倉敷、大原孫三郎ゆかりの地
地方創生のエキスパートの木下斉さん。地方の事に関わっている方なら、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
仕事上、私は特に地方と関わっている訳ではないのですが、木下さんのVoicyを毎日聴いている内に、日本の地方に興味が沸くようになってきた人間の一人です。
関東在住という事もあって、長期連休で国内旅行に行くのであれば、車で行ける範囲を除くと、沖縄 or 北海道など、飛行機でできる限り遠くの方に行きたくなってしまいがちです。
そういうマインドがあるせいか、何か特別のことが無い限り、東北の上の方(仙台より上)や、九州や四国等、ちょうど間にあるエリアに訪れる機会を持てませんでした。
日本に住んでいると中々実感が持てませんが、日本ほど、エリアや季節によって、違う顔を見せてくれる場所ってそうそう無いと思います。
例えば、2年半程住んでいたシンガポール。東南アジアなので、もちろん四季がありません。12月-1月にかけて少し気温が下がるとか若干の違いはありますが、基本ほぼ一緒でずーっと暑い。そしてとても小さい国なので、どこのエリアでも気候に変化は無し。
そして、1年程住んでいたニュージーランド。国の形も気候も日本に似ており、一応四季もあります。しかし、春と秋の期間が短く、季節の変わり目がかなり曖昧。したがって、日本程明確に四季を感じることは難しい。北島の上の方に亜熱帯エリアはありますが、沖縄のように南国という感じのエリアではありません。
アメリカも何度も仕事で行きましたが、あれぐらい大きい国になれば、各都市(コロラド、フロリダ、シアトル、シカゴ、ボストン、ロサンゼルス等)で、それぞれ気候の違いは見れますが、如何せん広すぎ。
このように、他国と少し比べるだけでも、日本は本州だけ切り取ってみても、高原地帯、瀬戸内気候、太平洋側、日本海側でも全然違った気候となり、それぞれに魅力的なエリアがゴロゴロとある。
加えて沖縄と北海道という真逆の気候で、特徴があるエリアを2つ持てている事が、日本にとって大きなメリットだと思います。
コロナ前、アジアの人、特に台湾の人達が、沖縄や北海道という有名なエリアではなく、少しマニアックな地方のエリアにも、かなりの人数が旅行に来ていたと、木下さんのVoicyで聞いたことがありました。
それぐらい海外の方達にも魅力的に映るエリアに、日本に住んでいて行かない理由はないですよね。
あとは、行きたいと思ったその時に、実行に移せば良いだけ。まさに思い立ったが吉日。
というわけで、今回まず日本の地方にどこに行ってきたかというと、岡山(倉敷)と香川(高松)です。
岡山は親戚が住んでいることもあって、何度か行ったことがありましたが、倉敷は初。そして、香川も初ですというか、四国自体、行ったことがなかった。本当、行こうと思わないと行けないもんですね。
倉敷は、木下斉さんのVoicyで何度も名前を聞いていたクラボウ、クラレの創業者である”大原孫三郎”のゆかりの地。
倉敷に行ったのであれば、もちろん美観地区にある大原美術館にも行ってきました。正直、美術の美の字も分からない自分ではありますが、児島虎次郎が大原孫三郎に願い出て始まって収集された数々の美術品、素人の私でも素晴らしい作品なんだと実感。
エル・グレコの”受胎告知”は有名で確かにすごいですが、個人的には”ポール・シニャック”の絵がとても綺麗で普通に好きになりました。点描法という技法自体知りませんでしたが、眺めていて非常に気持ちの良い絵。
日本の芸術界のために集められた作品、そして何より大原美術館自体が醸し出す荘厳な雰囲気に、結構癒されました。
美観地区、人気の観光エリアだけあって、川沿いを歩いているだけで、江戸時代、幕府の直轄領・天領として栄えていた頃の風情を楽しめます。
せっかくここまで足を運んだので、倉敷川の川舟流しにも乗ってみました。乗っている間、船頭の方が観光ガイドさながら、倉敷について、
倉敷周辺は、昔は海で島が点々としていたエリアだった(干拓で広げた)
倉敷川は、海まで物資を運ぶために使われていた
橋にかかる石橋はひとつの石から作られたもの(長さ9m!)
川の横にある階段みたいな場所は、雁木(がんぎ)と呼ばれる船着場(満潮、干潮の高さを計算して作成)
大原孫三郎と児島虎次郎は大の仲良し
石橋のひとつ今橋。1926年、当時の皇太子である昭和天皇の行啓に合わせて、木造の橋を立派な橋に作り替えた橋(大原孫三郎が自腹を切って)
等、色々と教えてくれました。子供達も船に乗っているだけで、楽しんでいました。
美観地区、昼の雰囲気も良いのですが、川舟の船頭さんも言っていたように、夜がお勧めです。
家族が寝静まった後に、ひとりでぶらりと訪れてみましたが、昼とはまた違って、人もかなり少なくなるせいか、落ち着いた雰囲気で、これまた歩くだけで、本当良い感じ。
時代劇の撮影で使う場所としてはもってこいという感じで、これに満月とかでていれば、侍や忍者等のコスプレ衣装でも着て、撮影でもすれば、萌えスポットになるなーと感じました。(と思ったら、ろろうに剣心のロケ地でしたw)
その他にも、アイビースクエア。クラボウ創業時の工場で、従業員にとっての労働環境改善のため、暑さを少しでも和らげるため、外観全体の壁に蔦を生やした建物。
100年も昔の頃、大原孫三郎は一体どうやって、このような先見の眼差しを持つ事ができたのでしょうかね。実際の建物を見て驚くばかりです。
また、行くと絶対子供が喜ぶ”桃太郎のからくり博物館”。ここは色々な“トリックアート”があり、特に子連れの方にはお勧めのスポットです。
このからくり博物館に、岡山版の桃太郎の話しを聞ける場所があり、なぜか動物達に吉備団子を「ひとつはやらん。半分やろう。」と言うセリフになっていて、なぜ1個あげないの?と家族で突っ込みまくってましたw
というわけで、他にもまだまだ話すネタはありますが、倉敷はとっても良い場所でした。
特に、ノーブレスオブリージュの代表格と言った昔の財界人の凄さ、大原孫三郎の功績を肌で感じ取る事ができた旅でもありました。
子連れでの旅でしたが、子どもにとっても大人にとっても、見て触れて感じて、色んな体験ができる旅を、今後も続けて行きたいと思います。
ではでは、今日も1日頑張って行きましょう!
Have a nice day!
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