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たこ焼きアルバイト①
このころ、前にも書きましたが訓練を終えて、10㌔のランニング
筋トレ、寝るまえの1時間の法律の勉強
というルーティンで過ごしていました。
さてさてこの日は金曜日ということでしたが、珍しく合コンのお誘いもなくかといって飲みにも出かけないという日でした。
金曜日だからといって、マックス出かけるかというとそうではなく、割と真面目な性格なもので、出かけないのであれば、まずは一日の締めのルーティンをこなして寝るかと頭が切り替わり、10㌔のランニングにいそしんでいそしんでいました。
ランニング中に、帰宅したはずの上司(小隊長警部補殿)から電話がかかってきました。
この人は機動隊では割かし年齢が高い人であり、昔はすごかったが今は体力はそうでもない人です。
でもなにせレスキューや一般機動隊に関しての知識はとてもある方なので、機動隊の「生き字引」的な存在なので、重宝されて、今は爆の小隊長をやっている人でした。
年齢が年齢だけに、周りの若い人達とはうわべはうまくやっていましたが、どこか距離を置いている感じで、でも飲み会は張り切る人でした。
その人は、機動隊の最寄り地下鉄の1個前の駅地下に住んでいて、家の近所のスナックに入り浸っている人でもありました。
なので、暇になるとそのスナックに行って飲んでいるのです。
例にもれず花金なものですから、小隊長殿は例のスナックにいて、私に電話してきたのです。
「seigikannよ、今なにしている?」
はい、ランニング中であります
「そうか、熱心だな、ということで○○にこい」
と一方的にブチ切りされて、私は、ランニングは10㌔きっちり走った後
シャワーで体を清めて、普段着と合コン着の間を取ったなんとも微妙なファッションで〇〇スナックへ出かけたのです。
機動隊は特に上下関係がえぐいので、NOとは言えませんし、ましては生き字引小隊長殿に来いといわれば行くしかないのです。
今では考えられませんが、これが社会での縦社会なのです。
今ならすーーーーぐ、パワハラだの騒がれるでしょう、しかし、今の人は本当のパワハラを知らない世代なので、ある意味幸せだと思います。
このまま本当のパワハラを知らずに成長してほしいものです。
私は現地には、数人の爆関係者がいて、小隊長殿の接待が始まっているに違いない
飲み会が始まったあたりで、誰かが「seigikannがいないですね、呼びましょう」と提案したに違いない、誰だ、現地にいったらとっちめてやる。
と意気込んでいくと、スナックには小隊長しかお客はおらず、スマックのママと若い娘のような従業員が2人居ました。
時刻は20時少し前
確かに早いが。。。。?
seigikann君いらっしゃい
君の席はこちらです、と案内されたのは裏の厨房
厨房といってもレストラン的な広さではないが、家庭のキッチンよりも少し広めのキッチン
内容は、今日はたこやきパーティーの日でお客さんがこの後押し寄せるのだとか、女の子だけでは手が回らず困るとのことで、小隊長殿に相談したら、機動隊の若いの使っていいぞと許可をもらった、というのです。
無茶苦茶だな、私は許可した覚えがない。
しかし条件は、ただ酒飲み飲み放題、たこ焼きも食べ放題、店の食べ物も食べていよ、この日はお金は発生しません、といことでした。
さすがにバイト代も出す的なことを言っていましたが、地方公務員法に引っかかるのでそれは丁重にお断りしました。
あ、そうか俺公務員だった、忘れていたわ。
さてさて、たこ焼きバイトが始まりました。
時間が早くてまだ小隊長殿しかお客がいませんでしたので、たこ焼きを焼いて出してしかも、ビールまで注いでウェイターも兼務しました。
店の女の子たちに、seigikann君うまいね、なんておだてられて
爆もおだてりゃたこ焼きもやきますよ。
そのうちお客さんがちらほら入ってきて、機動隊の別の部隊も入ってきたりでこのスナックなかなか人気なのです。
21時を回る事には満席で、女の子もフル出勤でした。
その中には、私の推しもいたので、しかも今回は客側ではなくて、店側のポジションなので、なんだか得した感じになっていました。
実際特ではないですが、私はアホなので得したと思って、たこやき焼きやいてビール注いでウェイターしてと、とても働きました。
根が真面目なので酒は飲まず、本当に仕事をしていましたね、まじでバイト
0時前には落ち着いたので、もういいよとたこ焼きは終わり
これまで我慢していた酒と食べ物をあらかたさらってその日は終了。
と言いたいところですが、小隊長殿を無事にタクシーに乗せて、一旦店に戻りました。
店側でやっていたこともあり、後かたずけをすると言い出して、店に残ったのです。
根が真面目なので最後まで店側で居るつもりでした。
下心は一切なく、なんだか、ちゃんとやらないと気が済まない質なので、最後まで掃除して、トイレ掃除もして、やってやりました。
すると、私の推しが
この後暇?と聞いてきたので、暇だと答えると
店のみんなで飲みに行こうと誘われたのです。
まじか、絶対楽しいよね
つづく