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ソロコンサートの日

「チェンバリスト中田聖子の音楽活動日記」を書き始めてみることにしました。
是非ご覧いただけますと嬉しいです。

2023年5月28日 ソロコンサートの日

この日の公演は、ここ数年よく演奏させていただいている大阪肥後橋のSalon deぷりんしぱるが会場。マニアックなプログラム(即ち、私が伝えたくて伝えたくて仕方がない音楽作品のプログラム)でさえ、嫌な顔一つせず好意的に主催公演をさせていただいていて、本当に感謝しながら臨むソロコンサートです。
大掛かりな舞台装置があるようなホールとは違い、シンプルなサロンが会場なので、この日の会場入りは私のペースの時間に。当日のゲネプロ(通しリハーサル)をどの程度行うか(完全に通すのか、一部するのか)で、会場入りの時間は変わってきます。チェンバロが本番時間にしっかりと鳴っていることを想定した時間数を計算して(楽器は常に弾かれていない状態でなければ、不思議なもので眠ったようになってしまうのです)この日のタイムスケジュールを組むことにしました。

11:30過ぎ会場入り
少しサロンのオーナー夫妻と打ち合わせをして、まずチェンバロの調律から始めす。調律師さんがいれば、演奏だけに集中出来ますし、タイムスケジュールの面で奏者としては楽です。しかし、私は調律にも拘りがあって、あまり使われない調律法を指定すると、なんだか負担をかけてしまっている(プロの調律師さんも、慣れない調律法だと緊張している面持ちをされている…うわー)ので、拘る時は自分で責任を持って調律するようにしています。そんな公演ばかりしていると、自分で調律することが当たり前になってきてしまいましたが、空間の温度湿度の変化を読んだり、断絃や発音機構に不具合がないかなど、いつもヒヤヒヤはしています。(正直なところ、その辺りのトラブルが生じた場合、時間的な面でやはり専門技術者の立会いがあった方がありがたいです。)
丁寧に調律をして、発音機構の調子も確認しながら、45分ほどで準備を行います。
そして、ゲネプロ(通しリハーサル)に入りました。2時間弱サイズのプログラムですが、MCのリハはしないし(丁寧にMCや、ステージの出入りのリハまだされる方も中にはおられますが、私はそれらは殆ど行わないです)、ロンドー形式の作品が多いため省略出来る箇所が多いので、多く見積もって90分ほどのゲネプロを行いました。
ソロコンサートのゲネプロでは、ただこのポイントを行うのですが、楽器の調子、すなわち、この日の楽器のご機嫌、天候下で左右される鍵盤の感覚を掴んでいきます。本番、空間の温度湿度が変化して、随分と楽器の状態が変わってしまうこともありますが、ゲネプロと大きな変化がなければ大変演奏しやすいです。(楽器の調子が変わった時は、ゲネプロで掴んだことを元に調整していくだけです)

13:45 ゲネプロ終了。
大好きなリンツのチョコレートを1粒口に入れて、ステージ用の姿の準備。

14:00〜 本番前の調律
チェンバロの調律はそれほど長時間持たないので(温度湿度が一定であれば変化しない場合もありますが)、本番前には必ず調律を行います。

15:00 開演。
18世紀フランスのJ.Ph.ラモーとJ.N.P.ロワイエの音楽を演奏させていただきました。彼らのオペラ=バレやトラジュディ・リリックと関連深い作品に、とても面白いものが多いと感じており、それらを中心に演奏しました。
この公演のプログラムノートは有料記事ですがnoteにupしていますので、ご興味あればご覧ください。

17:00 無事に公演を終えることが出来ました。ご来場くださいました皆様、応援してくださった皆様、ありがとうございました。

この日のコンサートフライヤー

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Seiko Nakata
関西を拠点に演奏活動を行なっているチェンバリストhttps://www.klavi.com