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抗菌薬レクチャー、はじめました!

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聖浜総診では研修医教育に力を入れています! 

 主治医として入院から退院まで、介護保険申請や退院調整までも含めたマネージメントを学んでいきます。丁寧に患者さんそれぞれのプロブレムをあぶり出しながら、それらを緊急度の高い順に解決していくプロセスを主体的に学びます。研修医はたくさんの解決しなければならない臨床的問題や疑問、担当患者さんの退院へ向けての壁に当たりますが、上級医はあらゆるサポートでフォローしています。

 もちろん、最初は手取り足取り二人羽織状態で診療をすることもありますが、慣れてきたら毎日のテーブル・ベッドサイド回診でのFeedbackや各種レクチャー、EBM学習など、日常に何気ないヒントを散りばめて、それを拾ってもらうことで自分で解決して達成感を得てもらえるように工夫しています。

 そんな日常のレクチャーの一環として、本日は専攻医の齊藤(本記事の筆者)が第2回抗菌薬レクチャーをさせていただきました。その一端をご紹介します。


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まずは「型」を作ることが習得への近道

 研修医が学ぶべきことは膨大ですが、抗菌薬は感染症診療においてとても大切で、早期に知識を深めておくことが必要なツールのひとつです。選択や使用法が、患者さんにとっては益にも害にもなるものだからです。

 抗菌薬使用の5原則として「有効性、臓器移行性、狭域、副作用が少ない、安価」を常に意識することに加えて、本日は上記のようなルールを学びました。



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”敵を知り己を知れば百戦殆からず”

 本日はセフェム系のレクチャーでしたが、セフェム系の主なターゲットであるグラム陰性桿菌をグループ分けすることから始めました。

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 細かいスペクトラムは各施設毎のローカルファクターが異なるのでここでは割愛しますが、当院での採用薬を勘案しながらセフェム系を世代毎に上記のように分けてレクチャーしてみました。


皆が教え教わる環境

 冒頭で、「研修医教育に力を入れています」と述べましたが、研修医にレクチャーをしている筆者自身も学習者であることが重要です。他者に教えるためには、準備のために教える内容の数倍の予習をしなければなりません。その過程で自ら学び、プレゼンテーション能力を鍛え、さらには聞き手から「質問・意見」という形でFeedbackをいただきます。

 目をギラつかせながらレクチャーに聞き入ってくれて、たくさんの質問をしてくれる研修医の姿に私自身も身が引き締まる思いですし、とても刺激を受ける毎日です。

 今後も聖浜総診の何気ない日常を、”中の人”目線でお伝えできたらと思います。



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