます。すると、真面目なロジカルシンキングさんは、水平思考ばかりをやろうして自分を見失い始めます。すると、今度は水平思考をやりすぎないための閾値を考え始めます。
また、話題をずらした場合、効果があったかどうかのスコア管理も必要です。シチュエーション別に効果のあったフレーズ一覧も作りたくなります。そうこうすると、モニタリングするのは面倒くさい。
「どうやったら、効率的に測定、フレーズの管理ができるんだろう?」
と悩み始めます。そのためにはスマフォを使って計測できるアプリはないか?なければ、アプリ作っちゃおうか、なんて改善案を昼夜問わず考え始めます。妙案見つからず、どツボにハマり始めるとふと頭によぎります、
「論理思考って、面倒くさい!!!」
そうです。この気持ちに達したら、
効率化の呪いから解けます(たぶんね)。
ちなみに私の場合、長年の経験(修羅場?)を糧にして、家庭内の会話が進化(単なる改善)し、最近、
「今の返し、おもろい。成長したなぁ。」
なんてフィードバックを妻からもらいます。そういえば、人が成長するには、1on1で明確な目標設定、適切なタイミングに的確なフィードバックです。そうすると指輪のような物質でなく、精神的なエンゲージメントが形成されるなぁ。なんて、人事視点の思考が脳内で動作します。
「この職業病的な呪いをどう解くか?」
を誰かに教えて欲しいです。