生きている実感
我が家に子どもが産まれました。
久々の赤ちゃん、本当に心からかわいくて愛しくてたまりません。ただ、それだけ。無事に生まれてきてくれた本人にも、無事に産んでくれた妻にも、とにかく感謝感謝。ありがとう。
その１ 早朝、目に留まったコンテストの作品
そう、この生活が始まってからというもの、睡眠が不規則になりつつあります。３時間おきに目が覚める我が子と妻を照らすライトがほどほどに眩しく(笑)、一緒に起きる時もあれば声だけかける時もあれば…気づかない時もあります。そして、今朝もそんなタイミングで目覚めたので新聞を眺めていたら、2020年10月に発表された下記コンテストの入賞作品が紹介されていたというわけです。これもまた、子どもが運んできてくれた何かの縁かなぁと。
たまたま目にした「2020年度 新聞広告クリエーティブコンテスト」の入賞作品。今年度は「広告」をテーマにしており、いくつかの作品が紹介されている中で特に印象深かったのが、学生賞として入賞した作品でした。著作権等々難しい部分もあるかと思い、今回は生徒が目にする掲示物にて紹介をさせてもらいつつ、ここではコンテストの結果ページへのリンクのみとします。
率直に感じたのは、YoutubeやらInstagramやらTwitterやらTikTokやら、自分の”好きな情報”に囲まれて生活するのは心地よくて楽しくて幸せなようにも感じるけれど、どんどん狭く限られた世界に閉じこもっちゃうんじゃないのかなぁ？という不安。それはやっぱり確かだな、って改めて思わされた。
別に、それぞれのSNSやらサイトやらを否定しているつもりでもなく、むしろ現代社会のニーズに合わせて素晴らしいサービスを展開しているのだと思います。ただ残念ながら、そこに寄りかかって動かされている人が年々増えている（はず）で、その影響がつくづく心配になるという話です。
元々、携帯電話やスマートフォンなんて、人と人とをつなぐ・人と情報とをつなぐ【ツール（道具）】だったはず。それがいつの間にか、スマートフォンは人間が生きる【ワールド（世界）】を作っているかのような進み方に、驚きと脅威を感じるこの頃です。「目的じゃなくて、道具だからね！」なんて言えていた頃はまだ良かったのかも知れません。目的になるどころか、もはやその世界に入り込んでしまっている状態…。
その２ 昼間、手に取った新書
そんな問題意識を持ちながらも、私の休日は買い出しという名の外出で数時間が過ぎます。もちろん上の子どもたちも誘うのですが、「今は家でのんびりしていたーい！」と言われれば、無理に連れ出すわけにもいかず…一人でドライブがてら「あのお店でコレを！」「あのお店ではアレを！」と、あちこち歩き回りました。そして、立ち寄った書店にて目に留まったのが、まさに私が問題意識を抱いていた件についての内容ではないか！
ということで、立ち読みするほどの時間もなかったし、気になっていたので、買って来ました。まだ全部は読めていなけれど、とても興味深い内容だし、そのまま受け取るとなかなかショッキングな話です。せっかくなので、来週の「今週のことば」では、紹介しようと思います。
その３ 思い通りにならぬこと
少し前に、僧籍の先生のお話で「思い通りにならないことが多くある…むしろほとんどそうだけれど、それを受け入れることが大切。その上で、自分に何ができるかを考えて行動する。」というようなことを聞き、心にストンと入ったのを覚えています。そう、私たちの人生では、多くのことが思い通りになりません。それは別に、「こうなって欲しい！」が絶対叶わないということではなくて、単純に自分の思うように動かしたり変えたりできるものは少なくて、そういう中で暮らしているわけです。
そんな私は、冒頭に述べたように、ただいま絶頂とも言えるほど、我が子の誕生に喜び、幸せを与えてもらい、嬉しい毎日を送っています。それは、確かです。でも、そんな時なのに、急に歯が痛くなりました。数年来、なかなか行くタイミングを掴めずに放置してしまっていた虫歯が、猛威を振るってきたのです。お恥ずかしい話ですが、虫歯です。
ということで、駆け込みで歯科の予約をとって受診したところ、痛んでいた部分はやはり大きな虫歯となっていて、なかなかの治療が必要とのこと。ただ、このまま痛いのも嫌なので治療をお願いしたのですが、麻酔をかけても、”追い”麻酔をかけても、痛い痛い…痛い！
よく「痛かったら左手挙げてくださいねー！大丈夫ですかー？」と聞いてくれますが、そもそもアレって本当に手を挙げてイイものなのかどうか、いつも疑問でした。何年か前に受診していた頃には、少し痛くても我慢して、痛くても手を挙げることはしませんでした。「大人ってそういうものなんだろうなぁ…」なんて思っていたくらいに、挙げないものかと信じていました…が！！！今回は挙げてしまいました(泣)。それも、複数回に渡って。思い出しても痛くなるほど、久々に辛い時間を過ごしました。でも、すぐに対応してくださった歯科の先生には、もちろん感謝です。
ということで、生まれたての我が子にデレデレと言って良いほどの毎日だったのに、急に虫歯は傷みだすし、もちろん爪も髪も伸びるし、やっぱり毎日動いているんだなぁという実感。それが「生きている実感」ってやつなのかな？という話です。
そうしているうちに日曜日はそろそろ終わりを迎えるし、眠くもなってきました。今週が始まれば、また何か起きるかも知れないし、喜ぶことも怒ることもあるかも知れません。そういう中で私たちは暮らしているし、そのどっちかだけとか、どこかだけに偏って、極端になってしまわぬように、”好きな情報”だけじゃない世界に生きていたいと思いました。
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