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「足関節の背屈制限(支帯性拘縮篇)」#書く習慣67

日々の診療お疲れさまです。TROT(トロット)です。

本日は朝の診療対応があるため、早めに家を出ました。そういう時のおともはやはり珈琲に限りますね。
今日は奮発してスタバのドリップコーヒーを頼んでみました。(いつもは缶コーヒー)

カフェベロナという豆だそうで、店員さんに「チョコと相性がいいですよー」と教えてもらいました。


黒くて苦くて朝からキリッとする感じです。
たった一杯でも気持ちを変えられるように、対応した患者さんの体を変えられるように今日も勉強していきたいと思います。

カフェベロナのドリップコーヒー




それでは今日も足関節の背屈制限についてお話ししていきます。
前回の皮膚性拘縮に続き、今回は支帯性拘縮についてまとめていきたいと思います。

前回のまとめはこちら


支帯の評価と運動療法

・屈筋支帯は後浅区画を形成する深筋膜が、脛骨内果から踵骨内側面の位置で厚みがある部位のこと

・この部位は足の運動に関与する筋腱の動きに対応するために一定の伸長性と滑走性が要求される


 

⑴屈筋支帯内癒着について


・屈筋支帯は後深区画とも連結し足根管を形成している

・構造として屈筋支帯よりも近位側で生じる深筋膜と脛骨間の癒着や、足根管部で生じる癒着により後足部の回内制限や足関節の背屈制限が生じる

・屈筋支帯内拘縮の病態には足根管を通過する筋に生じたものが混在する

(★足根管を通過する筋:後脛骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋)


①屈筋支帯の評価

・特に後足部の回内可動域を評価する

・エコーにて脛骨内果から脛骨内側面を目安に屈筋支帯の長軸動態を観察

・距踵関節を回外位から回内させると緩んだ屈筋支帯が緊張する様子が観察できる

・足根管内の軟部組織もその際に滑走する

・距踵関節の回内操作で、脛骨内側面に沿った伸長感が触診できた場合は屈筋支帯での癒着が疑われる

・足関節底屈位での回内可動域が足関節背屈位でさらに制限された場合には屈筋支帯よりも近位側の深筋膜と脛骨後縁との癒着の評価を行う必要がある

・足関節背屈位で距踵関節の回内操作を行い脛骨遠位後縁に沿った伸長感を確認する(可動性の評価に加えて触診も行うとよい)

・触診する場合の目安は脛骨後縁と後脛骨筋腱との間

・同部の硬さや可動性低下が触診できる場合は癒着が疑われる

・触診時は表層の組織の緊張を抑えた足関節底屈+足部の回外位で行うと良い

・足部の自動運動による評価を行うことで屈筋支帯やその近位部に当たる深筋膜の可動性が確認できる

・足部の回外自動運動による後脛骨筋腱の緊張により深筋膜が体表方向へと引き上げられる様子を左右で比較する

②屈筋支帯の運動療法

ⅰ)関節運動による伸長操作

・屈筋支帯の深層部あるいは、深筋膜は脛骨後縁に付着する部位に対して足関節および足部関節の他動運動を用いた伸長操作を行う

・足根管部に対する徒手操作を行う場合、脛骨内果から踵骨内側面へと張る屈筋支帯を意識して距踵関節の回内運動を行う

・屈筋支帯内を触診しながら繰り返し関節運動を加え可動性を引き出す

・深筋膜が脛骨後縁に付着する部位に対して徒手操作を行う場合は、距踵関節の回内運動に加えて足関節背屈運動を行う

・脛骨後縁と後脛骨筋腱との間を目安に触診しつつ繰り返し関節運動を加える

・運動療法中は疼痛の許容範囲内での伸張運動を加える必要がある



ⅱ)後脛骨筋の運動を利用した操作方法

・下腿遠位部での後脛骨筋腱は、深筋膜が脛骨に付着する部位に近接して走行する

・後脛骨筋の収縮を利用しながら、屈筋支帯またはその近位部の深筋膜の伸長性を引き出し、癒着予防や改善を図ることを目的とする

・自動運動を行う場合は、足関節底屈+足趾の伸展位+足部の自動回外運動を行い後脛骨筋の収縮を誘発する

・自動運動に伴い、深層より浮き上がる後脛骨筋の緊張を利用して癒着を予防改善する

 

⑵上腓骨筋支帯内の拘縮について


・上腓骨筋支帯は、外側区画を形成する深筋膜が、腓骨の遠位端の位置で踵骨外側面の間に張る部位を指している

・上伸筋支帯を含めた、外側区画を形成する深筋膜と腓骨との間に癒着が生じると、後足部の回外制限や足関節の背屈制限につながる


①病態

・上腓骨筋支帯内拘縮の病態としては、支帯内を通過する筋性拘縮(長腓骨筋、短腓骨筋)が混在する

・ここでは、上伸筋支帯を含めた、外側区画を形成する深筋膜に生じた癒着に対する評価と運動療法について述べる


②上腓骨筋支帯の評価

・上腓骨筋支帯に関連した関節可動域評価としては、後足部の回外可動域を評価する。

・外果から踵骨外側面を目安に、上腓骨筋支帯の動態についてエコーを用いて長軸操作にて観察している

・距踵関節の回内位から回外運動を操作すると、緩んだ上腓骨筋支帯が緊張する様子が観察できる

・この部位を触診で評価すると、エコーで観察される様子と同様に回外位で緊張する上腓骨筋支帯が触れられる

・上腓骨筋支帯の深層における浮腫の滞留や癒着が生じると、上腓骨筋支帯の可動性低下が影響し、距踵関節の回外可動域制限につながる

・距踵関節の回外運動を操作した際の外果から踵骨外側面に沿った伸長感が確認できた場合は上腓骨筋支帯の位置での癒着が疑われる

・足関節底屈位での回外可動域が、足関節背屈いでさらに制限された場合には上腓骨筋支帯よりも近位側の、深筋膜が腓骨後縁に付着する部位での癒着が疑われる

・評価は足関節背屈位で距踵関節の回外操作を行った際に腓骨遠位部の後縁に沿った伸長感が確認できる(このような可動性の評価に加えて触診も合わせて行う)

・触診の目安は腓骨後縁と長腓骨筋腱との間で、同部での硬さや可動性の低下が触診できる場合は癒着が疑われる

・触診時は表層の組織の緊張を抑えるため足関節底屈+足部回内位で行うと良い

・足部の自動運動による評価を行うことで上腓骨筋支帯やその近位部に当たる深筋膜の可動性が確認できる

・足部の回内自動運動による長腓骨筋腱の緊張により深筋膜が体表方向へと引き上げられる様子を左右で比較する


③上腓骨筋支帯の運動療法


・外側区画を形成する深筋膜を腓骨との癒着に対し運動療法を行う

ⅰ)関節運動による伸長操作

・外果から踵骨外側面へと走行する上腓骨筋支帯を意識始、距踵関節の回外運動を行う

・上腓骨筋支帯内を触診しながら関節運動を加え可動性を引き出していく

・上腓骨筋支帯より近位部に対しての徒手操作を行う場合は、距踵関節の回外運動に加えて足関節背屈運動を行っていく

・脛骨後縁と長腓骨筋腱との間を目安に触診しつつ関節運動をくわえる



ⅱ)長腓骨筋を利用した操作方法

・深筋膜が腓骨に付着する下腿遠位部では長腓骨筋が近接して走行している

・長腓骨筋腱の収縮により、上腓骨筋支帯または深筋膜の柔軟性を引き出し、癒着予防や改善を図ることを目的とする

・自動運動を行う場合は足関節底屈+足趾伸展位+足部の自動回内運動を行い長腓骨筋の活動を誘発する

・自動運動に伴い浮き上がる長腓骨筋の緊張を利用して癒着を予防改善する

若いスタッフから「近くに医療モールができるみたいですよ。しかも整形外科もあるみたいです!」と小耳を挟みました。

そこのはす向かいには、以前からお世話になっている酒屋さんがあるでの顔を出して話を聞いてみたところどうやら内科と小児科と歯科が入るみたいでした。ふう、一安心。

ちなみにそこの酒屋のおじいさんに挨拶に行ったのですが2/15に他界、2/23葬式だったみたいです。97歳まで人生を全うしたとのことでした。

急でご迷惑は承知でしたが、お線香をあげることしかできなかったです。

イクジローさんの笑顔が大好きだったなあ。