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Claude利用の小説執筆09(セリフの間の地の文を書かせる)

セリフだけはすでにできているがまだ地の文を書いていない……そういう時が小説書きにはあるのだ。なぜならセリフだけあれば話は進んでいるんだから勢いを止めずにその先をバーっと書いてしまいたいから。特にシリアスな緊張感の高いシーンは、読者も読む速度が早まるし、作者も書く速度を早めたいテンションになってる。だから地の文を置き去りにして先を書く。そして後になってから、セリフの間に地の文を補って書いて適切に挿入するわけだ。……でもぶっちゃけめんどくさい。セリフはもう書いててそのシーンを書きたい熱も冷めてるのになんでまた同じ箇所を書かなきゃいけないのか……。そりゃあ必要なのはわかるが……だからAIを使う。

次は第二十四話の文章です。<blank/>の部分に適切な文章を補って、完成した小説の文章としてテキストを表示しなさい。

「どこに……」
 しかし障害物のないアリーナのこと、キョロキョロ見回すと、砂煙の影に、テルはその姿を発見した。見慣れた革のスーツ姿が両手を地に突いて喘いでいる。暗い砂煙の向こうに中に浮かぶ彼の金色の髪が、
「レカ! 大丈夫!?」
 近づいてみると、様子がわかった。レカは頭部に怪我をしているようだった。金色の美しい髪がどす黒い血の色によごされていく。テルはレカの傍らにしゃがみ込んで、ハンカチでその頭の傷を押さえようとする。
「来るな!」
 かけつけてくれた幼馴染に貴族の子の方を向いた白い顔には、頭から流れる血が一本の赤い筋を作っていた。 レカは震える手で血を拭いながら、必死に立ち上がろうとした。
「無茶だよレカ! さあ、今なら誰にも見られない……っ! 逃げよう!」
 しかしレカの目は赤く輝く。父から受け継いだ赤い瞳の魔力が、反射的に宿る。
「ダメだ! オメー、まだいやがったのか! さっさと逃げろ!」
 テルは狼狽えた。その声には、庇護してくれる姉代わりのレカが、これまで決して見せなかった激しい感情が込められていた。その表情は焦りと緊張に満ちていた。
「テル坊! ここはオメーのくる場所じゃねえってんだ! さっさと闘技場の外を目指せ!」
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「レカだけ置いて逃げられるわけないだろ!? 一緒に逃げようよ!」
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「っち、これだからガキは……貴族の貧民街見物だかなんだか知らねえが……くっそ、あーしの領分だぜ……ったく」
<blank/>
「なあ、テル坊よぉ。あーしには……オメーが実家の責任から逃げるみてえに、暗殺ギルドから逃げる選択肢なんて……あーしには、あーしには最初からなかったんだよ……っ!」
<blank/>
「え……?」 
<blank/>
 血まみれの顔で、レカはテルを見下ろした。その赤い瞳には、これまで決して見せなかった冷たい感情が宿っていた。
「いいよなあ、オメーは。嫌なことから逃げて、好きなことだけやって、それでも小言を言われる程度でさあ。絵を描いて、アトリエに籠って、たまに救貧院なんか手伝ってよお!」
<blank/>
「レカ……」
<blank/>
「あーしはちげえんだ。ボスの元に拾われた時から、この街の闇で働いてきた。ボスの期待に応えなきゃいけない。人を殺して、血に塗れて……でもそれが、あーしの居場所なんだ、わかるか!? こんな仕事だって誇りなんだよ!」
<blank/>
 テルは息を飲んだ。レカの声には、これまで決して聞いたことのない苦々しさが混じっていた。幼い頃から兄妹のように育った幼馴染の口から、こんな言葉が出てくるとは思ってもみなかった。
<blank/>
「お前に比べたら……あーしなんて……」

最初に<blank/>が出てくる前にそれなりに長さの本文をペーストしたのは呼水みたいなもので、Claudeくんにコンテキストを把握してもらいやすくするためだ。Project knowledgeにデータはあるとはいえ、まだ入力していない部分だったから、情報は多いほうがいい。なんにせよ穴埋め問題ほどLLMが得意とするものもないだろう。以下Claude3.5sonnetの回答。

「レカだけ置いて逃げられるわけないだろ!? 一緒に逃げようよ!」
 テルは必死に叫んだ。その声には、幼馴染を見捨てることなどできないという強い意志が込められていた。
「っち、これだからガキは……貴族の貧民街見物だかなんだか知らねえが……くっそ、あーしの領分だぜ……ったく」
 レカは血を拭いながら、苛立たしげに呟いた。その声には、テルへの苛立ちと同時に、彼を巻き込んでしまったことへの後悔が混じっていた。
「なあ、テル坊よぉ。あーしには……オメーが実家の責任から逃げるみてえに、暗殺ギルドから逃げる選択肢なんて……あーしには、あーしには最初からなかったんだよ……っ!」
 その言葉には、これまで決して見せなかった諦めと怒りが混ざっていた。レカの赤い瞳が、月明かりに不気味に輝く。
「え……?」 
 テルは戸惑いの声を上げた。レカがこれほど感情的になるのを見たことがなかった。その様子に、彼は言葉を失ってしまう。
「いいよなあ、オメーは。嫌なことから逃げて、好きなことだけやって、それでも小言を言われる程度でさあ。絵を描いて、アトリエに籠って、たまに救貧院なんか手伝ってよお!」
 激しい口調で吐き出される言葉には、長年抱えてきた羨望と苦悩が込められていた。
「レカ……」
 テルはその声の裏に潜む深い孤独を感じ取り、胸が締め付けられる思いだった。
「あーしはちげえんだ。ボスの元に拾われた時から、この街の闇で働いてきた。ボスの期待に応えなきゃいけない。人を殺して、血に塗れて……でもそれが、あーしの居場所なんだ、わかるか!? こんな仕事だって誇りなんだよ!」
 レカの声は震えていた。その言葉には、自分の生き方を必死に正当化しようとする響きがあった。
 テルは息を飲んだ。レカの声には、これまで決して聞いたことのない苦々しさが混じっていた。幼い頃から兄妹のように育った幼馴染の口から、こんな言葉が出てくるとは思ってもみなかった。
「お前に比べたら……あーしなんて……」
 最後の言葉は、ほとんど聞こえないほどの小さな声だった。

いい感じに挿入されてよかった。これで準備はできたので、パワハラを行う。セリフはいじってほしくないので、その旨を伝える。

それは60点の文章です。100点を目指して表現を改善してください。「」の中のセリフだけは改変しないでください。

Claude3.5sonnetの回答。

「レカだけ置いて逃げられるわけないだろ!? 一緒に逃げようよ!」
 テルの声が砂煙の中で空しく響く。その必死の叫びは、闘技場に充満する獣人たちの怒号の中に吸い込まれていった。
「っち、これだからガキは……貴族の貧民街見物だかなんだか知らねえが……くっそ、あーしの領分だぜ……ったく」
 レカは血を拭いながら立ち上がる。その仕草には、いつもの姉らしい余裕は微塵もなく、むしろ追い詰められた野生動物のような警戒心が漂っていた。
「なあ、テル坊よぉ。あーしには……オメーが実家の責任から逃げるみてえに、暗殺ギルドから逃げる選択肢なんて……あーしには、あーしには最初からなかったんだよ……っ!」
 その声は震えていた。父タティオンへの絶対的な忠誠と、テルへの複雑な感情が交錯する中で、レカの言葉は引き裂かれたように途切れる。
「え……?」
 テルは息を呑んだ。これまで見たことのない、レカの素顔が垣間見えた気がした。いつも強がっていた幼馴染の、痛々しいまでの弱さが。
「いいよなあ、オメーは。嫌なことから逃げて、好きなことだけやって、それでも小言を言われる程度でさあ。絵を描いて、アトリエに籠って、たまに救貧院なんか手伝ってよお!」
 まるで長年の苦悩が一気に噴き出すように、レカの声は次第に激しさを増していく。その瞳に宿る赤い光が、怒りと嫉妬の炎のように揺らめいていた。
「レカ……」
 テルの胸に、これまで気づかなかった罪悪感が重くのしかかる。レカの言葉の一つ一つが、彼の特権的な立場を容赦なく照らし出していた。
「あーしはちげえんだ。ボスの元に拾われた時から、この街の闇で働いてきた。ボスの期待に応えなきゃいけない。人を殺して、血に塗れて……でもそれが、あーしの居場所なんだ、わかるか!? こんな仕事だって誇りなんだよ!」
 その叫びには、自分を納得させようとする必死さが滲んでいた。それは誇りというより、運命への呪いのように聞こえた。
 テルは言葉を失った。目の前で血を流す幼馴染の姿に、これまで気づこうとしなかった現実を突きつけられる。二人の世界の違いは、もはや埋めることのできない深い溝となって、その間に横たわっていた。
「お前に比べたら……あーしなんて……」
 最後の言葉は、まるで自分自身への呪詛のように、闇の中へと消えていった。

なかなかいい感じになったかな。最後に推敲して完成。

「レカだけ置いて逃げられるわけないだろ!? 一緒に逃げようよ!」
 テルの声が砂煙の中で空しく響く。その必死の叫びは、闘技場に充満する獣人たちの怒号の中に吸い込まれていった。
「っち、これだからガキは……貴族の貧民街見物だかなんだか知らねえが……くっそ、こんな時に来やがって……。あーしの領分だぜ……ったく」
 レカは血を拭いながら立ち上がる。その仕草には、いつもの幼馴染の姉代わりらしい余裕は微塵もなく、むしろ追い詰められた野生動物のような警戒心が漂っていた。
「なあ、テル坊よぉ。あーしには……オメーが実家の責任から逃げるみてえに、暗殺ギルドから逃げる選択肢なんて……あーしには、あーしには最初からなかったんだよ……っ!」
 その声は震えていた。タティオンへの絶対的な忠誠と、テルへの複雑な感情が交錯する中で、レカの言葉は引き裂かれたように途切れる。
「え……?」
 テルは息を呑んだ。これまで見たことのない、レカの素顔が垣間見えた気がした。いつも強がっていた幼馴染の、痛々しいまでの弱さが。レカは顔を上げた。天を見上げるその顔には、絶望色の嘲りが混ざり、赤い瞳は虚空を見つめていた。
「ははっ、いいよなあ、オメーは。嫌なことから逃げて、好きなことだけやって、それでも小言を言われる程度でさあ。絵を描いて、アトリエに籠って、たまに救貧院なんか手伝ってよお!」
 まるで長年の苦悩が一気に噴き出すように、レカの声は次第に激しさを増していく。その瞳に宿る赤い光が、怒りと嫉妬の炎のように揺らめいていた。テルは……かたわらに立ち、黙って受け止めるしかない。
「レカ……」
 テルの胸に、これまで気づかなかった罪悪感が重くのしかかる。レカの言葉の一つ一つが、彼の特権的な立場を容赦なく照らし出していた。レカは荒い息をつきながら言葉を吐き続ける。心理的な興奮が暗殺者としての穏やかな呼吸を乱していた。
「あーしはちげえんだ。ボスの元に拾われた時から、この街の闇で働いてきた。ボスの期待に応えなきゃいけない。人を殺して、血に塗れて……」
 テルは何度手を伸ばしてレカに触れようと思ったかわからない。しかし彼には、まだ他人をなぐさめることができた経験が圧倒的に足りなかった。目の前で自分に向けて激しい感情を露わにしてしまった、恋人にする覚悟も足りない異性の幼馴染を、どうしてあげることもできなかった。
「テル! オメーとあーしは違うんだ……オメーには屋敷も貴族の未来もあるだろうさ! 救貧院で罪悪感を誤魔化すお遊びをして、一人で小屋にこもって絵を描いてれば暇は潰せるだろうなあ! でもよお、あーしには暗殺者として期待に応え続ける生活しかねえんだ! それが、あーしの居場所なんだ、わかるか!? こんな仕事だって誇りなんだよ!」
 その叫びには、自分を納得させようとする必死さが滲んでいた。それは誇りを高らかに宣言するというより、運命のもたらす呪いに苦悶しているように聞こえた。しかしテルは言葉を失った。今日はあまりにもたくさんのことがあった。テルには……それに対応できる精神的な力は、まだないのだ。目の前で血を流す幼馴染の姿に、これまで気づこうとしなかった現実を突きつけられて、二人の世界のあいだにもはや埋めることのできない深い溝があることにきづかされて、巨大な壁と深い崖の前で、テルは立ち尽くすしかなかった。

自分で書く部分とAIに助けられる部分がいい感じにシナジーして楽しく書けたと思う。よかった。

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