白井貴子「母TSUNAGU未来展2 〜Rock Queenの宝物〜」
10月5日から京都佛立ミュージアム「母TSUNAGU未来展2 〜Rock Queenの宝物〜」がスタートしました。連日連夜、泊まりがけで準備をしていただきました。白井貴子さんワールド全開の、内容の濃い、素晴らしい企画展です。
4日夜、長松寺のお総講後、ミュージアムに戻りましたらまだまだ準備が続いていました。
すごかったです。完成された館内、見事だったです。素晴らしかったです。
5日、初日の開館を見届け、11時からオープニングイベント。貴子さんの歌声は本当に最幸です。スタートギリギリで貴子さんからステージにあがるように言われ、変な格好でしたが来館者の皆さまに感謝をお伝えしました。ありがとうございます。
開催にあたり館長としてご挨拶を書かせていただきました。一つの時代を牽引したロックの女王から現在は神奈川県の環境大使も務める白井貴子さん。この企画展を見ていただければ白井貴子さんが「一日警察署長」のようなにわか仕込みの環境大使ではなく本物中の本物であることが分かると思います。
東日本大震災の被災地でお会いした白井貴子さん。本当に、必死に必死に被災地を回り、支援活動を続けておられました。私たちも必死に必死に走り回りました。
あれから10年以上が経過しました。
京都佛立ミュージアムでは「ハチドリのひとしずく展」や「不都合な真実展」を重ね重ねて開催してきました。国連の総長が「このままでは取り返しがつかなくなる」とか「人類は地獄の蓋を開けた」とか「地球沸騰化時代」と訴えているのに「温暖化はデタラメ」と言う人が地球上最強国の大統領候補になっている現実。
日本だけではなく、世界中どこもかしこも、大豪雨、大洪水、大干魃、これからは大不況、大食糧難、当然のように大地震も起こり、大疫病の流行も頻発するでしょう。結果において原因を見ないのは虚しいことだと思います。
私たちは法華経や日蓮聖人の教えをいただきながら環境問題や大災害を受け止めるべきだと思ってきました。にわか仕込みの、対処療法では追いつかない、もうすでにとっくに追い越されているのですから、因果の因を見据えて限られた時間、人材、資金を用いるしかないと思っています。
筋金入りの環境大使、白井貴子さんの人生を通じて学ぶべきことがたくさんありました。人生をかけた、これまで何十年も積み上げてきた、何世代も受け継いできたライフスタイル、真心があります。
開催にあたり、書かせていただいた文章は500文字ちょっとですが、読んでいただければありがたいです。ご協力いただいたすべての方々に心から御礼申し上げます。
ありがとうございます。
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青春時代、白井貴子さんは観客を総立ちにさせるロックスター、まさに学園祭の女王でした。しかし、私がお会いしたのは東日本大震災の復興支援中、陸前高田の被災地でした。埃にまみれながら被災者の皆さんを必死に励ます姿に頭が下がりました。「ロックの女王」は環境問題をはじめ、社会の矛盾や綻びを見つめ、日本中を走り回って励ます希望の星(スター)となっていました。
『母TSUNAGU未来展2』では「Rock Queenの宝物」という言葉を添えて、その誕生(1959)からメジャーデビュー(1981)、「ロックの女王」と呼ばれるまでの軌跡をたどります。ご両親の愛情、特にお母さまの手仕事がスターを支えていたことを、ステージ衣装や秘蔵の品々、貴重な写真によってご紹介します。誰もがモノを大切にする心がその後の活躍の伏線だったことに気づいてくださると思います。使い捨て社会とは別の道。そこには人生を豊かに彩る大切なライフスタイルがあります。
コロナ禍を経て私たちは以前より身近なものに目を向けるようになりました。「Rock Queen」が歩み、たどり着いた世界観は、自分にも、家族にも、地球にも優しく,心を豊かにするヒントに溢れていると確信しております。Rock Queenのメッセージを全身で受け止めていただければ幸いです。
京都佛立ミュージアム 館長
長松清潤