2024/1/14更新! 116回、117回分を追加しました
血球について ☆☆☆
正解はabです。
a:抗がん剤をはじめ抗精神病薬や抗甲状腺薬など様々なケースがありますが、この選択肢の知識はない人も多いでしょう。実際は他選択肢の除外で選んだと思います。
b:正しいです。ただしこれは見かけ上の数が増えるだけで、好中球機能はむしろ低下します。副腎皮質ステロイドは好中球の血管内への接着を阻害するため、結果として骨髄血管内に張り付いている(プールされている)好中球が血中に遊離して見かけ上の数が増えます。
c:誤りです。多核白血球(好中球+好酸球+好塩基球)全体の中では90%ほどです。単核球も合わせた全体の白血球の中では60%ほどです。
d:500です。これは覚えるしかない。
e:左方移動と呼ばれるものです。急性感染症では好中球の需要が一気に高くなり、未熟な好中球である杆状核が増えます。
正解はbcです。
a:赤血球の寿命は120日、血小板の寿命は7日ほどです。
b:幹細胞は他の細胞への分化能と自己複製能がある細胞です。
c:正しいです。この2つが末梢血に出ています。
d:骨髄です。造血の場は胎生2ヶ月ほどまでは卵黄嚢、2〜7ヶ月ほどは肝臓と脾臓、それ以降は骨髄です。
e:核ではなく細胞質です。
正解はdです。
輸血 ☆☆☆☆☆
血液製剤の使用指針が以下にあります。
正解はbです。
血液型確定前に輸血を行う場合、赤血球は抗原性のないO型、FFPは抗A、抗B抗体を含まないAB型を用います。
Rhは多くの日本人でRh(+)のためこれを用います。
正解はaです。血小板数1万は重篤な出血のリスクが大です。
正解はaです。MDSでは同種幹細胞移植を行いますが、本症例は78歳と高齢なため行いません。Hbが7を下回り貧血症状が出現していることから赤血球輸血を行います。
正解はcです。血小板数は保たれています。
正解はdです。
111E56と同じ問題です。大量出血が予想される場面では、輸血に備える、鉄剤投与、自己血貯血を行います。クロスマッチは実際に投与する輸血製剤を使って反応を見るため、輸血直前に行います。「現時点」で行うことではありません。
正解はeです。GVHDは輸血後24時間以降に見られる遅発性反応です。