は じ め ま し て 、 青 春 で す 。
noteの執筆を始めて1ヶ月ちょっと。
1本目に書いた平屋の記事は、びっくりするくらい
多くの方々に読んでいただきました。
本当にありがとうございます。
みなさまにお会いできてうれしいです!
https://note.com/sei_shun/n/n1d4b6243a90c
とは言え、田村って何者?株式会社青春??
と思っておられる方も多いはず。
note1本目に我が家のことを書いたのは、
私たちの仕事の作り方・生き方のプロセスが
家づくりに凝縮されていたからです。
家と同じくらい、いやそれ以上に、
株式会社青春は私を映しています。
散らかり放題の頭の中がばれてしまいますが、
過去現在の仕事について書いてみたら、
6000字超え!
この記事の読み方は2通り。
①読み物というより青春事業のアーカイブ。
この記事で青春の全体像が把握できます。
青春に興味を持ってくださる人向け。
②「やる気スイッチを押してほしい」
起業や自由な生き方、0→1の模索など、
勇気を持ちたいあなたに。
ロジックがない分、全力でお届けします。
お付き合いの程、よろしくお願いいたします。
(所要時間目安:10分〜12分)
1.社名の由来と青春社史
改めまして、株式会社青春
代表取締役の田村ヒロシです。
会社名の由来は、父トミオさんの書斎に
貼ってあった「一生青春」という手書きメモ。
社名を何にするか悩んでいたとき、
このメモが浮かび即決しました。
青春は、ある一定の年齢を指すわけでなく、
情熱と創作意欲が途切れぬ限り永遠に持続する
と都合よく解釈し、社名に採用しました。
まずは、ざっくり青春社史をご覧ください。
私とビア子さん2人ではじめたナナツモリは、
現在、社員アルバイトあわせて25名に。
独立当時は「起業するぞ!」という感覚はなく、
自分を表現しながら生きていくための手段として、
ナナツモリという場を作りました。
私個人の目的を一定果たすことができた時、
矢印はやがて「個」から「世の中」に変わり、
そのタイミングで法人化を決意しました。
良くも悪くも、業界に馴染まないので、
「青春は何の仕事をしているのかわからない」
とよく言われたりもします。
一見、事業全体はバラバラに見えますが、
「楽しいかどうか」「世の中に価値提供できるか」
は共通しています。
止まることなく、17年間駆け抜けました。
|ナナツモリ|
奈良の住宅街の一角にある「ナナツモリ」は、
青春の始まりの場所です。
店名は、宮沢賢治の詩集「春と修羅」から。
創業17年、地元では老舗のカフェ。
手作りの月替わりランチプレートや、
パティシエ特製のスイーツが特徴。
2階建の店舗の1Fがカフェ。
2Fは形や機能を変え続けてきました。
写真館→写真雑貨店→ギャラリー→青春オフィス→
写真教室兼ギャラリー→菓子製造キッチン(new)
店内外で様々なイベントを企画したり、
写真教室の生徒にとっては母校であり、
カフェ機能を超え「場」として認識されていました。
2.「たのしいことを考える企画部」
飲食事業が青春のメイン事業に見えますが、
会社の心臓部は「たのしいことを考える企画部」。
ここで商品開発やイベントの企画を考えています。
《メンバー紹介》
現メンバーは私、ビア子さん、ツタイさんの3名。
田村:総合プロデューサー/巻き込み・伝える
ビア子さん:全体マネージメント/影の支配者
ツタイさん:デザイナー/青春に整理の概念を持込む
青春の企画会議は原則、この3名で行います。
コンセプト立案、商品開発、パッケージの方針、
ブランディング、販売戦略まで。
ある程度企画の方向性ができた段階で、
各現場の責任者が加わります。
例えば、お菓子系の商品開発ならパティシエ、
カフェにまつわる業務なら店長。
状況によって、クライアントさんや
外部デザイナーがここに入ることもあります。
なぜ「楽しいこと考える企画部」??
振り返ると、私の青春は高校時代。
生徒会長として文化祭をマネジメントしたことが、
私の最初の企画の仕事でした。
人を巻き込み驚かせる、その快感にハマった。
文化祭を作り上げる過程のコミュニケーション、
人や場の熱量が化学反応を起こし、うねりとなる。
そのプロセスや副産物に興味を持ちました。
「青春は作れる」と思った。
私の生徒会は、まだ続いています(笑)
ここからは「楽しいことを考える企画部」の
お仕事をご紹介させていただきます。
|やなせななさん 25周年ブランディング|
シンガーソングライターやなせななさんの
25周年を記念して、WEB企画、ロゴ、写真など、
リブランディングを担当。
|家と暮らしのWEBマガジン アメカヒヨリカ|
奈良の素敵なお店情報やイベント情報、
「ごはんのお供グランプリ」などの独自企画や、
田村によるお宅訪問など、
家や暮らしに纏わる情報を発信するサイトを運営。
(サービスは終了しています)
|上牧町町政50周年記念ジャンパー|
上牧町の町政50周年の記念ブルゾンをデザイン。
上牧町で働く職員の皆様に支給されました。
|OJICHO WOOD PROJECT|
里山の環境整備を行いながら、その過程で出た木を
暮らしに還元することで、
森と町をつなぐプロジェクト。
地域の山で拾ったどんぐりで育てた苗を
『里山キット』として、王寺町の特産品に。
|いこまち親子写真部|
写真を学ぶ→写真を撮る(チームで協力)
→展示する(地域住民に見てもらう)
写真を通して、
自分の住む地域の歴史を知り、
親子の絆を再確認。
写真×ローカルは最高の相性!
|贈る植物屋Heima|
アイスランド語でHOME「Heima」の植物ブランド。
現在、ナナツモリ内でテスト販売中です。
|kuberu|
薪ストーブ屋のネーミングを提案。
3.「コーヒー」ではなく「楽しい」を売る
青春事業はすべて、目的ではなく手段です。
わたしたちの最大の目的は
「楽しい・ワクワク」をお届けすること。
カフェ、週末シトロン、写真教室、イベント企画、
コンサルティング、デザイン、ブランディング、
空間設計、商品開発など仕事は多岐に渡るので、
国が定めた日本標準産業分類だと、
飲食サービス業/飲食店/喫茶店(分類コード767)
に該当します。んーー、微妙。
青春はコーヒーやお菓子を売っているのではなく、
楽しい体験 / 新しい発見 / わくわく
価値観のチェンジ / 感動 / 生きがい
そういう心が湧き上がるような機会提供をする
会社だと思っています。
飲食店、お菓子屋、デザイン事務所は、
青春の競合ではなく、地域や業界を盛り上げる仲間。
私たちの競合を強いて言うなら
イオンモール、花火大会、駄菓子屋、夏祭り。
などでしょうか。
4.0→1よりも、0→Aにする仕事
わたしたちが得意なことは、0→Aにすること。
0を1にするのではなく、
視点を変え(もしくはズラし)
0を違う文脈のAに変換し、
新しいものを生み出そうとすること。
常に企画会議では、素人のスタンス。
業界の常識に染まらないようにしています。
すでにある商品やサービスの視点をかえ、
業界や枠組みをスライドさせ、
まったく別の価値を作り出すこと。
もちろんズラしつつ、課題解決は変わらず目指す。
ここからは、ズラし手法で作り上げた
青春の自主事業をご紹介しますね。
|オテンキパーラー|
身近な「天気」をテーマにしたカフェです。
雲の中に入りこむような、ファンタジー純喫茶。
近鉄奈良駅から徒歩1分の変なホテル奈良1Fにあり、
宿泊客への朝食提供も行っています。
H.I.S.ホテルホールディングスと、
連携して事業を行っています。
宿泊客は観光客がほとんど。
天気の挨拶は万国共通。
「いい天気ですね」という、
自然なコミュニケーションが
生まれてほしいと願い、企画しました。
観光地のため、お土産として購入できるように、
オリジナルの傘やTシャツ、帽子、奈良シトロン
など、物販も充実しています。
|オヤマフィン|
2016年から販売していたオリジナル焼き菓子。
陽楽の森と深い関わりのある青春にとって、
「森って、山って、いいな。」と感じさせ、
人々を森に連れてくることがミッション。
山を身近に感じる方法は何かないかな??
その解が「オヤマフィン」でした。
奈良の山をモチーフにしたマフィンは、
それぞれの山の特徴が、
味や見た目に反映されています。
たとえば信貴山。張子の虎が有名なので、
チョコガナッシュとオレンジピールで虎を表現。
若草山の緑は、抹茶とホワイトチョコで。
イベント出店時は、面白い買い物風景が見れます。
「味は葛城山…けど愛着ある生駒山にします!」
「ちょうどこの前、若草山に登ったんですよ〜」
なぜか、みんな嬉しそうにお山の話をしてくれる。
結果「山」の話題が、少しだけ世の中に増える。
それがオヤマフィンの目的なのでした。
(現在は販売していません)
|週末シトロン|
鳩サブレ や東京バナナみたいに、
懐かしくて新しい、定番銘菓となるような
ブランドを作ろう!と2017年に企画、
販売開始した商品です。
お菓子を贈るときのコミュニケーションを
想像しながら、紙袋やパッケージを企画。
(イラストやデザインはSubikiawa食器店さん)
現在は、青春事業の中で最も売上が多い部門に
成長してくれました。ECサイトを中心に、
全国各地のデパートなどで販売しています。
週末シトロンはレモンケーキ市場で勝負せず、
「週末まで待てないわ」というキャッチコピーで
世界観の構築。
競合をズラし、独自ブランドをつくりました。
わたしたちが売りたかったのは、
焼き菓子ではなく、週末を楽しむ時間なんです。
|写交場 MEMORI|
2018年、神戸市北野に、
写真スタジオ「MEMORI」を開業しました。
目盛り・memory(記憶)・メメントモリ
(人間はいつか死ぬことを忘れるな)
3つの意味を表した店名です。
・大人のための写真館
・写真教室神戸校
・シェア写真スタジオ。
上記の機能を有した「写交場」を、
約3年間にわたり運営していました。
通常の写真館のビジネスモデルは
七五三やお宮参り等、
メインターゲットはこどもです。
青春は、大人を主役にした写真館をやりたかった。
・結婚前、夫へのサプライズで写真体験を贈りたい
・ヘアドネーションで美容室に行く前に撮ってほしい
・ハロウィン仮装撮影会をしてほしい
・海外旅行中、偶然見つけたので記念撮影したい
・家族にガンが発覚、家族写真を残したい
通常の写真スタジオでは掬い取れない
大人のための写真スタジオ。
音声が録音できる録音室もありました。
十分なマーケティング戦略がうてず、
残念ながら2020年に閉店。
事業的には失敗かもしれないけど、
MEMORIは今でも素敵な場所だった思う。
いつかもう一度、こんな場所を作りたい。
新しい価値を定着させるのは、すごく難しい。
青春にとって学びの多い、忘れられない事業でした。
|青春写真教室|
17年間に渡り、開校していた青春写真教室。
田村は講師と校長を務めていました。
わたしのやりたいことが、最も凝縮した事業でした。
写真教室の目的は、
写真の撮り方を教えるのではなく、
写真を通して世界を広げ、見る目を鍛え、
主体的に考える力をつけること。
こどもからおとなを対象に、
のべ3000人以上の方々と写真で
コミュニケーションしてきました。
写真展の会場づくりから行う、妥協なしの「卒展」
地域発見写真イベント「フォトカップ 」
毎月開催の写真交流会「スナックぴんボケ」
会員限定の写真交流サイト「写交場」
枠に囚われない企画の数々と、
学校のようなカリキュラムを展開する
唯一無二の写真教室でした。
5.再生と魅力の再発見
放置された里山に6000人の人を集めたり、
ぼろぼろの倉庫を写真展会場に作り上げたり、
借り手がつかない事務所でカフェを開業したり。
新しいものや人気があるものより、
古いものや、まだ魅力が発見されていないものに
興味があります。
魅力を再発見したり、再生することが得意です。
ここでは、いくつかの事例をご紹介します。
①長年空き家だった建材会社事務所→ナナツモリ
②放置された里山
→青春主催/大型イベント「チャイムの鳴る森」
③ボロボロの倉庫→写真展会場へ
③達磨寺のPR(イベント企画と座禅体験)
④王寺町PR(収穫祭、MAP)
⑤間伐材を利用した写真フレームの開発
6.青春が得意なこと/まとめ
・温度感のあるイベント企画
・コミュニケーションを産む商品企画
・魅力の再発見、再生
・入り口をつくる
モノ・地域によい作用を与え、
人や場が生き生きと育つ姿を見ることが
私の、株式会社青春の生きがいです。
7.青春、森に拠点を移します
プロフィールにも記載しているように、
2025年に、仕事の拠点を森に移します。
奈良県王寺の里山「陽楽の森」が新しい拠点。
森や里山と、町を接続する入り口をつくります。
フィンランドのように、森で週末を過ごす日常を
この奈良から実現したいと思っています。
2025年5月オープンを目指して準備しています。
森の新店舗では、
コーヒー焙煎所と薪のパン屋を作ります。
わたしたちと気の合う、芯のある仲間と出会いたい。
コーヒー焙煎士(バリスタ)とパン職人さん、
絶賛募集中です♡
興味がある方は、田村までご連絡くださいね。
自然環境、森と共存しながら生きていく。
資本主義経済の追求だけでは限界があります。
ローカルだからこそできること。
幸せってなんだろう。
青春とはなんだろう。
青春はこれからも変化を歓迎し、
アップデートし続けます。
社会や地域に、素敵な作用をもたらす
会社でありたいなと思うのです。
私には仕事とプライベートの境界線はありません。
仕事=生きること。
だからこそ、毎日に生きがいと青春を。
ここまで読んでくださった人へ。
あなたの大切な時間を使ってくれて、
本当にありがとうございます。
株式会社青春 代表取締役
田村 広司