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「膝窩から膝外側への筋配列と触診」#書く習慣17
第1弾の膝窩の内側の解剖に引き続き膝外側の筋配列も苦手なのでまとめていきます。
第2弾は青で囲った部分をまとめていきます!
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膝外側部の解剖
・膝関節外側も内側と同様に3層構造である
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・第1層は大腿筋膜張筋、腸脛靭帯と大腿二頭筋により構成
・第2層は外側膝蓋支帯のみ
・第3層は外側側副靱帯を含む関節包にて構成
ランドマーク
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膝関節外側のランドマークとなるのは…
大腿骨外側上顆、外側側副靭帯、膝窩筋腱、関節裂隙、腓骨頭、Gardy 結節
膝窩外側の筋肉についてまとめていく。
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膝窩筋
・膝窩筋は大腿骨外側上顆の外側面(陥凹部)から外側半月板から起始し、ヒラメ筋線より上の脛骨後面上部に停止する
・膝窩筋筋腹には、半膜機筋の線維が一部合流する
・膝窩筋は膝関節屈曲、下腿内旋に作用する
・膝関節屈曲時に外側半月板を後方へ引き、顆部との挟み込みを防ぐ
・膝関節完全伸展位において生じる外旋固定のロックを外す役割がある
・膝の他動屈曲で膝窩部痛を訴える場合、膝窩筋の圧痛所見を認めることが多い
【膝窩筋の触診】
①患者腹臥位で膝90度屈曲位で、腓腹筋外側頭を包み、指先を膝窩部に当てる
②他動で下腿外旋を行い触診する(早くやるのがコツ)
大腿二頭筋長頭
・大腿ニ頭筋長頭は坐骨結節〜腓骨頭に付着する
・大腿二頭筋腱と外側側副靭帯とは滑液包を介して分離している(大腿二頭筋収縮時の摩擦を軽減させる効果)
・大腿二頭筋長頭は股関節伸展、膝関節屈曲、下腿外旋に作用する
・大腿二頭筋の一部は、腓腹筋外側頭の筋膜へ合流するため外側頭の筋活動に影響を与える
・大腿二頭筋の停止腱の一部は、外側側副靭帯を内・外側より覆いながら腓骨頭へと向かい,間接的に膝関節の内反不安定性を制動する
・大腿二頭筋長頭は内側ハムストリングスとともに,SLRの制限因子となる
・膝関節90°屈曲位において大限二頭筋腱と腸脛靭帯の間は、外側半月板の後角の圧痛をみるポイント
【大腿二頭筋長頭の触診】
①患者伏臥位で膝45°屈曲位で、下腿外側から手を腓骨頭の後方に当てる
②大腿骨の長軸に対して平行に下腿を内旋させ遠位へ牽引する
③腓骨頭を引き戻す要領で下腿を外旋する
大腿二頭筋短頭
・大腿二頭筋短頭は大腿骨粗線外側唇〜長頭腱を介し腓骨頭に付着
長頭と短頭は共同腱を形成し、腓骨茎状突起の外側側副靱帯付着部を
包み込むように停止するとされている
(いくつかの付着形態に関する報告がなされている)
・大腿二頭筋短頭は、長頭の停止腱に対し深層から羽状に合流し、長頭腱を介して腓骨頭に張力を伝達する
・大腿二頭筋短頭は、その表層を長頭によりほとんど覆われており、体表からは観察しにくい
・膝関節屈曲拘縮において筋性要因の最も重要な筋は、大腿二頭筋短頭である
【大腿二頭筋短頭の触診】
①患者伏臥位で股伸展、膝90°屈曲位で長頭の緊張を緩める
②患者に膝屈曲運動を反復させ、長頭の収縮がないのに、二頭筋腱の緊張が高まることを確認する
腸脛靭帯
・腸脛靭帯とは大腿筋膜の外側部が腱膜様に著しく厚くなった部分のこと
・腸脛靭帯の後方は外側大腿筋間中隔となり、外側広筋と大腿二頭筋とを区別している
・腸脛靭帯は大殿筋浅部線維と大腿筋膜張筋から起こり脛骨Gerdy結節に停止する
*緊張は大腿筋膜張筋と大殿筋に依存するとともに、膝関節の安定性に関与する
*Gerdy 結節を越えて脛骨粗面に付着する線維が存在する
*外側膝蓋支帯へと進入し、膝蓋骨の安定化に寄与する線維が存在する
*腸脛靭帯からは外側広筋の一部の線維が起始する
・腸脛靭帯は股関節の内転により緊張し、外転により弛緩する
・膝伸展により後方部が緊張し,45°屈曲により前方部が緊張するが、90°~100°を超えて屈曲すると全体として弛緩する
・膝関節屈曲30°付近で腸脛靭帯の後縁で摩擦が大きくなり、腸脛靭帯炎の原因となる
・腸脛靭帯の拘縮はOber testで評価する
・腸脛靭帯の拘縮はニ次的に外側広筋の緊張に影響を与え、膝関節拘縮の原因となる
【腸脛靭帯の触診】
⒈ 股関節内転を用いる場合
①患者側臥位で下の足は屈曲し骨盤後傾位、上の足は軽度外転位で膝を伸展させる
②上の足の大腿外側に手をあて患者股関節を内転させることで緊張してくる腸脛靭帯を触診する
⒉膝の運動を用いる場合
①患者側臥位で下の足は屈曲し骨盤後傾位、上の足は内外転中間位で枕等で固定し、膝は45°屈曲する
②上の足の大腿外側に手をあて膝を他動的に屈曲し、腸脛靭帯の前方部分の緊張が高まる様子を触診する
③続いて膝を他動的に伸展することで、腸脛靭帯の緊張が高まる様子を触診する
本日の参考文献はこちら
・運動療法のための機能解剖学的触診技術
・膝エコーのすべて
・変形性膝関節保存療法のすべて
本日はこの辺で終わり!
膝の外側って痛みを訴えることが多い割に、触りわけが上手くできない自分がいて
これからは患者さんにいい技術や治療を提供できる状態でいないとなと思います。