「距骨後突起骨折の症例報告」#書く習慣88
日々の診療お疲れ様です。TROT(トロット)です。
本日は、以前おさらいした距骨後突起骨折の症例報告をしたいと思います。
以前のまとめはこちら。
患者像
・40代/男性(#30683)
・デスクワーク(現在テレワーク中)
受傷機序
・子供を抱えながら段差で足を捻り受傷
・翌日、近くの接骨院受診し、右足根骨骨折疑いのため固定
・受傷から3日後、紹介状持参し、当院受診
・Naumann徴候は陰性(FHLが固定され伸展不能になること)
画像所見
レントゲン
・レントゲンを行なうも明らかな骨折は認めない
(レントゲン像が酷くて申し訳ありません泣)
・足関節を回外位から復することができないため、MRI撮影を施行
MRI像
・距骨後突起骨折を認める
・後突起外側結節の骨折と思われる
本症例のイメージ
・病態としては過底屈により踵骨と脛骨後果に挟まれ受傷したものか?
・Sneppen分類のE型
・Mann分類のⅢ型あるいはⅣ型
・Marti-Weber分類のⅡb型
→ 阻血性壊死は稀とされる
整復?
・骨折部の整復ではなく、骨アライメントの修正のために整復
・底屈+回外位にて固定されているため(後脛骨筋の緊張?)
・背屈+回内位へと誘導するように整復操作を行なった
固定肢位
①初診時は復することができず回内位にて固定
②MRI撮影後は80°底屈位で回内外中間位にてL字シーネにて固定
③腫脹減退に伴い、良肢位にてギプスにて足関節を固定
★松葉杖(NWB)にて免荷を指示した
今後の流れ
①今後は3〜4週程度NWBでの固定を行ない
②Hawkins sign(+)であることを確認して荷重を開始していく
(★軟骨下骨に骨萎縮が出るかどうか?)
③Hawkins sign(ー)の場合は、後遺症について説明し、手術または保存療法を選択してもらう
今回は稀な骨折を対応させていただくことができました。
もちろん、骨壊死や高度OAなど今後が怖い症例ですができる限りのことは当院で対応していきたいと考えております。
なんて助言がいただけましたら、非常にありがたいです。
もっと勉強と経験を積んで、患者様や地域医療に貢献できるようなセラピストでありたいと思います。