10通の年賀状
昨日、家に帰ったら郵便受けに年賀状が届いていた…
年明けて10日以上も経っているのに…
達筆というか、殴り書きのような字だった。
伯母からだ。
"あけましておめでとう
セイ子ちゃんのことを思うと胸が張り裂けそうです。
今年のM子(母の名)の13回忌は逢いに行くからね。"
3行の短い内容でした。
私はどう理解すればいいのかわからずにいました。
"胸が張り裂けそう"の言葉をどう受け止めていいのか…
母の姉であり、いちばんの母の理解者であった彼女(伯母)
そしていちばん私を可愛がってくれていたのに…
12年前、母が癌で亡くなった時…
「あなたがしっかりしないからM子は癌が悪化したのよ」
彼女は葬儀で私にそう言った。
私は当時、ADHDの宣告されてたし、鬱もあったので…
彼女にそう言われても仕方なかった。
私も母を亡くして、悲しみに打ちひしがれて、どん底の中、この時の彼女の言ってる言葉は心をすり抜けて行って、響かなかった。
喪が明けた年に彼女に年賀状を送ったが返信はない。
それでも"おめでとう"と近況のひとことを綴った年賀状を10年間送り続けました。
返事はないとしても。
私は母と彼女に対する贖罪だったのか…
ずっと年賀状を送る行為は意味がなかったのかもしれない。
自分が楽になりたかったのかもしれない。
彼女はどう感じていたのか…
聞くのも怖くて電話すらできずにいた。
それが
今年は返事が来たのだ。
あの頃に比べたら私は少しは成長できているのかな…
12年ぶりにあう彼女にどんな顔をすれば良いのか…
許されているのか…
怒られるのか…
苦しみながらも自分の足で大地に立っている。
それだけは胸を張れる。
今なら彼女に言い訳はできる。
10通の年賀状の意味を…
彼女はどう感じていたのだろう。
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