国立民族学博物館 みんぱく創設50周年記念特別展「吟遊詩人の世界」

国立民族学博物館とみんぱく創設50周年記念特別展「吟遊詩人の世界」に行ってきました^_^

膨大なスケールの展示に半日、特に特別展の「吟遊詩人の世界」はすごくよかったです。

「吟遊詩人の世界」の今回の展示の中で、特に特に感銘を受けたのは、日本の瞽女(ごぜ)です。

当時の瞽女さんたちの立場や活動に感動しました🥹

瞽女(ごぜ)とは?
視覚に障害を持ちながら、三味線を弾いて歌や語りを行う女性芸能者のことです。主に日本の江戸時代から昭和初期にかけて、北陸地方や州などの地方で活動していました。瞽女は、寺社や民家を訪ねて三味線や唄を披露し、宗教的な説教や娯楽を提供することで生計を立てていました。

瞽女たちは「瞽女唄(ごぜうた)」と呼ばれる独自の歌を歌い、その内容は宗教的なものから民謡、悲恋や歴史的な物語など多岐にわたりました。また、彼女たちはコミュニティの一部として、冠婚葬祭などの行事でも重要な役割を果たしていました。

昭和の時代に入ると、ラジオやテレビの普及、都市化の進展により瞽女の活動範囲は次第に縮小し、現在ではその伝統はほとんど途絶えていますが、瞽女の文化や音楽は一部で保存活動が行われています。

瞽女さんの展示から、彼女たちの特性を生かした社会貢献的な活動、歌詞や活動への思い、瞽女さんたちの音楽活動によって、人々の心が豊かになる。

展示を手掛けた瞽女の研究者の広瀬さんの文面です

今、なぜ瞽女文化なのか
私たちが見落とし、見捨ててきたもの
2025年は、点字考案から200周年に当たる。点字の発明が、視覚障害者の職域拡大に寄与したのは間違いない。盲人たちを「目に見える世界」に近づける面で、点字が果たした役割は大きい。
一方、瞽女は文字を使わず、口から耳へ唄を伝承した。音と声で人間の心、「目に見えない世界」を表現したのが瞽女唄だった
スマホの汎用化が示すように、現代社会は視覚情報に支配されている。表音式の触覚文字である点字、画像・映像を排除することで村人の想像力を呼び覚ました瞽女唄。その価値を今こそ再評価すべきだろう。

広瀬浩二郎
国立民族学博物館 教授

是非行ってみてください。何かを感じ、これから、自分の特性で何を生かし、何を社会貢献できるかを考えさせられると思います。

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