『田中邦衛さん』逝く!
名優田中邦衛さんが逝った。享年88。
いつもながらのことだが一面識もない田中邦衛さんについて語る資格はない。
『若大将』も『北の国から』も良き観客だったわけではない。
にもかかわらずこうして書き始めてしまったのには一つだけ鮮烈な思い出の
『映像ショット』があるからだ。
昭和30年代『東宝』には佐藤允さんという『個性派俳優』がいた。
『悪役』も似合うし『ボクサー役』もぴったり。のちに主役の『独立愚連隊西へ』の『軍人役』もはまり役であった。『テレビ映画』にもなったと思う。当時『東宝』を代表する『名悪役』だった。
しかしあれは黒澤明監督の『悪い奴ほどよく眠る』を見たときだった。
全身『黒ずくめの殺し屋』が登場した。鮮烈だった。佐藤允を一撃で『凌駕』する『異次元の悪役』振りに圧倒させられた。田中邦衛さん見参の瞬間であった。
誤解を恐れずに言おう!
『役者』が『殺し屋役』を演じてるのではなく『殺し屋』が『役者』を演じてるという『印象』であった。
『最大のリスペクト』『最高のオマージュ』の思いだが『天国』の『邦衛さん』何卒『お許し』を!
ウチのカミさんの『料理教室』の仲間からの『伝え聞き』だが、横浜に住んでおられる『田中邦衛さん』は、町内会の『草むしり』には必ず参加し『黙々』と精出しておられたそうで、ご近所の『評判』も『上々』の方だったそうだ。根は優しい方だ。
『昼のプレゼント』や『連想ゲーム』でも一度もご一緒できなかったが返す返すも『残念』なり。
ご冥福祈り上げ合掌。