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は じ め ま し て 、 青 春 で す 。

noteの執筆を始めて1ヶ月ちょっと。
1本目に書いた平屋の記事は、びっくりするくらい
多くの方々に読んでいただきました。

本当にありがとうございます。
みなさまにお会いできてうれしいです!

https://note.com/sei_shun/n/n1d4b6243a90c

とは言え、田村って何者?株式会社青春??
と思っておられる方も多いはず。

note1本目に我が家のことを書いたのは、
私たちの仕事の作り方・生き方のプロセスが
家づくりに凝縮されていたからです。

家と同じくらい、いやそれ以上に、
株式会社青春は私を映しています。

散らかり放題の頭の中がばれてしまいますが、
過去現在の仕事について書いてみたら、
6000字超え!

この記事の読み方は2通り。

①読み物というより青春事業のアーカイブ。
この記事で青春の全体像が把握できます。
青春に興味を持ってくださる人向け。

②「やる気スイッチを押してほしい」
起業や自由な生き方、0→1の模索など、
勇気を持ちたいあなたに。

ロジックがない分、全力でお届けします。
お付き合いの程、よろしくお願いいたします。

(所要時間目安:10分〜12分)


1.社名の由来と青春社史

改めまして、株式会社青春
代表取締役の田村ヒロシです。

会社名の由来は、父トミオさんの書斎に
貼ってあった「一生青春」という手書きメモ。
社名を何にするか悩んでいたとき、
このメモが浮かび即決しました。

青春は、ある一定の年齢を指すわけでなく、
情熱と創作意欲が途切れぬ限り永遠に持続する
と都合よく解釈し、社名に採用しました。

まずは、ざっくり青春社史をご覧ください。

2005年 カメラマンとして独立、写真教室スタート
2006年 写真とカフェの複合店「ナナツモリ」開業
2014年  陽楽の森で「チャイムの鳴る森」主催
2015年  デザイン・イベント企画事業スタート
2016年  株式会社青春設立
2017年  週末シトロン販売開始
2018年  神戸に写真スタジオ「MEMORI」開業
2020年  奈良市に「オテンキパーラー」開業
2021年  週末シトロンEC事業に本格参入

私とビア子さん2人ではじめたナナツモリは、
現在、社員アルバイトあわせて25名に。

独立当時は「起業するぞ!」という感覚はなく、
自分を表現しながら生きていくための手段として、
ナナツモリという場を作りました。

私個人の目的を一定果たすことができた時、
矢印はやがて「個」から「世の中」に変わり、
そのタイミングで法人化を決意しました。

良くも悪くも、業界に馴染まないので、
「青春は何の仕事をしているのかわからない」
とよく言われたりもします。

一見、事業全体はバラバラに見えますが、
「楽しいかどうか」「世の中に価値提供できるか」
は共通しています。

止まることなく、17年間駆け抜けました。

|ナナツモリ|

奈良の住宅街の一角にある「ナナツモリ」は、
青春の始まりの場所です。
店名は、宮沢賢治の詩集「春と修羅」から。

創業17年、地元では老舗のカフェ。
手作りの月替わりランチプレートや、
パティシエ特製のスイーツが特徴。

2階建の店舗の1Fがカフェ。
2Fは形や機能を変え続けてきました。

写真館→写真雑貨店→ギャラリー→青春オフィス→
写真教室兼ギャラリー→菓子製造キッチン(new)

店内外で様々なイベントを企画したり、
写真教室の生徒にとっては母校であり、
カフェ機能を超え「場」として認識されていました。


2.「たのしいことを考える企画部」

飲食事業が青春のメイン事業に見えますが、
会社の心臓部は「たのしいことを考える企画部」。
ここで商品開発やイベントの企画を考えています。

《メンバー紹介》
現メンバーは私、ビア子さん、ツタイさんの3名。

田村:総合プロデューサー/巻き込み・伝える
ビア子さん
:全体マネージメント/影の支配者
ツタイさん:デザイナー/青春に整理の概念を持込む

青春の企画会議は原則、この3名で行います。

コンセプト立案、商品開発、パッケージの方針、
ブランディング、販売戦略まで。

ある程度企画の方向性ができた段階で、
各現場の責任者が加わります。

例えば、お菓子系の商品開発ならパティシエ、
カフェにまつわる業務なら店長。

状況によって、クライアントさんや
外部デザイナーがここに入ることもあります。

ツタイさん・アイデア資料


なぜ「楽しいこと考える企画部」??


振り返ると、私の青春は高校時代。
生徒会長として文化祭をマネジメントしたことが、
私の最初の企画の仕事でした。

人を巻き込み驚かせる、その快感にハマった。

文化祭を作り上げる過程のコミュニケーション、
人や場の熱量が化学反応を起こし、うねりとなる。
そのプロセスや副産物に興味を持ちました。

「青春は作れる」と思った。

私の生徒会は、まだ続いています(笑)

ここからは「楽しいことを考える企画部」の
お仕事をご紹介させていただきます。

|やなせななさん 25周年ブランディング|

シンガーソングライターやなせななさんの
25周年を記念して、WEB企画、ロゴ、写真など、
リブランディングを担当。

|家と暮らしのWEBマガジン アメカヒヨリカ|

奈良の素敵なお店情報やイベント情報、
「ごはんのお供グランプリ」などの独自企画や、
田村によるお宅訪問など、
家や暮らしに纏わる情報を発信するサイトを運営。
(サービスは終了しています)

【アメカヒヨリカ(クライアント:SOUSEI株式会社)】

|上牧町町政50周年記念ジャンパー|

上牧町の町政50周年の記念ブルゾンをデザイン。
上牧町で働く職員の皆様に支給されました。

【町政50周年記念ブルゾン(クライアント:上牧町)】

|OJICHO WOOD PROJECT|

里山の環境整備を行いながら、その過程で出た木を
暮らしに還元することで、
森と町をつなぐプロジェクト。
地域の山で拾ったどんぐりで育てた苗を
『里山キット』として、王寺町の特産品に。

【里山キット(クライアント:王寺町)】

|いこまち親子写真部|

写真を学ぶ→写真を撮る(チームで協力)
→展示する(地域住民に見てもらう)

写真を通して、
自分の住む地域の歴史を知り、
親子の絆を再確認。
写真×ローカルは最高の相性!

|贈る植物屋Heima|

アイスランド語でHOME「Heima」の植物ブランド。
現在、ナナツモリ内でテスト販売中です。

|kuberu|

薪ストーブ屋のネーミングを提案。


3.「コーヒー」ではなく「楽しい」を売る

青春事業はすべて、目的ではなく手段です。
わたしたちの最大の目的は
「楽しい・ワクワク」をお届けすること。

カフェ、週末シトロン、写真教室、イベント企画、
コンサルティング、デザイン、ブランディング、
空間設計、商品開発など仕事は多岐に渡るので、
国が定めた日本標準産業分類だと、
飲食サービス業/飲食店/喫茶店(分類コード767)
に該当します。んーー、微妙。

青春はコーヒーやお菓子を売っているのではなく、
楽しい体験 / 新しい発見 / わくわく
価値観のチェンジ / 感動 / 生きがい
そういう心が湧き上がるような機会提供をする
会社だと思っています。

飲食店、お菓子屋、デザイン事務所は、
青春の競合ではなく、地域や業界を盛り上げる仲間。

私たちの競合を強いて言うなら
イオンモール、花火大会、駄菓子屋、夏祭り。
などでしょうか。


4.0→1よりも、0→Aにする仕事


わたしたちが得意なことは、0→Aにすること。

0を1にするのではなく、
視点を変え(もしくはズラし)
0を違う文脈のAに変換し、
新しいものを生み出そうとすること。

常に企画会議では、素人のスタンス。
業界の常識に染まらないようにしています。

すでにある商品やサービスの視点をかえ、
業界や枠組みをスライドさせ、
まったく別の価値を作り出すこと。

もちろんズラしつつ、課題解決は変わらず目指す。
ここからは、ズラし手法で作り上げた
青春の自主事業をご紹介しますね。

|オテンキパーラー|

身近な「天気」をテーマにしたカフェです。
雲の中に入りこむような、ファンタジー純喫茶。

近鉄奈良駅から徒歩1分の変なホテル奈良1Fにあり、
宿泊客への朝食提供も行っています。
H.I.S.ホテルホールディングスと、
連携して事業を行っています。

宿泊客は観光客がほとんど。
天気の挨拶は万国共通。

「いい天気ですね」という、
自然なコミュニケーションが
生まれてほしいと願い、企画しました。

観光地のため、お土産として購入できるように、
オリジナルの傘やTシャツ、帽子、奈良シトロン
など、物販も充実しています。

|オヤマフィン|

2016年から販売していたオリジナル焼き菓子。
陽楽の森と深い関わりのある青春にとって、
「森って、山って、いいな。」と感じさせ、
人々を森に連れてくることがミッション。

山を身近に感じる方法は何かないかな??
その解が「オヤマフィン」でした。

奈良の山をモチーフにしたマフィンは、
それぞれの山の特徴が、
味や見た目に反映されています。

たとえば信貴山。張子の虎が有名なので、
チョコガナッシュとオレンジピールで虎を表現。
若草山の緑は、抹茶とホワイトチョコで。

イベント出店時は、面白い買い物風景が見れます。

「味は葛城山…けど愛着ある生駒山にします!」
「ちょうどこの前、若草山に登ったんですよ〜」
なぜか、みんな嬉しそうにお山の話をしてくれる。

結果「山」の話題が、少しだけ世の中に増える。

それがオヤマフィンの目的なのでした。
(現在は販売していません)

|週末シトロン|

鳩サブレ や東京バナナみたいに、
懐かしくて新しい、定番銘菓となるような
ブランドを作ろう!と2017年に企画、
販売開始した商品です。

お菓子を贈るときのコミュニケーションを
想像しながら、紙袋やパッケージを企画。
(イラストやデザインはSubikiawa食器店さん)

現在は、青春事業の中で最も売上が多い部門に
成長してくれました。ECサイトを中心に、
全国各地のデパートなどで販売しています。

週末シトロンはレモンケーキ市場で勝負せず、
「週末まで待てないわ」というキャッチコピーで
世界観の構築。
競合をズラし、独自ブランドをつくりました。

わたしたちが売りたかったのは、
焼き菓子ではなく、週末を楽しむ時間なんです。

【中川政七商店とのコラボ、鹿シトロン】

|写交場 MEMORI|

2018年、神戸市北野に、
写真スタジオ「MEMORI」を開業しました。
目盛り・memory(記憶)・メメントモリ
(人間はいつか死ぬことを忘れるな)
3つの意味を表した店名です。

・大人のための写真館
・写真教室神戸校
・シェア写真スタジオ。

上記の機能を有した「写交場」を、
約3年間にわたり運営していました。

通常の写真館のビジネスモデルは
七五三やお宮参り等、
メインターゲットはこどもです。

青春は、大人を主役にした写真館をやりたかった。


・結婚前、夫へのサプライズで写真体験を贈りたい
・ヘアドネーションで美容室に行く前に撮ってほしい
・ハロウィン仮装撮影会をしてほしい
・海外旅行中、偶然見つけたので記念撮影したい
・家族にガンが発覚、家族写真を残したい

通常の写真スタジオでは掬い取れない
大人のための写真スタジオ。

音声が録音できる録音室もありました。

十分なマーケティング戦略がうてず、
残念ながら2020年に閉店。

事業的には失敗かもしれないけど、
MEMORIは今でも素敵な場所だった思う。
いつかもう一度、こんな場所を作りたい。

新しい価値を定着させるのは、すごく難しい。
青春にとって学びの多い、忘れられない事業でした。

【1からデザインしたオリジナルの写真台紙】
【写真集とUSBメモリを収納できるケース】

|青春写真教室|

17年間に渡り、開校していた青春写真教室。
田村は講師と校長を務めていました。
わたしのやりたいことが、最も凝縮した事業でした。

写真教室の目的は、
写真の撮り方を教えるのではなく、
写真を通して世界を広げ、見る目を鍛え、
主体的に考える力をつけること。

こどもからおとなを対象に、
のべ3000人以上の方々と写真で
コミュニケーションしてきました。

写真展の会場づくりから行う、妥協なしの「卒展」
地域発見写真イベント「フォトカップ 」
毎月開催の写真交流会「スナックぴんボケ」
会員限定の写真交流サイト「写交場」

枠に囚われない企画の数々と、
学校のようなカリキュラムを展開する
唯一無二の写真教室でした。

【オリジナルの入門編教科書/写真基礎book】
【天川村の廃校施設で写真展】
【個人所有の民家と蔵で写真展】


5.再生と魅力の再発見

放置された里山に6000人の人を集めたり、
ぼろぼろの倉庫を写真展会場に作り上げたり、
借り手がつかない事務所でカフェを開業したり。

新しいものや人気があるものより、
古いものや、まだ魅力が発見されていないものに
興味があります。

魅力を再発見したり、再生することが得意です。

ここでは、いくつかの事例をご紹介します。

①長年空き家だった建材会社事務所→ナナツモリ

②放置された里山
→青春主催/大型イベント「チャイムの鳴る森」

③ボロボロの倉庫→写真展会場へ

③達磨寺のPR(イベント企画と座禅体験)

【王寺まちの芸術祭vol1-vol3 企画・運営・デザイン】
【座禅・写経のPR】

④王寺町PR(収穫祭、MAP)

【オリーブ収穫祭 企画/運営/デザイン(Cliant:王寺町)】
【王寺LITTLE TRIP MAPディレクション(デザイン:細川夏樹事務所)】


間伐材を利用した写真フレームの開発

【島根の間伐材でつくる写真専用フレーム(Cliant:島根県飯南町)】


6.青春が得意なこと/まとめ

・温度感のあるイベント企画
・コミュニケーションを産む商品企画
・魅力の再発見、再生
・入り口をつくる

モノ・地域によい作用を与え、
人や場が生き生きと育つ姿を見ることが
私の、株式会社青春の生きがいです。


7.青春、森に拠点を移します


プロフィールにも記載しているように、
2025年に、仕事の拠点を森に移します。

奈良県王寺の里山「陽楽の森」が新しい拠点。
森や里山と、町を接続する入り口をつくります。

フィンランドのように、森で週末を過ごす日常を
この奈良から実現したいと思っています。

2025年5月オープンを目指して準備しています。

森の新店舗では、
コーヒー焙煎所と薪のパン屋を作ります。

わたしたちと気の合う、芯のある仲間と出会いたい。
コーヒー焙煎士(バリスタ)とパン職人さん、
絶賛募集中です♡
興味がある方は、田村までご連絡くださいね。

自然環境、森と共存しながら生きていく。
資本主義経済の追求だけでは限界があります。
ローカルだからこそできること。

幸せってなんだろう。
青春とはなんだろう。

青春はこれからも変化を歓迎し、
アップデートし続けます。
社会や地域に、素敵な作用をもたらす
会社でありたいなと思うのです。

私には仕事とプライベートの境界線はありません。

仕事=生きること。
だからこそ、毎日に生きがいと青春を。

ここまで読んでくださった人へ。
あなたの大切な時間を使ってくれて、
本当にありがとうございます。

株式会社青春 代表取締役
田村 広司