自分で調べる技術/学びとは何か/デザイン思考の授業
正月三ヶ日の最後は、調べること、組み合わせること、生き物としてつかえるようにすること、そして、物語として伝えることの重要性についての議論です。
まず、『実践 自分で調べる技術 (岩波新書) (日本語) 新書 – 2020/10/21
宮内 泰介 (著), 上田 昌文 (著)』のご紹介。
アマゾンでは;本の見つけ方。ネット検索の極意。現場で調査。値を測定。そして人の声を聴く。専門家でないからこそできる「調査のデザイン」により、これらを縦横無尽に組み立てながら、統計や分析で調べていく方法を具体的に解説。ロングセラー『自分で調べる技術』に科学的な視点を加えて新たに書き下ろす。「知的生産の技術」への一歩。
内容としては、非常にベーシックな内容。調べるということを実務で行うことを丁寧に書かれています。一冊目としてはマスト本といってもいいかと思います。
集めた知識をどうするかというと参考になるのは;学びとは何か――〈探究人〉になるために (岩波新書) (日本語) 新書 – 2016/3/19
アマゾンでは;羽生善治氏推薦「学ぶことの大切さ、学ぶ方法を学ぶ大切さがわかる1冊です。」
生涯学習という言葉を耳にする機会が増えました。これから超がつく高齢化社会に向かっていく日本において切実かつ現実的な課題であると思っています。また、子どもの教育に関しても無数の長期間の議論が行われ続けています。多かれ少なかれ人々は何かを日々、学び続けているわけですが、意外にもその方 法論には無頓着なことも多いのではないでしょうか。
今井むつみ先生の本書では実地と研究に基づいた知に関する深い考察が描かれています。私のことも紹介して頂いて面映ゆい限りですが、どんな異なったジャンルにおいても、エキスパートになるには洗練された学習は不可欠です。また、本書ではそのプロセスにおいて陥りがちな点にも言及されていて、とても実用的な側面もあります。
また、言語についても深く考えさせられます。なぜ、母国語以外の習得がかくも難しいのか(ごくごく稀に何でもすぐに習得する人もいますが。)その要因が解らなかったのですが、読後に納得をしました。
(本書前文、羽生善治「誰にでもできる探究」より)
文中では、ドネルケバブ型知識では「生きた知識」にならないという主張がされています。ドネルケバブ型知識とは、客観的知識をあつめて、ぺたぺたと貼り付けたものを指し、ぺたぺたと張り付けたものだけでは、実際に現場で活用できないということでした。「生きた知識とは、知識の断片的な要素がペタペタと塗り重ねられて膨張していくものではない。常にダイナミックに変動してくシステムなのである。このシステムは、要素が加わることによって絶え間なく編み直され、変化していく「生き物」のような存在なのだ。」(p.147)
ドネルケバブとは;↓
このような知識でどうやって伝えるかというと、最近では「デザイン思考」が代表的かと。最近読んだ中でまとまっていたのは、世界のトップデザインスクールが教える デザイン思考の授業 (日経ビジネス人文庫) (日本語) 文庫 – 2020/12/2
佐宗 邦威 (著)。
アマゾンでは;
【内容紹介】
スタンフォードやハーバードで「今までの延長線上にはない新しい商品やサービスを創る問題解決の方法」として注目が集まっている「デザイン思考」。イリノイ工科大学デザインスクールに留学した第一人者による、デザイナーではないビジネスパーソンが、デザイン思考を実践するノウハウが詰まった一冊。
【目次】
序 文 入山章栄(早稲田大学ビジネススクール教授)
あなたのデザイン思考実践度
はじめに 答えのない時代の必修科目 デザイン
LESSON1 思考法 デザイナーから学ぶ新たな切り口の作り方
LESSON2 マインドセット プロトタイピングメソッド
LESSON3 プロセス 創造的問題解決の羅針盤
LESSON4 ツールと環境 創造モードへのスイッチ
LESSON5 キャリア デザインというビジネス・キャリア
LESSON6 経営戦略 デザインと経営
LESSON7 幸福 デザイン思考は幸せに生きるためのライフスキル
◆対談×山口周
ビジネスがクリエイティブになるために、デザインすべき領域は?
(了)