2022年12月調査の日銀短観について
2022年12月15日
一般社団法人成果配分調査会代表理事 浅井茂利
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製造業、非製造業ともコロナ禍前を上回る業績
2022年12月調査の日銀短観(日本銀行「全国企業短期経済観測調査」)によれば、2022年度の年度計画では、製造業、非製造業とも、そして大企業、 中堅企業、中小企業のすべての区分において、売上高および経常利益が、コロナ禍前の2019年度実績を上回る見通しとなっています。
全規模合計で見ると、売上高は製造業で15.7%増、非製造業で5.0%増、経常利益は製造業で59.0%増、非製造業で9.7%増が見込まれています。
なお、2018年度実績との比較でも、製造業の中小企業で経常利益が減少とされているのを除けば、売上高、経常利益とも拡大の見通しとなっています。
前年度(2021年度)実績との比較では、全規模合計では、製造業、非製造業とも増収増益が見込まれていますが、製造業の中堅企業と中小企業、非製造業の中小企業において、増収減益の見通しとなっています。
設備投資ならびに研究開発投資に関しても、製造業、非製造業、および大企業、中堅企業、中小企業のすべての区分で、2022年度計画で2019年度実績を上回る状況となっており、全産業・全規模合計では設備投資が10.1%増、研究開発投資も10.5%増が見込まれています。
企業規模区分
大企業:資本金10億円以上
中堅企業:資本金1 億円以上10億円未満
中小企業:資本金2千万円以上1億円未満