教育内容の転換
最近の学生たちの学習に対する姿勢の変化をみていると実際の教育の現場で話し手が話している場でも平気でしゃべっている学生が増えてきたなと感じている。
先日とある中学生(1年女子)に「今の学校での授業はどうなっているのか」と問うてみたところ、ほとんどの授業が「話し合い(※ティームティーチング)などで行われている」との返答がかえってきた。
「小6くらいから始まった」と聞いて「なるほど…」と納得したと同時に正直驚いた。どうやらこの教育の仕方はティームティーチングと呼ばれているようだ。
※ティームティーチング:「問題解決的な学習」を基本
※ティームティーチングを用いた授業の実例
これだけ変化している日本における学校教育の現場を知らずに教育に携わっていたのかと思いとても落胆させられた。
そこで文部科学省のホームページに入り、政府が推進している教育とは何かを調べてみた。そこに「これからの学校教育の在り方」というのがあったので、それを参考にしながらこれからの教育について考えていきたいと思う。
◆これからの現場教育が目指す方向
<教育の転換が必要>
文部科学省の教育の指針に「生きる力」の基礎的な資質の育成というのがある。教会においても神の子として「生きる力」をいかに育成し教育をしていくべきかは今後もっと大きな課題となっていくだろう。
神の子(すなわち…家庭盟誓1番にある家庭では孝子、国家では忠臣、世界では聖人、天宙では聖子の家庭の道理)をいかに育成していくべきか、自ら学び、自ら考える教育への転換をどこでしていくべきかを考えなければならない。
また知・情・意(文科省では知・徳・体)のバランスのとれた教育、中高生期のみならず生涯が学習という基礎的な資質の育成を重視していくべきではないか。
<基礎教育の重視>
とりわけ中高生期においては今後の長い人生を歩むにあたって信仰の基礎・基本に絞って、原理的視点、信仰的視点、思想的視点、摂理的視点の4つの柱から、分かりやすく、本人たちの学習意欲を高めるための指導を行い、それらをしっかりと習得できるように努め、更に可能であればそれぞれの個性を生かした教育を重視していけたら良いのではないかと思う。
これまでの知識の習得に偏りがちであった教育から、自ら学び、自ら考える力などの[生きる力]を育成する教育へとその基調を転換していかなければ時代的な流れに取り残されてしまう可能性も示唆する。
◆教育内容の厳選と基礎・基本の徹底
教育内容の厳選は、教会で身に付けるべき信仰的な基礎・基本は何か、各教育段階や子供たちの心身の発達段階に即して適当なものは何かを教育者間で問いつつも徹底して行うべきであり、教育内容の改善に当たっては厳選する事を原則とすべきではないだろうか。
教育に対しては、社会の変化等に伴って、絶えずその教育内容を肥大化・専門化させていく要請があると考えられるが、教会での教育で扱うことのできるものは、時間的にも、内容の程度においても、一定の限度があることは言うまでもない。
したがって、新たな社会的要請もしくは摂理的要請に対応する内容を教会での教育で扱うこととすることについては、教育内容を厳選するという原則に照らし、教会外における学習活動との関連も考慮しつつ、その必要性を十分吟味する必要がある。
◆育成すべき資質・能力
今後必要と思われる要素としては起こった出来事や置かれた状況に対して論理的かつ科学的(原理的・信仰的・思想的・摂理的)に捉えて対処する能力や情報活用能力を育てる必要がある。
また天一国の文化と伝統に対する理解と愛情を育て、諸外国の文化に対しても理解とこれを尊重する態度を育てるべきである。
そのような観点からも言えるが、天からみると最低3か国語の習得を願われているという事はいうまでもないが外国語によるコミュニケーション能力も育ててあげる必要性を痛切に感じる。
◆愛天愛人愛国の精神の育成
天を敬う心を育み、他人を思いやる心、生命や人を尊重する心、自然や美しいものに感動する心、正義感、公徳心、ボランティア精神、郷土や国を愛する心、世界の平和、国際親善に努める心など豊かな人間性を育てるとともに、自分の生き方を主体的に考える態度を育てる。
◆個性を生かすための教育の改善
<中学生>
ティームティーチング、グループ学習、個別学習など指導方法の一層の改善を図りつつ、個に応じた指導の充実を図るべきであり、自ら学び、自ら考える教育を行っていく上でも、問題解決的な学習や体験的な学習の一層の充実を図る。
<高校生>
体験的な活動や、自らの在り方・生き方を考えて努力した結果をこれまで以上に積極的に評価していく。
ボランティア、企業実習、農業体験実習、各種資格取得、大学の単位取得、文化・スポーツ行事における成果、各種学校・公開講座等における学習、インターネット、SNSなどのマルチメディアを利用した自己学習などについても道を開くことを積極的に検討していくべきである。
◆豊かな人間性をはぐくむための教育の改善
よい行いに感銘し、間違った行いを憎むといった正義感や公正さを重んじる心や実践的な態度、他人を思いやる心、生命や人権を尊重する心、美しいものに感動する心、ボランティア精神などの育成とともに、教会教育においては、特に、集団生活が営まれているという特質を生かしつつ、望ましい人間関係の形成や社会生活上のルールの習得などの社会性、社会の基本的なモラルなどの倫理観の育成に一層努める必要があるだろう。
◆教会職員以外の社会人の活用
教会職員以外の社会人の指導力を、教会教育の場に積極的に活用することも提言したい。
幅広い経験を持ち、優れた知識・技術を持つ社会人を活用することは、ともすれば閉鎖的となりがちな教会に、外部の新しい発想や教育力を取り入れることにより、教会の教育内容を多様なものとするとともに、特に、子供たちに社会性や勤労観・職業観を育成したり、実技指導の充実を図る上で有効と考えられる。
また、豊富な知識・経験を有する退職した教会職員等を積極的に活用することも併せて提言したい。
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