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W-B とある清掃員の日記/6
「私は一度マッシュルームに勤めたことがありますが、“The Thing”などは全く知りません。」
「しかし貴方は愛殺文のプロジェクトにも参加していましたよね?その時に...。」
つぎの瞬間、信夫は何かに気付いたのか、人差し指を唇に当てた。そして机の下を指差した。
僕は黙って机の下を見た。薄暗くて見えにくいが何か丸いボタンのような物が机の支えに貼り付けてあった。
信夫は手帳に何かを書くと僕に見せた。
盗聴器です
そう書かれていた。
そして続けて
もう解散しましょう。
あと決して“The Thing”の事は深掘りしないように。これだけは警告しておきます。
あれは愛殺文よりも比べ物にならない物になるでしょう。
僕は黙って席を立つと店を出た。
一体何なんだ?
路地は暗くジメジメしていた。
誰が盗聴器を?
来る事を知っていたのか?
僕はニヤリと笑った。
これは強敵だな。