レプリコンワクチンの波紋を追って (随時更新)
2024年11月4日 デイリー新潮 ワクチン害の科学的主張と反ワク陰謀論を対比して報道 (週刊新潮 2024年10月31日号掲載)
ワクチン害の訴えに対するMeiji Seiyakuファルマ社の対応
Meiji Seikaファルマが、10月8日、ワクチンへの反対運動を展開する2団体(「mRNAワクチン中止を求める国民連合」と「日本看護倫理学会」)に法的措置を講じることを明らかにしたのに対し、国民連合の村上氏(東京大学薬学部出身、同大大学院の薬学系研究科博士課程修了。米国のがん研究センターや理化学研究所などを経て東京理科大学基礎工学部教授、創薬科学や分子生物学、免疫医学を専門に研究)は、レプリコンワクチンの特性、問題点について語ったのち「ファルマ社の“法的措置”は余りに突然、いきなり頭をこん棒でぶん殴られたかのよう。これまで何度もファルマ社やレプリコンを開発したアメリカの会社に議論を呼びかけ、彼らに公開質問状も送ったが、実現したのはファルマ社の顧客窓口である『くすり相談室』と1時間のお話で、ほとんど実りはありませんでした。製薬会社としての見識を疑います。・・・「この“法的措置”の報道後に届いた「警告書」には、われわれの主張に対する具体的で科学的な反論が書かれていたわけでもなく、“有効性・安全性が確認されている”“厳格なプロセスに基づき厚生労働大臣が承認した”と紋切り型の主張が繰り返されているだけです。製薬会社や厚労省が100%正しいというのであれば薬害など起こらないはずですが、現実はそうではありません。mRNAワクチンでは、厚労省によってすでに860名を超える“接種後死亡”が認定されており、このワクチンに大きな問題があるのは明らかですから、今すぐ接種を中止して被害状況を精査すべきだと考えています。彼らの対応からは、残念ながら『国民の健康よりも製薬会社の利益を守りたい』という姿勢しか感じ取ることができませんでした」
Meiji Seiyakuファルマ社 「反ワク団体はまるで”レプリコンワクチン”のようで、”闇の経済圏”を形成」
Meiji Seiyakuファルマ社広報担当は、「反ワク団体一般は、一つの試験管の中の特殊な状況で得られたデータが、全て人体にも当てはまるかのような論調で一般の方々を洗脳する。まるでレプリコンのように、非科学的な主張を“増幅”させ、“シェディング”のように拡散させる。彼らの目的は、そういった誤った主張を書籍や動画にまとめ、関連商品を販売し収入を得ることで、“闇の経済圏”を形成、ウィキペディアでは反ワク経済圏が年間1250億円もの規模といっている。元ワクチン担当相の河野太郎さんが(10月の衆議院)選挙の応援演説で“反ワクの背景には金儲けがある”と断言していたが、弊社も基本的に同じ理解。」
「シェディングは学術誌に記載があるが、その学術誌は主要なデータベースに引っかからない“権威”の担保がないもの。編集長も副編集長も医師や生物学者ではないジャーナリストや弁護士で、いわく因縁付きの反ワク。いわば、組織的に立ち上げられた学術誌にお金を払って都合の良い論文が投稿され、それを別の反ワクが引用して一般人をだましている。こうして反ワクが闇の経済につながっている。」(デモ参加者に日当を支払っていたケースなど、反ワクには「闇の経済」が露見したケースも確かにあるが、少なくとも村上氏らの団体はそうした行為への関与を否定している。)
「公開質問状は受け取ったが、内容は、前提条件が非科学的で事実関係も確認できないことばかり。笑止千万、荒唐無稽で、強いて答えるなら『全く非科学的でナンセンスなので答えるに値しません』としか言いようがない。弊社の窓口にもお電話をいただき、室長が対応したが、こちらの科学的な主張とかみ合わず、後半はこちらがただ傾聴する形になった。そうしたら後日、動画で『全く知識がなくて驚いた』と話され、逆に驚いた」
厚生行政に詳しい上昌広氏(医療ガバナンス研究所理事長、医学博士)「レプリコンを選ぶのは、仮免のタクシーに乗るようなもの」
「mRNAを用いたワクチンに対して、リスクを指摘し、効果に疑問を投げかける研究は確かに存在。ただ、現状、科学の世界の主流、定説にはなり得ていない。新型コロナの累計死亡者数は日本国内だけでも10万人を超えており、弱毒化しているとはいえ、まだまだインフルエンザより死亡率は高い。重症化リスクのある人は、ワクチンの副作用で健康被害が出るより、新型コロナで後遺症が残ったり死亡したりする危険の方が大きいため、ワクチン接種が推奨される。」
しかし、上氏の周りでも積極的に「レプリコンワクチンを打ちたい」と考えている人は少数派。「すでに新型コロナが5類相当に移行し、死亡率も大きく下がっていた昨年末の段階で、世界に先駆けようとこのワクチンの承認を急ぐ必要があったのか。十分な期間を置いて、重篤な副作用の可能性が無いことを確認してからでもよかったのではないか。先行しているmRNAワクチンには、国内だけでもすでに1億回以上の接種データが積み上がっている。今、レプリコンワクチンを選ぶのは、ベテランのタクシードライバーがたくさんいるのに、わざわざ仮免のドライバーを選ぶようなもの。」
一次医療を担う秋津医院院長 秋津壽男氏(総合内科専門医) 「今のコロナは”普通の風邪”、定期接種の受付はしない」
「従来のmRNAワクチンは最初の接種から4~5年が経過し、ある程度長期の副作用も判明している。比較的副作用が少ない組換えタンパクワクチンもある。そのような状況であえてレプリコンを選ぶ必要はないのではないか」 (どのメーカーのワクチンを接種するかは各医療機関次第)
「うちの病院では今年の定期接種の受付は行わない。今年の夏の第11波では、来院患者のほとんどは38.5~39度の発熱が2日ほど続き、4、5日で回復し、おおむね“普通の風邪”レベル。体の弱っている方や持病のある方でなければ、ワクチンを接種しなくても、解熱剤や痛み止め、漢方などで十分戦っていける。とはいえ、コロナは変異が多いので当初のように致死率の高い株が生まれる可能性もなくはない。体力や持病、主治医のアドバイスなども参考にしながら、接種前に十分な情報収集を行うことをお勧めします」
最後は“自己責任”。自分の健康は自分で守るしかありません。
2024年10月31日 Meiji Seika ファルマ社 原口一博前衆院議員を提訴の方針
Meiji Seika ファルマ社は、新型コロナウイルス「レプリコン」ワクチン(米企業と共同開発。昨年11月、日本での製造販売承認を世界で初めて受けた)に関し、繰り返し科学的根拠のない誹謗中傷を受けたとして、原口一博衆院議員に損害賠償などを求め、東京地裁に近く提訴すると明らかにした。
提訴の理由は「名誉棄損」「SNSなどで当社の次世代 mRNA ワクチンに対して長期にわたり、非科学的な誹謗中傷を繰り返している。特に問題と考えるのは、開発会社の当社を『731 部隊』と表現したり、国の承認を受けた次世代mRNA ワクチンを『生物兵器』であるとしたり、『3 発目の原爆』、さらには臨床試験を『殺人に近い』などと繰り返し表現していること」
「国と取り組んできた公衆衛生向上への取り組みが攻撃された」「当社の問題だけでなく、我が国の医療介入における客観性と科学性を基盤とする医師と接種者や患者間のサイエンスコミュニーションの基盤を崩壊させる危険性があり、公衆衛生上大きな問題になる」と説明。警告文を送ったが、改善が見られず提訴に踏み切るとしている。
「生物兵器」、「殺人に近い」といった比喩表現に異議を唱えて告訴するわけですが、Meiji Seikaファルマ社は、ワクチン懐疑派が警鐘をならしているウイルス学、遺伝子工学の知見や、臨床現場からの報告といった具体的事実については「非科学的」というばかりで、具体的反論はしていません。
2024年10月30日
2024年10月16日 Meiji Seikaファルマ社全面広告
この広告の中でも、Meiji Seikaファルマ社は、次世代型mRNA/レプリコンワクチンへの懸念を「科学的根拠がない」と主張しています。そして、かかりつけ医や医療機関が国民を説得することを期待しています。
しかし、問題はmRNAワクチンについての安全性さえ、まだ明確になっていないところから発しています。5類感染症にすぎないコロナ感染症に、これほど危惧される点の多いmRNAワクチン、さらにレプリコンワクチンをつかうことは倫理的に許されることなのでしょうか。
2024年9月26日 Meiji Seika ファルマ社長 「mRNAワクチン/レプリコンワクチンの害を訴える専門家」を告訴の意向
Meiji Seika ファルマ 社長 「非科学的主張を繰り返す専門家」に「当社は民事刑事両面での法的措置を含め厳正に対処していく」と表明しました。
海外
mRNAワクチンは危険 告発本/サイト
レプリコンワクチン擁護サイト
村中璃子氏は『10万個の子宮:あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか』『新型コロナから見えた日本の弱点 国防としての感染症』『パンデミックを終わりにするための 新しい自由論』の著者。