W-B とある清掃員の日記/23
それからアカバが言ったことは支離滅裂であり得ない話ばかりだった。
そんな彼を見ながら昔の記憶を思い出していた........。
学校に突然銃声が響き渡った。
自分は何をしていたのか分からない。多分ラテン語の授業だろう。
先生がラテン語で何かを叫んだ。
その後に空から大太鼓を叩いたような鈍い音が聞こえた。その時僕は曇りの空に向かって打ち上げられる対空砲火を見て初めて恐怖を感じた。
あ、今戦闘機が砲火を受けて森へ落ちた。
ドドオッ!!!!
次の瞬間、ドアが叩き破られ黒い物が放り込まれた。
シーンが変わる。
僕は足を引き摺りながら森の中を走っている。
何から逃げているんだ?
クマ?
ドラゴン?
それとも死?
しかし振り替えらない。
機銃の掃射音が森にこだまする。
ふと自分の足に視線を落とす。
ジーンズがワインレッド色の液体で染め上げられている。
ああ、そうか。
自分は...............。
またシーンが変わる。
兵士が目の前にいる。
「.................?!!!」
聞き取れない。いや、彼の言語が分からない。
周りにも兵士が。皆んな銃を撃っている。
そこで何か音が鳴る。
兵士達の頭が一斉に上を向く。
僕も曇り空をみた。
黒い巨大なトンボの大群が舞っている。
何だ?爆撃?
「..............!!!!」
兵士が叫ぶと自分の体が装甲車の中に放り込まれる............。
「なあ。聞いてんの?」
アカバの声が聞こえ、僕は我に帰った。
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こんにちは、Seiです。
今回の物語の内容には作者の実体験がモデルになっているシーンがあります。
この学校に軍隊が押し入ってくるシーンは作者のドイツの学校で実際に不審者侵入アラート(システムエラーで鳴ってしまった。)がなり、教室に立てこもつ事になり、SWATが安全確認のために教室の中に押し入ってきた実話がモデルです。近いうちのその時の事も書こうと思います。