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『自堕落静養日記。九月十二日』

無数の赤い軍隊蟻が私の肌の上に波紋をつくり、侵略するように発疹が拡がる。そして、其処に駐留する。毎日だ。消える発疹は僅かで、赤色のままであったり、黒く染みになったりもする。

その痒みも、波紋の拡がりと道連れと共に侵略するように細かい蟻塚を量産する。その痒みは、気づかないうちに肌から無くなる。が、幾度かの噴火を繰り返す。

私は、秋を待っている。私は、夏の陰に窮屈な身体を押し込みながらひたすらねむっている。


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