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『唯物論的社会契約論概論』

小社から自費出版をされた著者にアンケートしてみました。本を作ってみての感想などを聞いています。自費出版に興味のある方はぜひ参考にしてください。

今回は2018年1月に『唯物論的社会契約論概論』を出版された石田力さんにお答えいただきました。

自費出版をしようと思ったきっかけは何ですか?

現代社会が抱える問題の大元に、その在り方を正当化している誤った理論が存在していることに気づいたこと。私たち自身が知らず知らずのうちに信じ込まされていた神話が、社会の仕組みを捻じ曲げていることを明らかにすれば、より良い社会をつくるための足掛かりになるのではないかと思い、それを広く知ってもらいたいと思ったことが動機です。新しい社会をつくり上げるための基礎理論を提案したいと思いました。

実際に本を作ってみていかがでしたか?

現代社会の常識を覆すような話を、誰にでも理解してもらえるような文章にするということは簡単なことではありません。成功したかと言われると、正直自身はありませんでした。ただ、スタッフの皆さんが、必要に駆られたからとはいえ、小難しく、理屈っぽくなりがちな文章をしっかり読み込んでくださり、「面白いですよ」と評していただいたことが何よりの励みになりました。心から感謝しています。社会を変える武器を手にした気がします。

本を出版された後、ご家族や友人など、周りの反応はどうでしたか?

同窓会で報告すると書籍の題名で笑われました。生真面目すぎたのかもしれません。これがもしペット(猫)との暮らしを描いた『のの日誌』(いずれまたお世話になるかも)とかだったりすると、友人たちも興味を持ってくれたかもしれませんが。友人たちにこの書籍の真価を知ってもらえるようになるまでには、まだまだいろんな取り組みが必要なのだろうと思っています。

著者の石田さんは、数年前、ご自宅で飼っている猫(ののちゃん)の育児(育猫)日記に写真をつけて本にしたいと原稿をもって来られました。それから2、3年後今度は全くジャンルの違う哲学の本の原稿を持ってこられて、少々びっくりしました。内容は確かに難しかったですが、新しい視点から書かれた哲学書で面白く読ませていただきました。

ぜひ、「ののちゃん」のその後のお話もまた読ませていただきたいと思います。

『唯物論的社会契約論概論』
石田力著/新書判・192頁/本体価格1000円+税
2018年1月15日発行