フィリピン留学記㉔台風から逃れた日帰りバギオ(Baguio)
当初は友人4人で旅に行く予定だった。
度重なるトラブルにより、なぜかバギオ行きのバスに乗車していたのは2人だけだった。さらに日本の気象庁から「スーパー台風マンニイ」が接近中とのメールが着信。
かわいい名前とは裏腹に「マンニイ」は破壊衝動を抑えきれずバギオめがけて一直線に向かってきていた。
今回はなんやかんやで日帰りになってしまった旅の紹介をしようと思う。
位置と気温
バギオはフィリピン北部ルソン島に位置し、山の上に建設されている都市である。フィリピンは基本的に一年中熱いのだが、バギオは標高が高い場所に位置するため、避暑地として有名である。
マニラからバスで5-6時間ほど(実際はバスが速度超過するので4時間弱)でつくので、非常にアクセスしやすい場所に位置している。
早朝5時ぐらいに到着したのだが、気候は冷房の効いたバスよりも肌寒かった。バギオへ訪れるときは羽織れるものを一枚ほど用意するといいだろう。
移動方法
市内の交通はタクシーとジープがメインであり、値段も良心的だった。山の上に都市が建設されているため、とにかく上りと下りが多い道だったが、いい運動にはなると思う。
タクシーもメーターで走ってくれるため、移動はそれほどトラブルに巻き込まれずに済んだ。だが下り坂でも容赦なくスピードを出すため心臓には少し悪いかもしれない。
観光スポット紹介
バギオは観光地開発が大分進んでおり、ほとんどの施設は「バーハム公園」という公園の周りに建てられている。正直市内であれば日帰りでも大分回れた。
バーハム公園
朝6時に訪れたのにもかかわらず、公園は大賑わいであった。
ヒップホップの音楽に合わせ、身体でビートを刻むおばちゃんたち。ジョギングをする中高年。早朝から活気をつけたいなら是非訪れるといいだろう。
公園の中央には大きな池があり、そこでスワンボートを漕げるのだが、さすがに早朝からボートをこいでる人は見られなかった。
Luisa's Cafe & Cafe by the Ruin's
バギオのカフェはクオリティーが高かった。
Luisa's Cafeは老舗かつローカルなレストランであり、Mamiという面料理が有名である。実際食べてみたがスープは疲れた体に染み渡る優しい味だったし、付け合わせの豚の耳の煮込みも味が濃くて美味しかった。
Cafe by the Ruin'sは内装やインテリアのこだわりが強く、メニューも豊富であった。注文したSiphon Coffeeはフィリピン産のアラビカ種で淹れられており、味はちょうどいいコクと苦みで調和されていた。デザートのシナモンロールをお供に一緒に飲むと味が一層際立ち文句なしの美味しさだ。
SMバギオ
フィリピンの代名詞ともいえるSMモールだが、もちろんバギオにもその魔の手は届いている。SMバギオは上り坂のてっぺんに位置し、他のSMモールからでは見れない様な山岳の景色が見渡せた。隣に子供向けの遊園地も併設されており、家族で来ても楽しめる場所となっている。モール内の店舗は全国展開されている他のSMとはさほど変わらない。
バギオ博物館
学生は70ペソで入ることができ、博物館内はルソン島北部の独自の文化や生き方を紹介する展示が多かった。コルディレラ地区は多くの少数民族が暮らしており、伝統あるの織物技術や、タトゥーそれから実際に土葬されたミイラまで見ることができた。また今度実際にその生活をこの目で確かめたいと思った。
おわりに
なかなか充実した日帰り旅だったが、バギオは市外にも山や温泉などがあり、そこに訪れることは一日では難しかった。もうすぐフィリピンにも乾季が訪れるため、台風との戦いは一時休止になるだろう、その分灼熱の季節が待っていることを覚悟するしかない。