![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60426261/rectangle_large_type_2_f1174fda46a835c9e04ea3033511999f.jpg?width=1200)
楽勝ムードから赤字転落へ Vol.21
房の駅がオープンして1ヶ月。
絶好調だったから経営なんて楽勝だと思った。
何もしなくたって店を開けとけばお客様が来る。
お店を運営することなんて遊びみたいなもんだとすら
おもったし、部活の方がよっぽども大変だとおもってた。
朝は生産者の陳列を手伝いながら掃除。
昼はレジを打ちながら接客。
少なくなってきた商品を
切ったダンボールに記入していく。
夜、閉店後 本社の倉庫に行き
切ったダンボールに書かれている
商品を集めてトラックに積み込む。
そしてそれを店に戻って自ら品出しをする。
そして眠る。
毎日がその繰り返しだった。
体力勝負なら余裕だし、すごく楽しかったし
楽勝という言葉がピッタリな気分だった。
ゴールデンウィークも絶好調だった。
ところが6月に入ると
徐々にお客様の来店数が減ってきた。
ボディーブローのように売上も日に日に落ちていく。
と同時にクレームが増えてきた。
賞味期限切れの商品を販売してしまったり
レジで商品を多く打ってしまったり
接客が良くないというお叱りを受けたり
スタッフの不満がいっぱい出てきたり
問題がどんどん増えてきた。
事務所は書類や無駄なものの山になっていた。
掃除も行き届かず少しずつ商品がホコリをかぶっていった。
正直、スタッフは自分の言うことだけを
聞いていれば良いと思っていたから
コミュニケーションはほぼなかった。
部下 スタッフを育てる気なんてさらさらないし
話し合いなんて皆無だった。
共感より強制的に働かせていた感じだったから
スタッフは言われたこと以上のことはしなかった。
店長である自分は模範にはほど遠く
ゴミの分別もしないし
休憩時間は事務所で大の字で寝てた。
店がヒマなら生産者のところに行って
さぼって昼寝をさせてもらっていた。
新商品のないお店
あるものの組み合わせを変える小手先の戦術。
店は問題だらけなのに
忙しさに甘えて目をつぶりまくっていた。
6月は雨が多いし、外出しづらいから
家から出てこないよね?と
お決まりの「天気の責任」をつぶやいた。
そして店はあっという間に単月で赤字になった。
「社員がほしいな〜」と
はじめて人の力を借りたいとおもった。
誰でも良かった。
本社で1番 ダメな社員で良いやとおもい
当時の営業部長に相談というかお願いをした。
すると営業部長は
「1ヶ月で3回も事故した営業がいるから彼でどう?」
と言ってきた。
背に腹はかえられない。
そして数日後、彼(いわも)が来た。
通勤はヤンキーバイク。
そのバイクがお店の駐車場にあるだけで
イメージダウンだ。
挨拶もできない。
同い年だった。
こりゃダメだとおもった。
でもこの出会いが
大きなターニングポイントになった。
なんとかなるさと根拠のない自信、
実力のない楽観主義、
まわりを傷つけるプラス思考。
そのとき自分はまだ店が
ひどい状態にあることに全く気づいていなかった。
_______________________________________________
教科書にない赤字店舗を黒字化する10か条
『諏訪聖二、黒字独学』Vol.21-Vol.30(全10話)
スタートします‼️
よろしくお願いします❗️