入笠山、やわらかな木々
9月22日(火・祝)。現地の天気予報、晴れのちくもり。
たくさんの家族づれ、犬づれの人々のあいまを縫って、ゴンドラに乗りこむ。
夏じゅう手ぐすねを引いて、都外への移動自粛解除を待っていた。手帳の扉に書いた今年の目標、「夏山に行く」。
自粛解除宣言らしき発表があってからは、毎日天気予報とにらめっこ。
すでにほぼ秋だけれど、夏と言い張れなくもない9月下旬。なるべく早く行くには台風前のこの日しかないと思い定めて、特急あずさを予約した。
ゴンドラを降りると、花がいっぱい。
展望台に立てば、八ケ岳の眺めがひろがる。憧れの赤岳がカッコイイ。
かすかだけれど、富士山も見えている。
木々は、やわらかでやさしい。
登山道を歩いているだけで、あたりの景色が沁みてくる。
初心者むけの短いコースだから、気持ちのいい森林はあっというまに抜けた。
入笠湿原。
ふたたびの、森の中。大好きな水の風景に出会う。
水の風景も、水の味も、水の音も、水のある空気も、みんな大好き。
連休中ということもあってか、今日は家族づれや学生グループの声が大きい。声が遠くなり、静かに水の音を味わうまで、この場所を離れられない。
せせらぎで足がとまっているあいだに、有名なマナスル山荘のビーフシチューは売り切れ。肉だらけの定食もおいしいです。素材のクオリティ。
昼ごはんを食べたら、あとはこれといった風景はなく、頂上まで黙々と。
30分ほどの登り。一緒に来た母の足どりが重くなり、私が母のお尻を押したり、父が手を引いたりして、頂上へ。
360度、展望。頂上からも、今日のかすかな富士山が見える。
同じ道を、また下りていく。
マナスル山荘でおいしい水を汲んで帰るのも忘れずに。南アルプスまで来て、湧き水を汲まないなんて、水好きの私にとってありえないこと。
入笠湿原を抜けたら、もう終わりが近づいている。
またゴンドラ。
さよならゴンドラ。
富士見駅前KIZASHI stationにて、シフォンケーキとカフェラテの休憩。時間がなくて温泉に寄れなかったけれど、満足。こちらもハイクオリティ&リーズナブル。
登山3年目。やっぱり、山は楽しい。
特急あずさでJR新宿駅から長野県のJR富士見駅へ一本。駅から富士見パノラマリゾートのゴンドラまで無料シャトルバスが一日一往復出ています(2020年9月現在)。連休中、コロナ対策で座席数を減らしていたものの、私が行ったときはちょうど乗り切るぐらいの乗客数でした(前日はゴンドラで2時間並んだという話も……。私はゴンドラも15分待ちぐらいでした)。高尾山の稲荷山コースは得意だという母が、最後の登りで足が止まっていたので、体力・筋力のない不慣れな人にはきついのかも? でも、基本的には初心者の私でもとっつきやすいコース。正直いえば、少し物足りない(あっというまに終わってしまう)。アクセスしやすく、ゴンドラで高所まで行けて、展望あり、おいしいごはんあり、水ありと、なかなかお得な山でした。
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