スタートアップ起業をしたいが確実に売上が出る事業を並行してやるべきか？
こんにちは。SeitaConsultingの澤木です。
Startup Metoropolisでshintaroさんから質問をもらったので、解説しようと思います。
スタートアップ起業をしたいが確実に売上が出る事業を並行してやるべきか？
結論から言えば、ほぼYesです。
もちろん。ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家から資金調達をして、ある程度の資本的体力がある状態でスタートアップする、というのも一つの手です。
しかし、このやり方だと
せっかく頑張って成功しても自分の取り分が少なくなる
出資者=上司であり、起業家のメリットである自由が減る
成功するまで役員報酬は増やせないし、失敗したらほぼ一文無しになる
上手に失敗しないと次の挑戦で資金調達ができにくくなる
といったデメリットがあります。
資金調達は、基本的に「1回以上成功してる人のための時間短縮の裏ワザ」だと思ってください。なので初心者は、まず自力で稼げるようになる必要があります。
なぜいきなりスタートアップしては行けないか？
理由は単純で、まともに利益が出る前に倒産してしまうからです。
世間がいうスタートアップとは「真新しいビジネスモデルの探索」です。つまり、真新しいビジネスモデルが見つかればいい感じに儲かるのですが、それが見つかるまでは赤字続きですし、その上それがいつ見つかるかは誰にも分からないわけです。
つまり、ビジネスモデルの探索が終了するまでの資金的体力を、自分で養わなきゃ行けないわけですね。これが、面倒だという人が、VCから資金調達をして「やりたいこと」に集中しようとするわけです。
資金調達の罠
ここで重大な事実をお伝えします。それは、「お金がある=売上が出せるようになる」ではないということです。10億円資金調達しようと100億円資金調達しようと、事業の作り方を知らない人は、利益を生み出すことはできません。
例えば、仮に早い段階で10億円出資してくれた人であれば、20~50億円くらいにして返してほしいなと思っているはずです。10億を50億に増やすイメージが湧きますか？湧かないということは、その金額を扱うだけの経験値が足りていないということです。
まずは自分で0円から1,000万円を稼いでみる
どんな方法でも構いません。まずは自分で1,000万円を稼いでみてください。
理想は、月収100万円が定期的に入ってくる事業を作ることです。そこまで行かなくても、手元に1,000万円残せれば上出来です。
これをやることによって、経験値と活動資金が得られます。スタートアップはこうやって「余裕」を作ってからチャレンジしても遅くないんじゃないでしょうか？
備えあれば憂いなしです。
理論的な話
商売は「事業投資」という一種の投資なので、一挙手一投足の費用対効果を検討し続けなければいけません。
例えば、1時間で1,000円が稼げる事業。100時間で10万円が稼げる事業。どちらも時給換算すると同じ利益です。
この時、
もし10万円の案件の獲得が1,000円の案件の獲得よりも難しかったら？
もし10万円の案件の失敗率が1,000円の案件よりも高かったら？
もし10万円の案件の消費体力が1,000円の案件よりも高かったら？
そうであれば、1,000円の案件を100個やる方がいいわけです。
これが事業投資の費用対効果の考え方です。
このように考えていくと、スタートアップは成功時のリターンは大きいですが、反面、失敗時のロスが大きすぎます。これではただのギャンブルです。
スタートアップ経営を再現性あるものとして進めていくには、0→1→2→3→4→5→7→9→11→→14→→16→→20→→24→→28→→33→→→39→→→45→→→→→55といったイメージで、じわじわとリターンと回収期間を多くしていくのがベストです。
資本規模と回収期間を考慮して、適切な事業規模を選択しながら進めていきましょう。
Jカーブで一発当てるなんてのは、経営じゃなくギャンブルです。
以上、SeitaConsulting CEO、澤木でした。
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