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私たちのこと

「生物学的女性の権利を守る女の会」団体趣意書

<当会の目的>
① 私たちは「生物学的性別よりも、本人がそうであると主張する性別の方が尊重されるべきだ」という性自認至上主義(トランスジェンダリズム)に反対します。
② 私たちは、性自認至上主義によって生物学的な身体の性別に基づいた女性の権利が侵害されることに反対します。
③ もし、性自認至上主義に反対することで、私たちの口を塞ごうとする有形無形の攻撃や不利益を受けるのであれば、それにも反対し闘います。私たちは黙らない女性たちの集まりです(1)。

<趣 意>
1. LGBとTは別ものです
2. 身体に違和感のあるT(トランス)と身体に違和感のないT(トランス)があり、この2つは別ものです
3. DSD(「インターセックス」「性未分化症」)は、性的マイノリティやT(トランス)とは無関係です
4. 性自認至上主義は、女性に対して重大な影響を与えます
5. 性自認至上主義が広がっていくと、子どもへの性虐待の危険性が増します
6. 性自認至上主義は、人権運動ではなく大資本が推進する新自由主義の経済活動です

1. LGBとTは別ものです(※)
2021年、国会に提出・審議まではされませんでしたが、「LGBT理解増進法案」と「LGBT差別解消法案」が公表されました。LGBTと一括りにしていますが、LGB(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル)とT(トランス)は別物です。T(トランス)の「身体の性別と、本人がそうであると主張する性別が違う」という性自認の話と、LGBの「どういう人を好きになるか」という性的指向の話は、全然違うことです。「どういう人を好きになるか」については、個人の私生活に属することだから公に明らかにしなくてもかまわないし、「プライバシーに口を挟まないで欲しい」と思う点はLGBでない人も同じです。
しかし、T(トランス)の場合は、「自分がそうであると主張する性別」で周りからも扱って欲しいということが起こってくるので、個人の私生活の範囲に収まりません。T(トランス)とわかる形で社会生活をするということになり、その人の「自分がそうであると主張する性別」での対応が周囲の人全てに求められることになるでしょう。そしてもし、「生物学的性別よりも、本人がそうであると主張する性別の方が尊重されるべきだ」という性自認至上主義を認めると、LGBとT(トランス)の権利は衝突するでしょう。なぜなら、「身体が女性」の人を好きになるレズビアンが、「女性を自認する身体男性」からの性的誘いを拒むと、「トランス差別者だ」と非難されることになるからです。なぜレズビアンの性的指向より、「女性を自認する身体男性」の性的アプローチの方が優越されるべきだということになるのか納得できませんが、そういう問題が既にたくさん起こっていることはわかっています(2)。
※レズビアンは同性愛者としての差別と女性としての差別の両方を受けています。LGB にはTとは異なる課題があり、さらにLGBの中でもそれぞれの課題には個別性があります。そういう意味でも、「LGBT」、「性的マイノリティ」などと一括りにして議論することは大雑把に過ぎる面があると言えるでしょう。

2. 身体に違和感のあるT(トランス)と身体に違和感のないT(トランス)があり、この2つは別ものです
「身体(特に性器)に対する違和感が幼少期からあった」という人(※)が問題なのではありません。そのような人たちは、すでに現行法である性同一性障害特例法の対象になっており、「LGBT理解増進法」や「LGBT差別解消法」とは関係がありません。「身体(特に性器)に対する違和感が幼少期からあった」という人と、「身体(特に性器)に対する違和感がない人」とは要望が一致しません。なぜなら、「身体(特に性器)に対する違和感がある人」にとって、性別適合手術は「必要な治療」であるのに、「身体(特に性器)に対する違和感がない人」は、性別適合手術を「断種・不妊手術だ」「残酷だ」「人権侵害だ」などと主張しているからです。「身体(特に性器)に対する違和感がある人」は、手術なしで法的に性別変更できることを要望していません。(3)
※もともとは、性同一性障害(GID)とは、身体(特に性器)に対する幼少期からの違和感がある症状のことです。

3. DSD(「インターセックス」「性未分化症」)は、性的マイノリティやT(トランス)とは無関係です
DSD(いわゆる「インターセックス」「性未分化症」とも呼ばれる身体の状態の人)は、本来はT(トランス)とは無関係な人たちです。DSDの人は、身体の性別は男女二つしかないという考え(性別二元論)を支持しています。身体に「中間の性」や「第三の性」はありません(4)。しかし、性自認至上主義を進める人たちは、DSDの人を、「身体の性別はグラデーションである」証拠として政治的に利用しています。「身体の性別はグラデーションである」という説を教育や啓発活動の場で教えることは、DSDの人、ことにDSDの子どもに対する重大な人権侵害です。

4. 性自認至上主義は、女性に対して重大な影響を与えます
性自認至上主義は、女性に対して重大な影響を与えます。私たちの社会は、未だ、女性差別を禁止する法律も、性暴力を包括的に禁止する法律も、男性が女性専用スペースに侵入することを禁じる法律も持っていません。日本は、女性差別撤廃条約の選択議定書も未批准のため、国内法で救済されない場合の個人通報制度も調査制度も導入していません。ジェンダーギャップ指数は120位(2021年)です。現状でも、海外の人権先進国のようなレベルで守られているとは言えない女性の安全や人権が、性自認至上主義によってさらに後退させられることに、反対します。例えば、

① 女性専用スペース(※)は女性の安心安全のためにできたものです。以前は、公共の場所に男女共用トイレがたくさんありました。わいせつな落書きだらけだったり、覗きのための穴が開けられていたりと、不潔で危険なところでした。トイレで性被害にあうことは珍しくありませんでした。現在のような男女別のトイレが作られ始めたのは、1954年に男女共用トイレで小2女児が強姦され殺された事件以降のことです。国会で女性用トイレができたのは1972年、共産党の女性議員が声をあげたからです。このように先輩の女性たちが闘って勝ち取ったのです。災害時の避難所を考えてもわかるように、排泄という生理的欲求を満たせること、そしてそれが安全にできるということは非常に基本的な権利です。
スフィア基準(人道憲章と人道支援における最低基準)によれば、女性トイレの数は、男性の3倍必要だとされています。また、女性は男性の8倍も尿路感染症にかかりやすいのです。安全・安心だけでなく、健康問題にも関わることです。女性だけが使えるトイレを自分も使いたいという、「女性を自認する身体男性」の欲求は単なる「承認欲求」で、優先的に満たされるべき健康や安全という生存にかかわる基本的な欲求よりももっと後に来るものです。「女性を自認する身体男性」が、女性の恐怖心より自分の「承認欲求」を優先せよと裁判まで起こしている事例(経産省トイレ裁判)を見ると、そのメンタリティや行動は、男性優位主義(マチズモ)そのものです。本当に「心が女性」ならばそんなことはできないでしょう。
また、女性たちは、「女性を自認する身体男性」が性犯罪者予備軍だなどとは全く言っていません。ただ、男性身体の人に女性専用トイレに入らないで欲しいと言っています。女性専用車両に男性が当たり前のように乗ってくるのはやめてほしいと言うと、「男がみんな性犯罪者みたいに言うな」と怒る男性がいますが、痴漢犯罪の多さからできた施策に対してそのような被害者の痛みをまるで考えないことを言う男性は、心が「痴漢をしてはいけないという男性の心」ではなく「痴漢ぐらい大したことないと考えている男性の心」に近いと思われても仕方がないでしょう。
「女性を自認する身体男性」が、女性の安全と自らの安心が両立する方法を考えずに、どうしても女性専用トイレに入りたいと言うのなら、「女性を自認する身体男性」の側に、女性専用スペースの安全・安心を守りたくない理由があるとしか思えません。
*「女性専用スペース」はトイレだけではありません。風呂・スポーツジムなどの更衣室やシェルター・女性だけのグループや集会なども含みます。

② あらゆる政策は、きちんとした調査による統計を基に立てられなければなりませんが、性自認至上主義によって性自認を公認する制度ができてしまうと、「人生の途中で女性を自認し始めた身体男性」も女性として数えるようになるため、正確な統計が取れなくなります。「人生の途中で女性を自認し始めた身体男性」の数は、ここ数十年で急激に増加していると言われています。「性自認」を法的に認めると、女性の平均賃金、役職につく女性の割合、議会に占める女性の割合などの統計に影響を与えます。実際には女性差別の実態は全く変わらないのに、「人生の途中で女性を自認し始めた身体男性」を女性と数えることで、表向きは男女平等が向上したように見せることができ、パリテ(男女同数)を達成することも可能になってしまいます。
事実、ビジネスや社会活躍などで、受賞対象が女性に限られていた賞や栄誉が、「人生の途中で女性を自認し始めた身体男性」に与えられるということが起こっています。すでに海外では、スポーツの大会でも「女性を自認する身体男性」の進出で女性が受賞できない事態が起こって大きな問題になっています(5)。また、「女性を自認する身体男性」によるレイプ(ペニスによる非合意的な挿入)を、女性によるレイプ犯罪として記録し、メディアもそのように報じるようになった国や地域もあります(6)。

③ 「身体(特に性器)に対する違和感が幼少期からあったという人(もともと、性同一性障害とされていたのはこのような人です)」は、人口何万人に1人という決まった割合で出現する疾患でした。しかし、「身体(特に性器)に対する違和感がなくても、本人の自認する性別を法的に認めるべきだ」と主張する政治運動が興隆するにつれて、「女性を自認する身体男性」の数は驚くほど増加しました。イギリスのトランスロビー団体の発表では、男性身体者のトランスの99%が男性器を保持しているとわかりました。男性身体のT(トランス)に占める、「身体(特に性器)に対する違和感がない女性自認身体男性」の割合は90%以上と考えられます。
長年、「性転換症」を研究している学者レイ・ブランチャードによれば、そのような男性は、自分を女性だと想像することで性的興奮を感じるオートガイネフィリア(自己女性化愛好症)(7)というパラフィリア(性的倒錯)の一種です。人生の途中で性別を移行し、性的対象は女性であり、社会的に性別を移行しても男性的な性格と欲望を持ち続けています。「自分が女性限定のスペースに入ることは当然の権利だ」と主張するのはこのような人だと考えられます。
しかし、そのような人が、自分がオートガイネフィリアであることを認めず、「心が女性」のT(トランス)であると主張して、その妄想に周囲が協力することは果たして適切なのでしょうか。一般的に精神疾患による妄想などでは、周囲の人がその人の言うことは本当だと信じ込んで対応すると、どんどんエスカレートし、トラブルも絶えないので本人にとってもよくない、ということはわかると思います。当人や家族、周囲の人にとって、もっと別の道があるはずです。

5. 性自認至上主義が広がっていくと子どもへの性虐待の危険性が増します
① いつの間にかLGBTにQが加わってLGBTQの権利擁護が言われるようになりました。Qはクエスチョニング、またはクィアの略だそうですが、問題なのはクィアです。性自認至上主義の政治運動は、アメリカのクィア理論から発生しました。有名なクィアの学者であるミシェル・フーコーがフランスの旧植民地で現地の男の子をレイプしていたことが、最近になって明らかになりました(8)が、そのような行為はクィア理論からの当然の帰結と言えます。
海外のトランス権利運動の様子を撮った動画や画像などを見ると、ペドフィリア(子どもへの性的虐待)を積極的に肯定している姿が目立ちます。そして、そのような国や地域では、性自認至上主義の活動家が小学校や幼稚園に入り込み授業を行うようになっているのですが、子どもに対してポルノを推奨したりマスターべーションのやり方を教えていたりしたことがわかり、保護者たちが激怒して学校に抗議するということが起こっています(9)。

② 大人には「自認」による性別変更を主張しているのに、子ども、とりわけ思春期の子どもに対しては「第二次性徴抑制剤の投与」、「異性ホルモンの投与」、「性別変更手術」を勧めている事例が海外では多数あります。「性別変更手術」は残酷だ、断種・不妊手術だといいながら、子どもへはその残酷な手術を勧めるという整合性のなさにはあきれてしまいます。
思春期は性ホルモンの分泌が活発化して、第二次性徴が表われます。生殖機能などの急激な身体の変化に戸惑い、精神的に「不安定」になった経験は誰しも持っていますし、数年すれば「不安定さ」は収まることも知っています。子どもから大人への成長段階を無視した「性別変更」は、子どもの一生にダメージを与える虐待です。(10)

6.性自認至上主義は、人権運動ではなく大資本が推進する新自由主義の経済活動です
「トランス女性は女性だ」という考え方があるのは私たちも知っていますが、これはこの何年かで急速に広まったスローガンで、それを文字どおりの事実であると裏付ける確定した科学的根拠を聞いたことはありませんし、そう主張する人から納得できるような説明がなされたこともありません。「トランス女性」の定義を尋ねるだけで「トランス差別だ」と攻撃されるということが、多くの国で繰り返されています。それなのに、国連、アムネスティ、他、名前の知られた国際人権団体がこぞってその考えを採用していることや、人権先進国だと考えられていた欧米の多くの地域で、性自認法が成立していたり、法律が成立していなくても「トランス女性は女性だ」というロビー活動によって「性自認」が当然視されていることには、驚きます。一体何が起こっているのでしょうか。海外でも、それを調べた人たちがいます(11)。
わかっているのは、性自認至上主義は、資本家に大きな利潤をもたらす宝の山だという事実です。性別を本人の自認通りに変えることができるという考えによって、ホルモン剤、性別適応手術、元の性別に戻りたい人のための手術などなど、巨大医療資本にとって莫大な利益を見込める市場が開けるのです。その中心にいる何人かの主要な人物の名前を挙げることさえできます。みんな、女性を自認する大金持ちの白人男性です。儲かるところには、有名な投資家や投資会社や銀行も投資し、お金は性自認至上主義を広めるための団体の設立、政治家への出資、活動家の育成、弁護士、大学、学会など様々な利害関係者・団体にばらまかれます。社会が性自認至上主義を推進する本当の動機は、人権運動ではなく、新自由主義経済の下で最大限の利潤を得ることなのです。彼らの目的は技術によって人体を「改良」し、女性の身体をパーツ(部品)として利用していずれは女性を不要にしようとしているのではないかと懸念されています。


以上が、私たちがこの会を立ち上げた理由です。賛同いただける女性たち、ともに闘いましょう!
なお、趣意書では展開しきれない内容は、順次、このサイトで紹介していくつもりですので、時々このサイトを訪れてください。

「生物学的女性の権利を守る女の会」共同代表

     大坂泉、北原ちよ、栗原洋子、前田まき  以上

※メールを送られる場合は、(a)を@に変更して送ってください。
  makibaka1225(a)gmail.com

脚注:
(1)
https://www.youtube.com/watch?v=c7gkKcfnIx0
ジェンダー・イデオロギーをめぐる勢力図


(2)
https://what-is-trans.hacca.jp/1550/
トランス女性とのセックスを強要されるレズビアンの女性たち

(3)
https://note.com/ts_a_tgism/n/nf5670b5ebc26
  「性別不合当事者の会」設立趣意書

(4)
https://shoutout.wix.com/so/99NaocLvb?s=09#/main
  『【緊急声明】「体の性のグラデーション(スペクトラム)モデル」は人権侵害です』ネクスDSDジャパン
https://www.nexdsd.com/post/we-are-not-the-third-sex
  『声明文 私たちは「男女以外の第三の性別」を求めていません』ネクスDSDジャパン

(5)
https://thedigestweb.com/topics_detail13/id=50660
 トランスジェンダーの競泳選手に異論を唱え協会を辞任する人も!「男が女と競争するスポーツには関わりたくない」

(6)
https://what-is-trans.hacca.jp/2297/
  レイプ犯を「女性」として記録するスコットランド警察の不条理

(7)
https://note.com/iojaku/n/n8ee80d438f69
  とあるオートガイネフィリアの呟き
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/77331?imp=0
  マイノリティを多様性と置き換えて「思考停止」するメディアへの違和感 赤坂真理

(8)
https://www.thetimes.co.uk/article/french-philosopher-michel-foucault-abused-boys-in-tunisia-6t5sj7jvw
  French philosopher Michel Foucault ‘abused boys in Tunisia’
フランスの哲学者ミシェル・フーコー「チュニジアで虐待された少年たち」(タイム誌の英文記事)

(9)
https://www.youtube.com/watch?v=Ln94JbTrOmU
  SexEducation 欧米、義務教育に浸透するLGBTQ+の思想(動画)

(10)
https://what-is-trans.hacca.jp/1090/
「思春期ブロッカー」と女性への副作用の実態

(11)
https://biglizards.net/strawberryblog/wp/2021/11/27/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E6%B4%BB%E5%8B%95%E3%82%92%E8%83%8C%E5%BE%8C%E3%81%A7%E6%93%8D%E3%82%8B%E5%84%84%E4%B8%87%E9%95%B7%E8%80%85%E3%81%9F/
トランスジェンダー活動を背後で操る億万長者たちの陰謀


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