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直近の医師国家試験:免疫膠原病


免疫学 ☆☆☆

・幅広く出ていますが各細胞の役割とサイトカインを中心に覚えれば問題ありません。

115F31
ウイルスに初感染した際に感染初期から働く免疫担当細胞はどれか。2 つ選べ。
a B細胞
b T細胞
c NK細胞
d 形質細胞
e マクロファージ

正解はceです。108G36に類題がありますが、その違いについてはこちらで回答しています。

113F18
各種 T リンパ球〈T 細胞〉とその働きの組合せで正しいのはどれか。
a Th1 細胞 ー マクロファージの活性化
b Th2 細胞 ー 好中球の活性化
c Th17 細胞 ー 好酸球の活性化
d 細胞傷害性 T 細胞 ー 抗体産生の誘導
e 制御性 T 細胞〈Treg〉 ー IL-6 産生の誘導

正解はaです。Th1はIFN–γやIL–2を分泌し、マクロファージや細胞傷害性T細胞を活性化します。
b:Th2はIL–4、5などを分泌して好酸球の活性化、抗体産生↑の作用があります。
c:Th17は好中球の活性化を行います。
d:抗体産生はTh2の作用です。細胞傷害性T細胞は抗原提示を受けた抗原に特異的に傷害作用を示します。
e:TregはTGF–βなどを産生して免疫寛容を保ちます(自己免疫を抑制します)。

類題ピックアップ
111G11:T細胞はリンパ球の80%を占める。T細胞のマーカーはCD3 ヘルパーはCD4陽性 細胞傷害性はCD8陽性。HIVはCD4陽性細胞に感染する。
110B14:自然免疫の細胞は⇨NK細胞  他に好中球や樹状細胞、マクロファージなども。抗原非特異的な免疫反応が自然免疫。

112D7
皮膚疾患と浸潤細胞の組合せで正しいのはどれか。
a Sweet病 - マクロファージ
b 固定薬疹 - 形質細胞
c 尋常性狼瘡 - 好酸球
d 色素性蕁麻疹 - 肥満細胞
e 移植片対宿主病〈GVHD〉 - 好中球

正解はdです。色素性蕁麻疹は肥満細胞腫とも呼ばれ、Darier徴候が特徴的。
a:Sweet病は好中球の異常です。ゆえに治療でコルヒチンを使います。
be:薬疹やGVHDはT細胞が関与します。
c:皮下に乾酪性肉芽腫が形成されます。ゆえにマクロファージです。

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