茶道について知ろう!茶道の歴史やお点前【日本生活環境支援協会】
茶道は、抹茶やお菓子が出てそれを楽しむ。また、茶席というもう存在は知っていても、堅苦しい印象がある方が多いのではないでしょうか。この記事では、茶道を知るための歴史やたくさんあるお点前についてお話させていただきます。
茶道の歴史
日本でのお茶を飲むという習慣は、平安時代に遣唐使によって持ち込まれました。当時の日本人は、お茶を楽しむというよりも薬として認識しており、必要な量を煎じて飲んだといわれています。
お茶は、高価なものであったので一般に流通することはなく、一部の貴族の間で愛されたものでした。鎌倉時代後半では、武士や僧侶の間で「闘茶」というものがありました。
これは、お茶の産地や品種を飲み分けて勝負をするものです。また、中国の美術工芸品をつかった豪華な茶会が開くことが流行しだんだんとお茶を飲むという習慣が日本人の間に広がりました。
村田珠光
娯楽性の強い茶会に対てし、簡素な茶室で心の静けさを求め、精神交流を大事にするべきだと説いたのが茶人の村田珠光です。村田珠光は豪華なそれまでの茶会を、精神性の高い交流の場にするために、四畳半の茶室を作り、「わび茶」の基礎を作りました。
これがきっかけに、今までは遊興としていた茶の湯が「わび」という精神を持った茶道として確立されます。この「わび茶」をさらに推し進めたのが室町時代の末期、茶人の武野紹鴎(たけのじょうおう)です。
安土桃山時代に紹鴎の弟子である千利休によって完成されたとされています。天下一の茶人として地位を確立した千利休は、わび茶をさらに発展させていき、茶道の展開に大きな影響を与えました。
「お点前」の種類
一言で「お点前」といっても、たくさんの種類があるのです。その種類のそれぞれにはどのような差があるのでしょうか最初に、茶室とは約3m四方の四畳半を基本とする小さな部屋のことをいいます。
部屋の中では、茶席を準備した人がお客様に対して「お点前」(おてまえ)というものを披露します。「お点前」とは、お客様の目前でお茶を点(た)てる作法全般を指す茶道用語です。
道具を綺麗にしたりお茶碗を温めるなど、お客様に対しての心遣いなど決められた「細かい手順」があります。
釜の違いでお点前が違う
普段から細かい決まりや手順を繰り替えし練習することで、精度を高めていくのが茶道です。その例として、「釜」の違いからお点前の紹介をします。
「炉釜」(ろがま)
茶室の中で、畳みの中に埋め込むように置かれているのが炉窯です。この釜にはいくつかの種類があります。
「風呂釜」(ふろがま)
畳の上に置かれているのが風呂釜です。炉釜との違いは、釜が独立し、畳の上に置かれているところです。
「鉄瓶」(てつびん)
鉄瓶は、よく使うヤカンのようなもので、お茶碗に直接お湯を入れるために使用します。この3つの釜それぞれで、お点前の方法が全く違ってきます。
釜によってお点前が違うということは、炉窯を使ったお点前を覚えたとしても、鉄瓶のお点前をできるようになるには、またいちから勉強しなくてはいけません。また、「炉釜」にお道具を置く為に使う「棚」を加えた「炉釜+棚」というお点前もあります
さらに、その棚にもいくつも種類があるうえ、それぞれ手順が違うのです。先生によっては、お点前によっては半日くらいの時間がかかるものもあるそうです。
日本生活環境支援協会には茶道アドバイザーの資格があります。こちらの公式サイトから確認できるので、チェックしてみてくださいね。