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茂木敏充 氏 経済通を自認するだけあって経済特化の政策が並ぶ
2024年9月の時点で自民党幹事長である茂木氏。彼はコンサル会社のマッキンゼー出身で、通産省や経済産業大臣の経験があり、自他ともに政策・経済通とされている。
もっとも、岸田政権下で起きた自民党の政治資金裏金問題の責任を免れない立場におり、その中での総裁選出馬は疑問に思う人も多いだろう。
公式サイトを見てみると、他の候補者とは異なり、総裁選特設サイトでなくとも政策案が多く掲載されている(ただし、総裁選にあたり記事を書き加えたのかもしれない)。またそのかなりの割合が、経済や産業に関することであり、その点では候補者の中で抜きんでている。
具体的には以下のとおりだ(当方で抜粋)
・防衛増税、子育て支援金保険料の停止
・ハローワーク改革
・地方大学の特色重視(知の一極集中の是正)
・スマホマイナンバーカードの導入、キャッシュレス決済機能付与
・社会保障の計算方法を標準世帯方式から個々人のデータ利用に変更
国家財政については、景気回復で税収を上げていく、というスタンスだが、実は社会保障の計算基準の変更や、キャッシュレス推進も税収アップの策だ思われる。
非課税世帯や低所得者世帯の中には実態とは異なるケースが相当数あると思われ、税金の取りこぼしや過剰給付・減免がかなりの金額に上ると考えられる。しかしそれを改善する仕組みもマンパワーも足りていない。その部分にメスを入れるつもりではないだろうか。
河野氏も同じようなことを考えている気配はあるのだが、それを政策として表現することができていない。
気になるのは、増税回避は一定期間とも読み取れるのだが、どのくらいの期間で考えているのか不明なことだ。もう少し税に対する考え方を説明してくれても良い気がするが、今回の候補者は誰もがその点を避けている。
なお、「意外ととしみつ」のくだりや、東大受験の日に遅刻したなどのエピソードは純粋にスベっている。