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ストリートフォト、歩き回って撮るか?待ち構えて撮るか?
はじめに
こんにちは。ストリートフォトグラファーのseijiです。
私がストリートフォトを撮る際に、大きく分けて2つの撮り方があります。
街を歩き回りながら撮影するスタイルと、特定の場所で待ち構えて撮影するスタイルです。
どちらも魅力的なアプローチなのですが、使い分けが意外と難しいです。
この記事では私自身の経験をベースに、どんなときにどちらを選ぶべきかについて、具体的にお話ししていきたいと思います。
まとめ
街を歩き回りながら撮影するスタイルは、人や動物といった被写体を強調するときに使う
特定の場所で待ち構えて撮影するスタイルは、建築や影の指し方などの環境要因を武器に使うときに使う
今回の気づきの元になった作例
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ストリートを歩き回るか、待ち構えるか
ストリートというと、なんだか動的な意味合いを含む言葉に感じます。
外に繰り出している時点でそこそこアクティブですし、その姿勢をベースに撮影をすると歩き回って活発に撮るイメージをする方も多いかもしれません。
事実私も9割歩き回っていると思います。辻斬りみたいな感じで歩きざまに撮ることが多く、その方が自分の好みの動的な写真が撮れるから、というのもあります。
ただ、じっと立ち止まって撮ることもあるので、この違いはなんだろうと自問したのがこの記事を書いたきっかけです。
歩き回る方が良い時
私は基本歩き回って写真を撮ると書きましたが、これは人や動物といった被写体にかなり近づき、出来事を明確に記録したいという意欲が私は強いからだと思います。好みの問題でもあるということですね。
被写体やそれを取り巻く場がそのときにしか生じさせない出来事というのを記録したいとき、もっと平易な表現で言えば人や動物の動きを強調したい場合に歩き回っています。
そうすることでアングルや距離感が動きを感じさせるものになりますし、何より出来事・動きによって生まれるシャッターチャンスを逃さず撮りに行くことができます。
待ち構える方が良い時
9割歩き回っている自分がじっと待ち構えるケースもあります。
まさに作例にある写真を撮影したときは待ち構えてじっとカメラを構えていました。
こうしたやり方をするのは、事前に下調べした建築を背景に写真を撮りたい場合や、人や動物はシルエットとして写り込んでもらい、光と影のコントラストや指し方を武器に使いたい場合です。
あとざっくりいうとファインアート志向の写真を撮る時はこっちになりがちです。
最近は自分の好みにあった写真を動き回りながら撮れるようになったのでそうしていますが、以前ファインアート的な写真を撮ることを主軸にしていたときは逆にほぼ100%待ち構えて写真を撮っていました。
最初はどうすべきか?
ここまで、簡単に両方の特性や使い分け方を書きましたが、歩き回るのは手ブレやクオリティのムラが心配...と言う方向けに、最初はどうすべきかを書きます。
結論から言えば待ち構える方が確実にトレーニングになります。
下調べした上で固定のポジションで撮ったり、シャッターのタイミングによって被写体の映り込み方がどう変わるのかを意識することの方が基礎につながるように思います。
待ち構えて多くの枚数の写真を撮ってからでないと、どんな条件が揃うと良い写真になるのかがわからないので、動き回っても全然いい写真になりません。
写真の撮り方の理解は、静から動にいくことはあっても、動から静にいくことはないと考えます。
さいごに
ということで、割と基本的な考えとして歩き回って撮るのか待ち構えて撮るのかはその時のシチュエーションによって選ぶのが良いという元も子もない話と、始めるなら待ち構えて撮りましょう、と言う話でした。