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『幸せの黄色い木』

私は最近、『幸せの黄色い木』を探していた。
私が幼少期に腹を下したときには、必ずその乾燥した木片を煮出して飲んでいた。たいへん苦かったのを覚えている。
私には、『腹を下したときに飲む黄色い木』、としか情報がなかった。その、私にとっての『幸せの黄色い木』は母親の兄から貰ったものだ。

母親に尋ねると「それは知らない。目に良い木はあった」
父親に尋ねると「そんな木があったような気もするが、よくわからない」
老齢の両親は『ぼんやりーズ』なので、昔の事を覚えていない。
仕方ないので、自分で調べる事にした。たどり着いたのは『オウバク』だった。キハダの木の外樹皮を剝ぐと黄色の内樹皮がある。その黄色い内樹皮が私にとっての『幸せの黄色い木』こと『オウバク』であることが判明した。

その期間、私は『ストッパ様』にすがりながら『ゲリラー』と終わりなき丁々発止の応酬を続けていた。残念ながら、『ストッパ様』は『ガンかわいがり』の『ゲリラー』には無力だった。
私は同時に『オウバク』を手に入れる方法を探していた。そんな10日間だった。そして、あることに私は気づいてしまった。

なんと大幸薬品の『正露丸』に『オウバク』が大量に含有されていた。
盲点だった。あの匂いが元で『正露丸』から十数年は遠ざかっていた。私の『幸せの黄色い木』はラッパのマークの『正露丸』だったのだ。
これで、10日間の『ゲリラー』にケリがつくと良いのだが。どうか、『幸せの黄色い木』が『幸せの黄色い正露丸』であって欲しい。
『丸』を手に取った瞬間の懐かしさと匂い。しっとり感。しっかり3丸(錠)飲んだ。老舗の力を信じて見よう。

今夜は、ラッパのマークの『幸せの黄色い正露丸』を応援するために、マイルス・デイヴィスを聴きながら寝よう。


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