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清風堂のおすすめ vol.4(2023/10/1)
清風堂書店の谷垣です。9月があっという間に終わり、今年も残すところ四分の一となりました。早いですね。
昨日、二件続けてラッピング包装をお客様から頼まれました。本屋が一番忙しい時期は、ラッピングに大忙しとなるクリスマス前です。本を包みながら、年末もそう遠くないのだなと感じたのでした。
文芸担当・徳網さんのおすすめ
韓国の新世代SF作家キム•チョヨプ第2短編集『この世界からは出ていくけれど』がついに発売しました!カシワイさんによる表紙から裏表紙までが繋がるイラスト装丁もとても素敵です。そして、な、な、なんと帯裏には私のコメントが!
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なぜこのコメントが載ったのかというと...。新刊の発売前には、出版社から書店に案内が届きます。基本的には、価格・著者・短い概要など(どんな内容なのか)を頼りに入荷数を決めています。つまり、内容を読まずに本を仕入れるのが当たり前なんです。しかし、なかにはゲラを送ってくれる出版社もあります。入荷数と一緒に、ゲラを読んだ感想も出版社に伝えます(内容を読んだ上で入荷数を決めることができるということです)。そこで私が書いた感想が採用されたのです!嬉しい!
話は戻りまして。この本は社会の多数派とそうなれない者とが、理解と共存を試みる人生の選択7篇。SFの魅力たっぷり、異なる世界線が重なる瞬間に感動!
著者は11月「K-BOOKフェスィバル」にゲストとして来日が決定しています!この機会にぜひ。
韓国でベストセラーになった『わたしたちが光の速さで進めないなら』と一緒に展開中です。(徳網)
https://www.instagram.com/kbookfes/
9月に一番売れた本
(※冊数ではなく売上金額によるランキングです。)
総合:『ようびの器』(眞木啓子/青幻舎)
全ジャンルのなかで一番売れたのは『ようびの器 ものみな美しき日々のために』でした。コミックが売上上位を占める当店にとっては、こういう本がランキングに入るだけでも嬉しいのに、まさか1位になるとは。レジ前でフェアを行っているのですが、会計待ちのさいにご覧いただくことも多いです。フェアを企画してくれた徳網さんは手売りもしてくれました。
文芸:『鵺の碑』(京極夏彦/講談社)
文芸の1位は『鵺の碑』でした。シリーズ前作から17年ぶりの刊行というだけでなく、その圧巻の分量で発売前から話題となっていました。出版業界では数年前から「鈍器本」がブームとなっていますが、それ以前から京極夏彦の著作は鈍器本として知られています。
今回の『鵺の碑』はノベルス(新書サイズ)と単行本が同時発売され、単行本は厚さ6.5cm・重さ1.2kgという鈍器っぷり。ノベルスは単行本に比べ軽いものの、コンクリートブロックのような存在感があります。
社会・人文『福田村事件』(辻野弥生/五月書房)
今年は関東大震災から100年ということで多くの関連書籍が刊行されていますが、森達也による映画化もあって大きく売れています。
さいごに
今週は以上です。来週は久々に、新しいフェアの情報をお届けできるとおもいます。お楽しみに。