第11話 「あー、めんどくせー」な生徒のそれから
4月から高校3年生の担任となった。彼らが入学した2年前の4月、僕もこの高校で働くようになった。それから日々の学校生活を、この学年と過ごしてきた。来年の3月になったら、生徒たちが学校からいなくなると思うと、今からもう淋しい。
この仕事をやっていると、知らずしらずに生徒の「成長」を見つけることがしばしばある。その成長が、ふつうの大人からしたらちっぽけなものでも、日ごろ彼らと接する僕からしたら、とても頼もしいと思えたりする。
今日は、そんな、ささやかながらも力づよい成長の話。