第1300回【nakaちゃんねる 圧巻人生達成プログラム】(2024/12/23)▲▲沖縄ウルトラ振り返り記(後半)、の話▲▲
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沖縄ウルトラ振り返り記 後半戦です。
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50キロ地点の折り返しは、
芝生広場が広がる糸満市役所。
沖縄名物のじゅーしーのおにぎりだとか
ポークたまごサンド、
さーたーあんだーぎーなどもあり
エネルギー補給。
50キロも走ると普通は食べたくないはずなのに、
体は正直。
お腹がすいているもので、
おにぎりやさーたーあんだーぎーに手が伸びる。
さーたーあんだーぎーは食べたら水分持っていかれるし、
本来は食べるのに適さないはずなのに・・・。
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しかし今回のウルトラでも決めていたことがある。
100キロの道中絶対に座らない。
エイドは10分以内に離脱。
座ったら二度と立ち上がれなくなりそうだし、
10分以上いたら居心地が良すぎて
再度ランモードに切り替えることが出来なさそうだから。
このお約束は、今回も死守することが出来た。
まだまだ休みたい思いを残しながら
後半戦をスタート。
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お昼時になってきたのでとにかく暑い。
沖縄特有の珊瑚岩?の歩道の照り返しが強くて
クラクラしてくる。
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ここから60キロ地点辺りまでは
またダラダラと上り坂のみ。
周りの人も歩いている人多数、
私も歩いてしまう。
登り切った60キロ地点あたりで
元の職場の仲間の顔に救われる。
一人で黙々と歩を進めていると、
どこかで話し相手も欲しくなるので。
饅頭におにぎりにさーたーあんだーぎーに
色んな食べ物を支給しに来てくれたのdが、
さすがに食べることは叶わず気持ちだけ頂く。
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ここから一度山を下り
65キロ地点まで再び100m差を登る。
確かこの辺のルートは、
那覇マラソンのコースとも重複していたはず。
暇だけど余計なことを考える余裕も無いので、
沖縄独特の地名のバス停の名前を見て
おもろい地名やな―、と独り言ちてただ進む。
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68.2キロの第5関門、
具志頭の農協の近く。
那覇マラソンでも見覚えのある風景。
ここでコーラ補給。
体が糖分を欲しがるのか、
疲れている時のコーラは本当に沁みる。
関門時間もまだ余裕。
まだ12時間台で行けるかも。
(と、この時はまだ思っていた)
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ここから先は今までに走ったこともない
田舎道をくねくね走り、
また海沿いの町に戻る。
一度も通ったことが無い道を走るのは
やはり不安になるし、
距離感も分からないので認知コストが割かれると実感。
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一旦海沿いの海抜数メートルエリアから
一気に150m程度を登るラスボスに。
この辺りで足は全く動かず、役立たずに。
山の上に出来たコストコが混んでいるなー、
とどうでもいいことを考えながら
80キロ地点を10時間半で通過。
時刻は15時半。
この先もまだ余裕。
しかし意味もなく登りが続く坂道に
気持ちが萎える。
どうせまた下るのに・・・。
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85キロ地点で元職場同僚待機。
動画を撮ってくれていたので、
その直前だけ走っている風を出す。
白あん饅頭を補給。
ここで応援はお別れ。感謝をして先に進む。
本当に途中で知っている人がいると
安心な気持ちになるのである。
ここで50キロ地点で声を掛けてくれた
同世代の美人のお姉さんと並走。
この先のニライカナイ橋は下りだから
とにかく時間を稼ぎましょう!と誓い
下りの道でペースを上げて時間を稼ぐ。
スマホを取り出す余裕も無いので
写真は撮っていないが、
このニライカナイから見る東海岸と久高島は
本当に美しい。
これだけで残りの15キロを乗り切るパワーは出る。
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86キロの第7関門も余裕で通過。
ここで温かい汁物を入れてパワーアップ。
同世代の美人のお姉さんとはここで離脱。
ここから先100キロまではひたすら平坦な道のり。
しかし、
平坦な道のり程足の動きが鈍る。
あとはもう登りが無いと分かっているのに。
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90キロ先は
ガーミンの想定で残り○○キロをカウントダウン。
(90キロから先のカウントダウンをしてくれる大会は
優しくて助かる。沖縄は無かったけど)
最後の92キロの第8関門を
17時半前頃に通過。
さすがに12時間台完走はもう夢になったので、
最後は完走を目標に切り替える。
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しかしこの残りの数キロが本当に長い。
沖縄の田舎道なのであまり沿道のお店もないし、
どんどん日も沈んできて寂しくなるし。
途中で救急車が忙しく行き来する。
多分調子を崩したランナーの搬送だろうか。
18時を過ぎる。残り時間1時間を切る。
残り2キロは海岸沿いの真っ暗な道。
遠くにゴール地点の明かりが見えるが、
まだまだ先の方。遠い・・・。
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残り1キロで
会場からどんどこ太鼓を叩く音が聞こえてくる。
本当もうこれで終わり。
もう走らんで良いのだ、と思うと安心感しかない。
もう暗がりになったのに
沢山の人が待ち構えているゴールテープを切ったのは
スタートから13時間34分後。
感動とかは正直なく、やれやれ終わったと言う気持ちのみ。
もう走らんでも良い。
早く風呂入って寝てしまいたい。
それでも腹は減ったので、
沖縄そばの振る舞いを頂き
13時間半ぶりに腰を地面に下ろす。
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本当になんでこんな酔狂な事をしているのか、
自分でもよく分からない。
ただ一つだけ言えるのは、
村上春樹も言っていた通り
「日常性を大きく逸脱しているが、
人道には反していない行為」
を達成できたということになる。
全然実感は無いのだけれども。。。
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この大会をもって
今年の私の大会は全終了。
結果は大したことないものの、
全てにおいて棄権することもなく完走したのは
ちょっとした進歩かもしれない。
(ほんのちょっとだけど)
街に帰るバスの中では
ガソリン切れになった使い物にならない
ロボットのようになっていた。
でも、また来年出るんでしょうね…。
オブリカード&アディオス。
今年もマラソンの神様のおかげで
怪我無く過ごせました。
多謝。