青春短歌甲子園 選評記事&首席歌まとめ
選評記事
首席歌
第1回 一音乃遥
ぬばたまのスタインウェイを駆け抜ける指遣いして君に触れたり
第2回 鳴瀬しま
おはようと言い合うだけの関係を壊してやるよ裏庭で待つ
第3回 真壁カナ
もしおれら同い年ならただ見たい きみが理科室まで走るのを
第4回 蛾子
ふたりだけ蛙の腹を切り開き続ける第二校舎が火事です
第5回 天乃せつな
夢でさえあなたに会えぬ私より小野小町はずっとしあわせ
第6回(関ヶ原の歌会) ナカムラロボ
プリントのすみでしずかにかさなって君のなまえを半分さらう
第7回(告白短歌2021) 山口綴り
ふたりきり静かの海に降り立って燃える地球を眺めませんか
第8回(青春短歌総選挙) 遠山香恋
ヒゲなんか伸ばして誰と何すんの ねりけし取られて泣いてたくせに
第9回(2021年度クラス分け歌会) 尾渡はち
花束に困った君にまっしろな花瓶を渡す役になれるよ
第10回(七つの大罪)
憤怒の歌人 杏藤ミレイ
傷ついたことを怒っているときに怒られてまた傷ついている
嫉妬の歌人 狐塚綾音
待ち合わせいつも遅れてくる君は私以外に許されないで
強欲の歌人 Odora
嫌なことぜんぶを僕のせいにする 世界征服はじめの一歩
怠惰の歌人 海月莉緒
教科書の奥付くらい目立たない私をきみが星と見なして
色欲の歌人 七五三掛七五三
妊娠の仕組みを知っていつもより淫らに見える母の唇
傲慢の歌人 ともえ夕夏
劣情を揺さぶりにゆくさあごらん高く結んだポニーテールを
暴食の歌人 空位
第11回 狐塚綾音
のどぶえを夜風にさらし今ぼくら天動説を信じる星だ
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