わたしに還る
富士宮市で開催された「わたしに還るランチ会」に参加した昨日のこと。
手作りのアットホーム観があるCafe こばっちょのほんわり柔らか空間の中で、マクロビオテック講師の平戸育子さんによる地元の食材と健康バランスが意識された彩りのおいしいお料理をいただきながらの歓談。
節制する厳しさではなくて穏やかさとゆるさを持ち寄りながら、栄養あるお料理を調和的に身体に取り入れていって、自分が本来の「調和と自然」そのものに無理なく還っていくことができるという優しい知恵。
United 代表の松村岳史さんによるオーストラリアタスマニアで学び、さらに実践し深めていっているパーマカルチャーのお話しを聞く。
松村さんが実際にデザインした敷地内のパーマカルチャーガーデンに身を置いたりして、それぞれの場所のニーズを汲み取りながら自然と人間社会が共生しつながっていくための考え方、工夫やデザインに触れていく。環境を破壊する力も持っているけれど、人間は全体性の視点からその場その場での最適化された流れを見出し環境を再生していく力も持っている。
富士山麓有機農家シードバンクの鈴木一正さんからのたねのお話、そして、実際にみんなでグリーンピースの種を蒔く。一粒の種からでも多くの実りがあるという自然から与えられた恵みを気の遠くなるような年月を超えて先人たちがつないできた。その豊かさの伝承の流れが、利益至上主義の都合で阻害され、種が脈々と持ち続けてきた多様性と土着性と恵みの力は急速に失われつつある。そんなときだからこそ前を向いて、自家採種の種を増やし、分かち合い、本来の豊かさと恵みを再生し広げ、未来へとつなげていこうという取り組み。
現代社会に生きているといろんなことから切り離されてしまって孤立しがちな「わたし」だけれど、あたたかな協力によって創りだされた空間でときを過ごしたりすることで、ゆっくりと少しずつ、さまざまな広がりとつながりの豊かさの中にある本来の大きくて深い「わたし」にみんなで還っていける。
*11月には愛知県岡崎市で松村さんによる「パーマカルチャーデザインコース-コミュニティを通して地域社会をつくる」も開催されます!