W-B とある清掃員の日記/8
今日の掃除場所はまた廊下だ。
だけど僕の頭の中は例の盗聴器の事でいっぱいだった。
昨夜、社員名簿の中を漁って盗聴器を扱えそうな奴を探したが、時間の無駄だった。
信夫が自作自演でやった訳でもなさそうだ。
盗聴器は明らかに僕の机の下に貼り付けてあった。つまり僕達をうまくその席へ誘い込めるという確信があったからだろう。
つまり....。
「....ウエイターか?」
そう、僕達を席まで案内したあのメガネ女性ウエイター!!
アイツに間違いない。
そもそも、あの時間帯にいい歳した女性が喫茶店のバイトをやっている時点でおかしい。
何で気付かなかったんだ!!
だけど何故?
疑問がまだ残っていた。
それに何で社員名簿に載っていなかった?!
僕は決心した。
このあと、喫茶店 花に行こう。