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【首長訪問】【天栄村長】添田勝幸さん

コロナ対策を行いつつ産業振興に取り組む。

 ――新型コロナウイルスが猛威を振るっていますが、村内での影響についてうかがいます。

 「幸い、村民から感染者は出ていませんが、観光業、飲食店、直販を行っていた農業者などは大きな影響を受けています。製造業でも部品供給の遅れなどから、一部では製造中止、従業員の自宅待機を余儀なくされています。村としては、感染予防に向けた取り組みを行いながら、各分野の関係者と連携しながら経済の立て直しを進めていきたいと思います。とはいえ、小さな自治体だけで対応をしていくのは厳しい面もありますから、国や県に支援を求めていきたいと思います」

 ――昨年発生した台風19号の被害状況について。

 「近隣自治体と比べると、大きな被害はなかったものの、農地や農業施設、村道等を合わせ、3億円弱の被害額となりました。農地は、今年の作付けに間に合うよう、地元建設業者に協力要請して農地復旧に当たり、大きな被害個所は応急復旧によって今年の作付けには間に合いました。農地・道路を優先してきましたが、堰についても今年中には復旧できる見通しとなっています」

 ――少子高齢化社会を迎える中での村としての取り組みは。

 「移住・定住に力を入れ、首都圏を対象に移住体験ツアーを行ってきました。興味を持ち移住して来た方の口コミ等で移住された方もいます。今後も空き家バンクの活用や住宅リフォームの支援などを行いながら、移住・定住を推進したいと考えています。また、新築費用の2割を村が負担し、村関係者にオーナーになっていただく賃貸アパートの整備も進めており、村内進出企業の社員など移住された方もいます。それら賃貸アパートはすべて満室になっています。このほか、住宅新築に補助金を支給する事業も好評を得ています。2018年度はその成果もあり、流出より流入が上回りました」

 ――今後の抱負。

 「新型コロナウイルスの影響で、さまざまな面で自粛が続きましたが、6月以降は誘客促進事業を進めていきたいと考えています。これは、合宿や3家族以上の子育て世代、高齢者団体に対して最大5万円の助成金を交付するものです。感染予防の観点から当面は県民限定になりますが、今後、国や県の動向を踏まえつつ対象範囲を拡大していきたいと考えています。今後も、まずは感染予防対策をしっかり行いつつ、関係機関と連携しながら、村の基幹産業である農業、観光、そして商工業の振興に取り組んでまいります」

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 1961年生まれ。岩瀬農業高校卒。1991年に(有)添田設備工業を設立。2011年の村長選で初当選し、現在3期目。

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