お寿司の美味しさに悶えながら、元気玉について考えた。
お寿司は私の元気玉。で、あなたの元気玉は?
最近永遠に続く?と思うようなマレーシアのロックダウンで常にしんどいです。どんな風にしんどいかはこちらをご参照ください。
しんどい時、私は自分の元気玉を補充します。私の元気玉は、
Sakana Japanese Diningさんのお寿司を食べることです。
ちゃんと宅配してくれるのです。宅配で最高のお寿司が来る幸せ。
例えば、この鯖寿司。私が今まで知ってた鯖寿司と明らかに、違う鯖寿司でした。異国であなたに出会うなんて!って小躍りするような感覚。
さて、鯖寿司、私の知ってる鯖寿司と違ったので色々調べてみました。
鯖寿司って押し寿司の一種じゃないとは驚き。鯖寿司(さばずし)とは、サバを用いて作られる 棒寿司の一種、または鯖のなれ寿司のことなんだそうです。
なれ寿司とは(熟れ鮨(鮓)、馴れ鮨(鮓))は、主に魚を塩と米飯で乳酸発酵させた食品。前回頂いたちらし寿司で出てきた歌舞伎「義経千本桜」の3段目「鮨屋」で「いがみの権太」が抱えていた寿司桶が「なれ寿司」の桶です。
写真:文化デジタルライブラリーより引用
押し寿司ももちろん有名ですが、あれはあくまで「鯖の押し寿司」。明確には「作り方によって言い方が変わる」とのこと。ちなみに棒寿司とは押し寿司のように圧迫させないでふきんなどで巻くお寿司なんだそうです。
押し寿司は上からの押すことでシャリ(酢飯)の空気を抜きますが、棒寿司は手で中の空気を抜いていく手法。これは江戸スタイルだそうで、付近巻きとも言われるそうです。ただ、あくまで手で空気を抜くので巻き寿司ほど米粒同士の隙間が抜けない。つまり空気が残るので巻き寿司ほど常温で長持ちしないそうです。Japanese Sakana Diningさんから早めに食べてくださいとのメッセージを頂きました。
確かに実際に目の前にしてみると、生きてる鯖が自分でおめかしして寿司になったような瑞々しさを感じます。実際にいただくと驚きの連続。鯖寿司といえばしっかりした酢の締めに快感を感じるのが常ですが、この鯖寿司は違う。全てが奥ゆかしいのに、存在感がすごい。味わってる間、まさに至福の時があって、そしてそしてふあっと消えて残像だけが残る。
まるで坂東玉三郎さんの藤娘のよう。
(前半、後半2つに別れてるけどこれはみてほしい。最後のシーンはもうまさに妖精・・・)
そして江戸前寿司も頂いてみます。
ああなんて美しいのでしょう。。。
美味しさに悶えながらふと疑問を感じます。江戸前寿司ってそもそも何?他に何があるの?
江戸前寿司の定義というのは江戸の前、すなわち東京湾(江戸湾)で獲れた魚をシャリとネタを一緒にパクッと1口で食べれるお寿司という定義です。確かにネタに味がついてるものが江戸前って言われること多いよね。そしてシャリも小さめ。
じゃあ江戸前以外は何があるのかというと関西寿司というのがあります。これは基本的に木箱に入れて押すタイプのお寿司。いわゆる押し寿司。時間をかけて発酵させて作ります。こちらも本当に美しい。
早速頂いてみます。
ぱくっと威勢よく食べるのが江戸前寿司だそうなで勢いよく頂きます。これまた飲み込んだ後に思わず顔が明るくなるような感覚を覚えます。まさに一発見得でもかましたくなる。
江戸前寿司は日本人とってはまさに「元気玉」ですね。
そして太巻、太巻って食べる度に本当に嬉しくなります。なんかお出かけ要素がありますよね。
ちゃんとした太巻食べると助六を連想させるので歌舞伎を見たくなりますね。あ、でも助六そのものはちゃんとしてない😂。
「助六由縁江戸桜」は『歌舞伎十八番(初代から4代目までの團十郎が、初めて演じてしかも得意にしていた18の作品を集めたもの)』のうちの一演目です。私は團十郎さんの「助六」や、「勧進帳」、海老蔵さんの「暫」を映像や実際の歌舞伎座で拝見したことがあります。ちなみにこの18演目はほとんどが「荒事(歌舞伎の特殊な演技演出の一つで,超人的な力をもった主人公がその勇猛ぶりを見せるもの)」です。代々の團十郎は荒事【あらごと】を最も得意としたため、歌舞伎十八番の役はほとんどが荒事になります。
東京オリンピック開会式で海老蔵さんが「暫」を演じておられましたが「暫」に荒事の1つ。ここでの「睨み」は成田屋しかできない演事。「成田屋の睨みをみると病気にかからない」という言い伝えがあります。コロナ禍での開会式だったから睨みを披露したのだと私は個人的に思っていたのですが。。
東京オリンピックでの開会式で海老蔵さんが披露したのは「元禄見得」だそうです。(「見得」は「睨み」と違って特に効能はないみたい)
ちなみに「見え」じゃなくて「見得」だと思う。。。スポニチちゃんと書こう。。。
そして鱒寿司もね、最高ですよね。(影が映ってしまった。。不覚・・)
鱒寿司は日持ちがするんです。それは誕生の歴史が関係してきます。江戸時代半ば、富山三代目藩主 前田 利興が、富山藩士で料理人でもあった吉村 新八から献上された「鮎寿司」が大好きで富山の名物として将軍に献上したところ、時の将軍吉宗の賞賛を得たそうです。つまり、江戸時代に富山から江戸に持ち運ばなくてはならなかったので、日持ちがするのです。大体3日だそうです。
こちらピザのように切り分けて食べてねって書いてあったのですがそれもまた楽し。
以上、いつも注文してるお寿司と歌舞伎について色々語ってしまいました。ああ美味しい。ああ素敵。
現在私はマレーシアに住んでいて訳分からん展開になってるロックダウンにメンタルがダウンしてる訳ですがその時に救われるのってこういう「元気玉要素が込められたご飯」なんだよなとしみじみ思います。私はSakana Japanese Diningさんのお寿司に元気玉感じますがうちの息子はここのカレーが本当に好きで好きで本当に好きで毎回カレーを頼んでいます。
そしてカレーを食べた後に私のお寿司を横取りします😂。
そうなんです、元気玉って本当に人それぞれなんですよね。元気玉に出会えた私たちは幸せです。現在本当にロックダウンしんどいのでそれぞれの元気玉を大事にしてしぶとく生きていく所存です。